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スリーピングマットの断熱力を体当たり実験!R値で生まれる違いとは

実際のところR値って、どれだけ、どんな違いがあるのか? 編集部・アベが、R値の違う3枚のマットを寝比べてみて、数値と体感で違いを検証してみました!

寝比べて、 R値の違いを検証せよ!

スリーピングマットの断熱力の高さの判断基準となるR値。R値2〜3ぐらいあれば3シーズンで使えるかな、寒い時期にはそれ以上が必要かな、なんて、マットの使用環境の参考としてチェックするのに便利な値だ。

しかし実際のところ、どれだけのR値で、どこまで耐えられるのだろうか。放射冷却による底冷え経験があったとしても、そのときの温度まで把握するのは難しい……ならば検証してみましょう!

今回、3シーズンでの使用に適したR値と、厚みが異なるマットを3枚用意し、寝比べてみることに。数値と体感で、R値の違いを検証するのがねらい。それぞれのマットの特徴の違いによって変化が出るかどうかにも注目したい。

こんな条件で実験してみました

極力同一の条件で実験を行なうために、「同室温」「同一人物」「同じ服装」で、1日1回、計3日間にわたって仕事の合間に実験という名の仮眠を行なってみた。氷の上に乗せたマットに仰向けに横たわる。寒さに耐えられなくなったら実験終了。また、寒くなくても2時間を上限とし、強制終了とした。

スリーピングマット

実験対象は3種類の、R値と厚みの違うスリーピングマット。仰向けになってマットの上に寝る。背中から伝わる温度による体感と、実際に温度を測ることでR値の違いを検証。

放射冷却が起こる状況を人工的に作ってみた。板氷を敷き詰めて、その上にマットを置くことで雪上にマットを置いた状況と近くなっているはず。どれだけ放射冷却を防げるかをみる。

室温24℃

閉ざされた空間(弊社会議室)でエアコンを24℃に設定し、室温を一定に保った状態で実験を行なった。アベの体感としては20分を超えると肌寒く感じられる程度の温度。

マットの表面温度をチェック

実験前と実験後でマットの表面温度をチェックする。実験前は室温に影響されるため、すべて24℃であった。実験後は背中とマットのあいだに温度計を挿し込んで測定した。

背中の温度変化をサーモグラフィでチェック

実験前とあとの背中の温度変化をサーモグラフィでチェック。左は実験前の状態。体の最高温度が29℃、最低温度が25℃。背中中心は27℃。体感は寒くも暑くもない。

編集部・アベ スペック

【平均体温】 36.3℃
【体脂肪率】 22%
【暑がりor 寒がり】 寒がりなほう?
【使用マット】 3シーズン:R値3.3  雪山:R値5.7

今回実験したスリーピングマット

今回実験で使用したのは3種類の、R値と厚みの異なるエアマットだ。R値は3シーズンに適したものを選んでいる。断熱性をつくり出している内部構造にも注目していきたい。

シートゥサミット ウルトラライトマット

  • R値:0.7 / 厚み:5cm
  • 特徴:エア式、 1気室構造

厚みとしては中間的なもの。適度にエアに支えられた寝心地。内部構造が1気室のため地面温度の影響を受けやすい。

結果:表面温度19℃ / 耐久時間27分

実験開始5分後ごろから、背中の冷たさを感じはじめた。室温も手伝って、徐々に体が冷えていく。上部からも背中からも体温が奪われる感覚だ。20分も経つと、背中の中心部の冷えが気になりだし、全身の寒気を感じた。我慢できなくなったので実験終了。

最高:27℃ / 最低:24℃

最高温度27℃と、そこまで低く感じられないが、背中全体の温度が下がったことがうかがえる。また、背中の中心部が24℃になっているのも全身の寒さの原因と考えられる。

シートゥサミット ウルトラライト S.I.マット

  • R値:2.6 / 厚み:2.5cm
  • 特徴:セルフインフレータブル式、 肉抜きポリウレタンフォーム

比較的厚みは薄いが、内部構造の工夫により断熱性が高められている。エア式とは違った寝心地も良好。

結果:表面温度20℃ / 耐久時間1時間5分

20分すぎぐらいから背中の冷たさを感じ始めたが、急激に冷えを感じることはなく、緩やかに体が冷やされていく感覚。手足やお尻など局部の冷えは感じつつも、しばらく寝ていられた。しかし、徐々に背中と室温からくる寒さが気になりだし、眠れなくなった。

最高:28℃ / 最低:21℃

長時間寝ていたことにより、お尻が冷えていることがわかる。体全体の温度は低くないように思うが、腰部分と背中中心部が24℃になっていることから寒さを感じたと考えられる。

シートゥサミット イーサーライトXTインサレーティッドマット

  • R値:3.8 / 厚み:10cm
  • 特徴:反射フィルム、インシュレーション内蔵

マットの厚みも比較的厚いが、内蔵された反射フィルムとインシュレーションによって断熱性の高さを保持している。

結果:表面温度34℃ / 耐久時間2時間以上

しばらく寝ていると室温によって体が冷やされるのを感じたが、2時間では背中からくる冷えはまったくなく、ずっと寝ていられた。実験後に測ったマットと背中のあいだの温度も、体温の影響か、34℃という結果。放射冷却の影響を受けていないことがわかる。

最高:31℃ / 最低:27℃

最高温度は30℃と高く、マットの断熱性により、体温が保持されていたことがわかる。背中中心部の温度は27.5℃と、体感部の温度も下がっていないから寝ていられたのだろう。

実験後記

R値0.7、2.6、3.8のマットを使って実験してみたが、0.7に関しては、少しでも寒さを感じる環境には向かないものであり、3.8のマットは比較的寒くても断熱性が保持され、背中中心部が冷えないことで寒い部屋でも仮眠できるということがわかった。

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PROFILE

PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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