雲ノ平山荘AIR、13名のアーティストによる作品展。『Diffusion of Nature「自然」をめぐる視点』が開催
PEAKS 編集部
- 2022年04月16日
アーティストが普段とは異なる環境に一定期間滞在をして創作活動を行ない、その際のサポートを受けられる「アーティスト・イン・レジレンス(Artist in Residence、以下、AIR)」というプログラム。欧米にて1950年代~ 60年代にかけて、AIRというシステムとして誕生した。
北アルプスの雲ノ平山荘でも2020年よりこの
AIRが行なわれている。
プログラムをスタートして2年間で、13名のアーティストが活動を行なってきた。その集大成となる展覧会がこのたび4月19日より東京で開催される。
今回の展覧会開催にあたり雲ノ平山荘経営者の伊藤二朗氏はこう語る。
「雲ノ平山荘AIRは、山小屋の現場から、芸術表現を通して『自然環境と人間社会との調和をデザインする』ことをテーマに始まりました。人々が自然を身近に感じる機会を作ることで、自然の豊かさ、都市の持続可能性や環境問題、国立公園の課題など、さまざまな視点から『自然と社会』について考える機運を作っていくことが活動の趣旨なのです。今回はその具体的な実践の形ということができると思います」。
人間社会から隔絶された雲ノ平という原野で、アーティストがひとりの旅人( 媒介者)として原生自然に遭遇するという体験を通し、「自然とはなにか」 という問いに向き合ってきた。作品は、その体験から雲ノ平という場所を表現したもの。
それぞれ異なる感受性で捉え、咀嚼することによって生み出された作品は色彩、造形、音、科学的考察、具象から抽象まで、じつに多様で、豊かな心を映している。会期中は、トークショーなどイベントも予定。ぜひ13名のアーティストによる「自然」をめぐる旅を観に、訪れてみてほしい。
また、このような「自然と社会」をつなぐ活動を行なうなかで伊藤氏は、「アートやアウトドアにかぎらず、科学や人文学の分野も巻き込みながら、私たちにとっての『自然』をめぐる価値観が、より豊かな文化的な潮流として広がり、根付いていくあり方を模索していきたい」と語る。都市社会で生きる私たちも、もっと柔軟に地球に生きるということを見つめ、考えていきたい。
若木 くるみ
soar
加々見 太地
shibi
四ツ井 健
渋田 薫
只野 彩佳
大東 忍
マイマイ
齋藤 帆奈
渡邊 慎二郎
森田 友希
渡邉 塊
Diffusion of Nature
「自然」をめぐる視点
問雲ノ平山荘
TEL.046-876-6001
kumonodaira@kumonodaira.net
会場:The 5th Floor(東京都台東区池之端3-3-9 花園アレイ5階)、HB.nezu(東京都台東区池之端2-6-12-201)
期間:2022年4月19日~4月30日
時間:13:00~20:00(最終日は11:00~15:00)
入場料:¥500(book付き)
Info
SHARE
PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。