山小屋の軽食を楽しめるルート4選
PEAKS 編集部
- 2021年07月13日
INDEX
テント泊でもコレは食べておかなければ! という山小屋の名物メニューが多数存在する。ここでは食いしん坊たちイチ推しのメニューがある山小屋を経由するルートをご紹介。山の目的はピークだけじゃない!
文・写真◉池田 圭、神田めぐみ、福瀧智子 Text & Photo by Kei Ikeda, Megumi Kanda, Tomoko Fukutaki
イラスト◉神田めぐみ Illustration by Megumi Kanda
出典◉PEAKS 2020年6月号 No.127
リコメンダー
編集者・ライター/福瀧智子さん
住んでるのは海沿いエリアだが春夏秋冬、山へ出没。歩いているときの半分くらいはテン場に着いたあとのツマミについて考えている。
イラストレーター/神田めぐみさん
山と祭りを愛するイラストレーター。本誌連載「山小屋24時間滞在記」にてイラストを担当。山小屋好きだけどテント泊も大好き。
編集者・ライター/池田 圭さん
本誌連載「山小屋24時間滞在記」や「山グルメ」の編集を歴任。日本各地の山小屋とグルメの幸せな関係性については一家言あり。
2泊とも生ビールの飲めるテン場がある静かなルート【北アルプス/2泊3日】
生ビールの飲める山小屋は点在するが、線でつなぎ縦走できる山域の代表は穂高連峰。が、“静かな” という形容詞をプラスするなら後立山連峰最南エリアがオススメ。初日は針ノ木大雪渓を登った先にある針ノ木小屋でよ~く冷えたエビス生をグビリ! 翌2日目は針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳など人の少ない縦走路を堪能し、種池山荘でグビリ。もう1日増やせるなら、そのまま稜線をつないだ先にある冷池山荘でも生が冷えてございます!(福瀧智子)
アクセス
登山口の扇沢へは、JR大糸線信濃大町駅から路線バスで約40分。マイカーは安曇野ICまたは長野ICより大町アルペンライン経由で約1時間20分。
マップ
アドバイス
登山道はよく整備され危険箇所は少ない。2日目の行程が約9時間と長く、途中の新越山荘にはテント場がないため、テント泊と生が必須であれば夜明け前に出発したい。
憧れの山域を望む薬師岳と行者ニンニクラーメン【北アルプス/1泊2日】
折立から太郎平までの登りが少々キツいが全体を通して危険箇所がなく、3,000m近い山としては手軽に楽しめるので初心者にもおすすめ。薬師峠キャンプ場に荷物を置けば、空身で楽に薬師岳をピストンできる。薬師岳山頂には黒部源流や立山・剱の名峰が連なる絶景が広がり、憧れの山域を一望。道中では、太郎平小屋の看板メニュー、行者ニンニク入りの太郎ラーメンをぜひご賞味いただきたい。香りの強い行者ニンニクが入るだけで、スープの旨味が格段にアップ!(神田めぐみ)
アクセス
折立は、有峰林道折立線の終点。富山駅から直通バスで約2時間、有峰口駅から路線バスで約1時間。バスは季節運行。車では、北陸自動車道の立山ICで下りて約50分。
マップ
アドバイス
薬師岳山荘から薬師岳の間は遮るものがないので、強風にはとくに注意。夏でも防寒具を忘れずに持とう。稜線が広いため、視界不良時には下る尾根を間違えないように。
日本で2番目に高い山を満喫したあとの絶品丼【南アルプス/1泊2日】
広河原から歩けば日本で2番目に高い北岳も1泊2日で登ることができる。北岳肩の小屋のテント場から見る富士山は、左右対称で美しい円錐型。北岳山頂からも圧巻の絶景が広がる。あぁ、このまま白根三山を縦走したい…! 北岳の固有種であるキタダケソウや、迫力のある北岳バットレスなど見どころも多い。下山後は、広河原山荘の甲州ワインビーフ丼でお腹のなかから疲れを吹き飛ばそう。(神田めぐみ)
アクセス
電車やマイカーで芦安、奈良田まで移動し、バスで広河原へ向かう。(林道バスの運行状況は要確認)
マップ
アドバイス
アクセスに時間がかかるので、プランや体力によって1泊増やすことも考えて。八本歯のコル~大樺沢二俣間は遅くまで残雪が残るので注意。大樺沢の増水にも気をつけよう。
目指すは爺ヶ岳、鹿島槍、爺ピザと3つのピーク【北アルプス/2泊3日】
たおやかな爺ヶ岳と均整の取れた双耳を持つ鹿島槍ヶ岳。対照的な姿の2山への旅を満喫するには、初日は冷池山荘までがんばり、2泊目を種池山荘に設定して名物「爺ピザ」を味わうのがミソ。数量限定の人気メニューだが、最終日の午前なら確実にゲットできる。高低差が激しい後立山連峰のなかでも、爺ヶ岳~鹿島槍ヶ岳間だけは例外的に緩やか。後立入門編としてもおすすめする。(池田 圭)
アクセス
扇沢へのアクセスはルート10を参照。冷池山荘から赤岩尾根経由で大谷原に下山することもできるが、バスがなくタクシー利用になるため、扇沢往復がおすすめ。
マップ
アドバイス
鹿島槍の南峰と北峰間の吊尾根、とくに急な岩場の下りは気を抜かないこと。また、爺ヶ岳周辺は尾根がたおやかで大きいため、悪天で視界が悪いときは道迷いに注意したい。
※新型コロナウイルスの影響により、最新情報に関しては山小屋・観光協会等、各所にお問い合わせください。
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文・写真◉池田 圭、神田めぐみ、福瀧智子 Text & Photo by Kei Ikeda, Megumi Kanda, Tomoko Fukutaki
イラスト◉神田めぐみ Illustration by Megumi Kanda
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。