北アルプス”伊藤新道”復活に向けてのクラウドファンディングがスタート!
PEAKS 編集部
- 2022年06月13日
*6月15日発売のPEAKSから、速報情報を一部先出しでお届けします!
北アルプス裏銀座コースの起点となる七倉。高瀬ダムを越えたその先には、秘湯として有名な湯俣温泉があります。そこから湯俣川を遡上して、鷲羽岳から三俣蓮華岳に繋がる稜線へと続く道が存在します。
その道の名前は「伊藤新道」。聞いたことがある人も少なくないのではないでしょうか?
この伊藤新道、戦後の登山ブームでは日に500人の利用があったそうですが、高瀬ダム建設に伴い登山者が減り、もともともろい地質のため次第に廃道同然になりました。現在では好んで歩く上級者のみぞ実態を知る道となっています。
『定本 黒部の山賊』の著者・伊藤正一氏に由来する、この伊藤新道を復活させるプロジェクトが始動しています。計画の代表は、正一氏から三俣山荘と水晶小屋を託された息子の伊藤圭さん。このたび、クラウドファンディングにて伊藤新道復活の支援金を募っています。
2021年、すでに第1吊橋が架橋されており、今回募る支援金は第2吊橋と第3吊橋、そして第1吊橋の先にあるガンダム岩へのタラップ設置と、その先のスラブ状岩盤に約30mの水平桟道を設置する資金に充当。2023年8月の開通をめざしています。
整備方針としては、前述の安全確保に加えてモニタリング用のカメラの設置、さらには開通後の道の整備や管理を見据え、バリエーションルートに近い立ち位置ながら、専属ガイドによりツアーでも訪れやすい環境を整えたいとのこと。
道は4つのセクションに区切られ、三俣山荘側の一部区間となるハイキングセクションと、鷲羽岳の原生林セクション(すでにガイドによるエコツアーも開催している)は、一般登山道としての利用も可能だと考えているそうです。
伊藤さんはこれまでも小屋閉めの際などに伊藤新道を歩いてきました。ここに掲載した以外にも、開通後の道を想像しやすい写真や情報をクラウドファンディングのページに豊富に掲載。登山者ならいつかは歩いてみたいと心躍るはずの景観が解説されています。
支援への募集は2022年8月10日まで。冒険心をくすぐられる伊藤新道、予定どおりの復活を心待ちにしている人は、ぜひ応援を!
クラウドファンディングの詳細はこちらから!
【北アルプスのラストフロンティア】伊藤新道 復活プロジェクト
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PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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