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筆とまなざし#221「クライミングシューズのソールを自分でリソールしてみる」

20年ぶりに。安くラバーが手に入ったので自分でリソールしてみることに。

インターネットでクライミングシューズ用のラバー、ビブラムXSエッジの板が売っていたので、自分でリソールをしてみることにしました。以前、ファイブテン社から販売されていたリソールキットを使って一度だけ自分でやってみたことがあるのですが、それも20年くらい前、高校生のときの話です。最近リソールキットは販売されていないようで、代わりにリソール会社も増えてきたのですがそれなりの値段もするので、安くラバーを手に入れることができた今回、もう一度自分でやってみようと思ったのです。

ソールといえば登山靴もクライミングシューズもビブラム社。現在、クライミングシューズに採用されているのはXSエッジとXSグリップ2という2種類のラバーです。その違いは硬さです。XSエッジはその名のとおりエッジングシューズに、XSグリップ2は柔らかいので傾斜の強い壁を登るモデルや体重の軽い女性用モデルに採用されています。また、厚みも色々あって、当然薄いほうが柔らかく、足裏感覚を求めるシューズに使われています。今回買ったのは4mmと、通常のエッジングシューズに使われているものです。

試してみるのはスポルティバ社のカタキ。トゥボックスが薄くて細いクラックにもフットジャムしやすく、スラブから薄かぶりのフェイスまでとても登りやすいシューズです。フェイス用とクラック用をサイズ違いで愛用しているのですが、今回はフェイス用をリソールしてみることにしました。

まず、リソールしたい部分のゴムにカッターで切れ込みを入れ、バーナーで炙って温めます。そうするとソールはペンチで剥がすことができます。下地の布が見えるまで切り込みを入れたのですが、ランドラバー(甲の部分)の下にもう一枚薄いラバーが貼ってあることがわかりました。ソールが二重構造になっているなんて知らず、下のゴムまで切ってしまっていることに気がつきました。これはちょっと使い心地に影響が出そう。気を取り直して、古いソールを剥がし終えたら、リソール用のラバーを適当な大きさに切り、シューズ側とラバー側の両方にボンドを塗ります。ボンドは安いG17でOK。ボンドの表面がくっつかなくなるくらい乾かしてから、両方をしっかり貼り合わせます。これがなかなか難しい。昔のシューズはもっと作りが単純だったのだけれど、カタキはダウントゥしているのでうまく貼り合わせにくい。ゴムのハンマーで叩いたり、手で形に沿うように伸ばしながら張り合わせたり。最後は板に挟んで万力で締めました。一晩くらい放置したあと、余分なラバーを切ってヤスリをかけて仕上げようと思います。うーん、果たして出来はどうでしょうか?

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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