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私のおすすめ雪山ルート 日帰り編 Part 1 〜谷川岳・蔵王連峰〜 

無雪期とは様相が変わる雪山は、ルート選びもより慎重にいかなくてはいけない。ここで紹介するようなレベル、行動時間が異なるさまざまなルートのなかから、自分の技術や体力に見合ったものをチェックしてみよう。

文◉高橋庄太郎、木村和也、新井知哉、根岸真理、編集部
Text by Shotaro Takahashi, Kazuya Kimura, Tomoya Arai, Mari Negishi, PEAKS
写真◉宇佐美博之、高橋庄太郎、木村和也、上久保匡人、中込真太郎、根岸真理、武部努龍
Photo by Hiroyuki Usami, Shotaro Takahashi, Kazuya Kimura, Masato Kamikubo, Shintaro Nakagomi, Mari Negishi, Doryu Takebe
出典◉PEAKS 2018年12月号 No.109

※レベル、歩行時間はあくまで目安です。積雪状況などにより大きく変わることもありますので注意ください。

谷川岳(群馬・新潟)
冬でも登山者が多い人気ルート

トマの耳からオキの耳に向かう。厳冬期らしい壮大な景色が広がるが、雪庇が発達するのでルート取りには十分注意を。

レベル

中級〜上級

歩行時間

5時間

アクセスがしやすくロープウェイもある谷川岳は、登山はもちろん雪上訓練にも使われるなど、冬でも比較的登山者が多い。スタートはロープウェイの終点、天神平(1,319m)から。ここから天神尾根で谷川岳山頂を目指す。雪が締まっている、あるいはトレースがあれば比較的歩きやすいルートだが、降雪後などはラッセルが厳しく、ルートを外す場合もあるので慎重に。

双耳峰である谷川岳はふたつの山頂、トマの耳(1,963m)、オキの耳(1,977m)がある。まずは横目に肩ノ小屋を見つつ、トマの耳、そのあとオキの耳へ。肩ノ小屋は冬期は閉まっているので注意。天気が良ければ山頂では登ってきた天神尾根、隣の万太郎山、平標山などを眺めることができる。

下山後に入浴するなら「湯テルメ谷川」がおすすめ。入浴料が¥570と良心的なのがうれしい。あと、食事は水上温泉に近い291号沿いの「あしま園」が個人的にはお気に入り。どの料理も量が大盛りなので、山でたっぷり動いたあとの空きっ腹でも存分に満たしてくれる。

アドバイス

ロープウェイは終日3分間隔で運行しているが、強風など天候によっては運休することもあるので注意。また山頂近くの稜線は強風が吹いていることが多いので、状況が悪い場合には山頂を目指さず、ロープウェイまで引き返そう。

アクセス

車の場合、関越自動車道水上ICから国道291号で約25分。車は谷川岳ロープウェイの駐車場へ。公共交通機関の場合、上越線水上駅、もしくは上越新幹線上毛高原駅からそれぞれ谷川岳ロープウェイ行きのバスに乗車する。

リコメンダー

finetrack TOKYO BASE
佐久間 学

山は縦走登山をメインに、無雪期はツエルト泊でのんびりすごすのが好き。他にも自転車、スキー、SUPなど、四季を通じて遊びを楽しむ。

蔵王連峰(宮城・山形)
山形蔵王の象徴・樹氷を楽しみ、宮城蔵王の象徴・御釜へ向かう

蔵王を代表する風景が、巨大な火口の「御釜」。夏は観光客で混雑しているが、冬の御釜の姿を見たことがある人は少ない。

レベル

初級〜中級

歩行時間

3時間45分

蔵王連峰の最高峰は山形県側の熊野岳。だが、蔵王という山名の由来は宮城県側の蔵王権現だ。さらに、この山域の冬の象徴「樹氷」が見事なのは山形県側で、もうひとつの象徴、爆裂火口の「御釜」は宮城県側。ある意味、蔵王をめぐり、両県はライバル関係だ。

ここで紹介するコースは、そのふたつの象徴を一気に楽しむショートコース。ロープウェイの地蔵山頂駅から標高1,840mの熊野岳まで、標高差はたった180mほど。そこから緩やかな稜線がお釜を持つ刈田岳まで続き、体力も技術もそれほど必要ではない。

しかし、悪天候時はご注意。火山ゆえに樹木が少ない蔵王の稜線は吹きさらしで逃げ場が少なく、なだらかな稜線でホワイトアウトすると目印を簡単に見失い、遭難しやすいのだ。晴天以外は無理をせず、ロープウェイの駅に近い熊野岳のみにするか、もしくは駅周辺で樹氷観察だけでもいいだろう。

だが……。宮城県出身の僕としては、雪で覆われた御釜もやはり見てほしい。

刈田岳は熊野岳と対をなす位置にあり、山頂には刈田嶺神社が立つ。真冬になると社殿は真っ白に凍り付き、鳥居の柱や笠木も氷結して太さを増している。
蔵王連峰の最高峰・熊野岳への登り道。晴れていれば登山者は多く、ルートの目印も明確だ。
蔵王ロープウェイの地蔵山頂駅から外に出ると、すぐに巨大な樹氷が姿を現す。

アドバイス

ロープウェイがある山形は日本海側にあり、冬は天気が悪くて当たり前。出発前にはルート上の避難小屋の位置を確認し、いざというときはGPSを使うと安全だ。ロープウェイの駅ではトイレが利用でき、軽食もとれる。

アクセス

JR山形駅から山交バスで蔵王温泉へ。そこからロープウェイを乗り継いで地蔵山頂駅に向かう。山域にはスキー場が多く、夏よりも冬のほうが交通の便はいい。ただし、蔵王連峰を横断する蔵王エコーラインは冬季閉鎖。

リコメンダー

山岳/アウトドアライター
高橋庄太郎

2018年の夏には『トレッキング実践学 改訂版』(エイ出版社刊)を刊行。ここ数年、生まれ故郷の東北の山をあらためて見直し、何度も足を延ばしている。

>>>Part 2【飯士山・赤城山・蓼科山・三ツ頭】はこちら

私のおすすめ雪山ルート 日帰り編 Part 2 〜飯士山・赤城山・蓼科山・三ツ頭〜 

私のおすすめ雪山ルート 日帰り編 Part 2 〜飯士山・赤城山・蓼科山・三ツ頭〜 

2021年12月20日

この記事はPEAKS 2018年12月号 No.109からの転載です。最新情報に関しては山小屋・観光協会等、各所にお問い合わせください。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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