登山スタルに合ったクランポンを!装着方法は3タイプ、密着度がカギを握る選び方も解説
PEAKS 編集部
- 2022年03月02日
INDEX
クランポンの装着方法はなにがいいのか、悩んでいませんか?ここでは、クランポンの名称や装着方法、選ぶときの3大ポイントについてご紹介しています。ぜひ参考にして、クランポンを購入する際の優先事項を決めていきましょう!
クランポンの名称と役割
クランポンには3つの部位があり、それぞれ「前爪(フロントポイント)」、「ジョイントプレート」、「アンチスノープレート」と名称があります。部位ごとの役割も覚えておくと、クランポンを選ぶときに役立ちますよ。
前爪(フロントポイント)
急傾斜ではここを蹴り込んで体を支えます。2本目の爪も重要で、前に飛び出すものほど足元が安定します。そのため、ディテールカットで形状をチェックしましょう。
前爪が1本のモデルは「モノポイント」と呼ばれています。
ジョイントプレート
つま先とかかと側のブロックを連結するプレートです。等間隔に穴があけられていて、ここでクランポンの長さを調節できます。
アンチスノープレート
クランポンの裏側に雪が付着するのを防ぐプレートです。海外では“Anti-balling system(ABS)”と呼ばれることも。
クランポンの装着方法は3タイプ
雪山用の12本爪クランポンには3つの装着方法があります。「ワンタッチ」、「セミワンタッチ」、「ハーネスタイプ」と呼ばれることが多いですが、実際の装着方法と名前からのイメージにギャップがあることも。
そこでここでは、「クリップオン」、「ハイブリッド」、「ストラップオン」と呼び替えています。ではそれぞれの装着方法について、詳しく解説していきます!
クリップオンタイプ
つま先を金属のパーツ、かかと側をクリップで固定するタイプ。3つのなかでもっとも高い一体感を得られます。しかし、靴との相性に注意が必要です。
細かいパーツにつま先をひっかけるなど、装着する際は慣れがいります。
ハイブリッドタイプ
つま先はハーネス、かかと側はクリップで固定するタイプ。前コバがない靴にも装着できるため汎用性が高く、多くの靴に合いやすくなっています。
大きなハーネスが扱いやすく、装着も容易なため、初心者におすすめのタイプです。
ストラップオンタイプ
つま先とかかと側にハーネスがあり、ストラップを縮めて固定するタイプです。一体感は劣るものの、一般縦走で使う分には問題ありません。
少ない力で装着できるのも特徴です。コバのない靴にも装着できます。
クランポンの選び方3大ポイント
クランポンを選ぶときの3大ポイントをまとめました。
- 最初は平爪でOK
- 靴との相性が重要
- 女性は10本爪もあり
購入するときは、この3大ポイントを振り返ってみてくださいね。
1.最初は平爪でOK
「平爪」とは前爪が水平方向に広がる爪のことで、一般縦走で使うクランポンは平爪タイプが一般的です。蹴りこんだとき雪に接する面積が広くなるので、足元が安定しやすくなっています。
逆に、前爪の先端が縦に長いのは「縦爪」と呼ばれています。硬い氷にも蹴りこみやすいいっぽう、雪壁では雪を捉えづらいというのが難点です。
2.靴との相性が重要
クランポンを選ぶとき、装着タイプの次に大切になるのが靴との相性です。写真を見てみると、上はソールとクランポンが密着しているのに対して、下は隙間ができているため外れる可能性があります。
つま先のフィット感も重要になるので、かならず店頭で相性を確かめてから購入するのがおすすめです。
3.女性は10本爪もあり
雪山のクランポンは12本爪以上が基本とされています。しかし足の小さな女性が、12本爪のクランポンを靴に合わせようとすると、つま先とかかと側のパーツの間隔が詰まりすぎてしまうことも。
土踏まずの真下に爪がある場合は、10本爪を選んでも問題ありません。また、軽量化も図ることができます。10本爪クランポンも各社ラインナップしているので、12本爪と同じように靴との相性を確かめてから購入しましょう。
クランポンの基礎知識
クランポンの基礎知識となる、持ち運び方と素材の違いについて解説します。ケースや素材で悩んだときは、初心に戻って選択肢を絞っていきましょう。
ケースに入れてパッキング
クランポンをバックパックに入れて持ち運ぶときは、丈夫なケースの中に収納します。ほかのウエアや装備を傷つけないようにするためです。
ケースは購入時に付属するものもありますが、別売りのものもあります。デザインよりも、出し入れのしやすさを重視して選ぶのがおすすめです。
クランポンの素材の違い
クランポンの素材は、主にクロモリ鋼とステンレスに分かれます。天野ガイドいわく、岩に接地したときに、クロモリ鋼には粘るような感覚があり、ステンレスには逆に弾かれるような感覚があるといいます。
ステンレスには錆びにくいという特徴がありますが、強度に大きな差はありません。素材は好みで選んでOKです。
クランポンは靴との相性が大切!装着方法も確認を
クランポンの装着方法と選ぶ3大ポイントについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?クランポンを選ぶ際は、靴との相性が何よりも大切です。また、装着方法が苦手なタイプでないかも確認しましょう。
クランポンを購入するときは、店舗で靴との相性を確認しながら選ぶと失敗しませんよ!
Info
- BRAND :
- PEAKS
- CREDIT :
-
文◉吉澤英晃 Text by Hideaki Yoshizawa
写真◉熊原美恵 Photo by Yoshie Kumahara
監修◉天野和明 Supervision by Kazuaki Amano
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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