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【実録・事故再現】仲間が事故った!そのときあなたはなにをするべきなのか?

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好評発売中「PEAKS 2023年9月号(No.161)」より、誌面記事の一部をご紹介します!

上級者3人パーティのひとり、アウトドアショップ「ヨシキ&P2」スタッフ・吉野時男さんが尾根上から転落した。複数の骨折で痛みのため動くことができない吉野さんを前に、仲間がとった行動とは? 誌面では、実際に起こった事故を再現しながら、そのときの各自の気持ちや事故を振り返った感想も掲載しています。

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山中で同行者がケガをしてしまったり動けなくなってしまったりしたとき、どうしたらよいのだろうか。知識としては知っていたとしても、事故の態様はそれこそさまざまで、教科書どおりの状況などなかなかない。そもそも、いざ事故を目にして動転した心理状態で、正しく動くことなどできるのだろうか?

今年実際に起こったひとつの事故例を再現しながら、事故が起きたときの対処の仕方をシミュレーションしてみよう。

編集◉PEAKS編集部
文◉森山憲一
写真◉歌田俊之、金田正氣、吉野時男、鈴木千花

先頭を歩いていた仲間が10m以上墜落……!

2023年1月10日、吉野時男さん、金田正氣さん、歌田俊之さんの3人は、妙義山の白雲山北東稜(見晴稜)を登っていた。北東稜はいわゆるバリエーションルート。登山道はなく、けわしい岩稜が続く上級者向けのルートだ。

吉野さんは千葉県にあるアウトドアショップ「ヨシキ&P2」スタッフ。道具記事などでPEAKSにもよく登場するので、その名前を知っている読者も多いことだろう。金田さんと歌田さんは吉野さんの山仲間。金田さんの職業は登山ガイド。歌田さんもバックカントリーからクライミングまで山の経験豊か。足の揃った上級者パーティだった。

北東稜を3分の2ほど登ってきた12時40分ごろ、先頭を歩いていた吉野さんが空中に投げ出されたように下に落ちていく瞬間を歌田さんは目撃する。そのとき、ふたりの間には距離があり、立ち木などもあったために、歌田さんが目撃した吉野さんの姿はほんの一瞬。なにが起こったのかわからないまま、落ちていった方向をのぞきこむと、10mほど下の斜面を滑り落ちていく吉野さんが見えた。

***

日中のいまはそれほど強い寒さを感じるわけではないが、時期は1月。標高800m足らずの場所とはいえ、日が陰ると氷点下になるはずだ。動けないケガをしている吉野さんを前にして、ふたりはこれから、いったいどう行動すればいいのか――。

(中央)事故者・吉野時男さん
千葉県のアウトドアショップ「ヨシキ&P2」スタッフ。山行日数・ギアの知識ともに業界屈指の存在。妙義山が大好きで足繁く通う。

(右)同行者・歌田俊之さん
吉野さんと頻繁に山行をともにしてきた山仲間。バックカントリースキーやアイスクライミングなども行ない、山の経験が豊富。

(左)同行者・金田正氣さん
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド。吉野さんの友人で、プライベートでよく山行をともにする。今回の山行もプライベート。

 

【実録】事故当日の動き

7時54分の登山開始から、12時40分の事故発生までの行動を再現。目指す白雲山北東稜は急傾斜の岩場が続くバリエーションルートなので、ハーネスやカラビナ、スリング、ヘルメットなどのクライミングギアを最初からフル装備して入山している。

8:35 地形がけわしくなってきた

比較的歩きやすい尾根を30分ほど登ると、傾斜が強くなってきて危険な場所が現れ始める。登山道がある場所ではないので、ヤブもうるさく、登りにくい。しかしまだロープは使わず登っていく。

誌面では、この他にも事故直前最後の写真も交えて当日の動きを時系列で掲載しています。

 

【誌上再現】事故後、私たちはこう行動した

当日、事故後に3人がなにをしたかを誌上で再現。再現場所の地形は事故現場とは異なりますが、実際の現場写真も添えながらできるだけ詳しく再現しています。3人が身に付けている装備やウエアは事故当日とほぼ同じものです。

ここが事故現場で、吉野さんが止まった場所から上を見上げたところ。尾根上から10mほど自由落下し、斜面に激突した後、やや傾斜のゆるんだ斜面を数十メートル転げ落ちた。

 

滑落が止まったときの吉野さんの体勢。実際にはもっと傾斜が強く、足の方向に下がっていく斜面の途中だった。

 

吉野さんの状態を確認し救助要請をした後、ビバークの準備に。

 

誌面では、状態確認から救助要請、ビバークするまのでの行動を詳細に再現。さらに、事故を振り返っての感想と今回の対処ポイントをまとめています。

病院に収容され検査の結果、首1箇所、背骨3箇所、肋骨に15箇所の骨折が判明。吉野さんのヘルメットは前頭部がぱっくりと割れていた。ヘルメットをかぶっていなかったら、頭にも重大な傷害を負っていた可能性がある…。

事故を詳細に再現、対処方法をシミュレーションした「PEAKS 2023年9月号」ご購入はこちら

※この記事はPEAKS[2023年9月号 No.161]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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