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ビジターセンターに聞いたおすすめの季節!PEAKS 3月号「今年登りたい日帰りの山。」

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好評発売中「PEAKS 2024年3月号(No.164)」より、誌面記事の一部をご紹介します!
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春から冬にかけて、山の景観は幾度も移り変わる。
定点写真で見るからこそ気づく、山と季節に秘められた魅力を探ってみよう。

編集◉PEAKS編集部

【北海道】大雪山系にある高山植物の宝庫。黒岳・北鎮岳

  • 歩行時間:7.5時間
  • 距離:約16.6km

大雪山ならではの雄大な景色と、高山植物の群落を堪能することができる「黒岳」。大雪山の春は6月ごろから始まり、雪が解けたところからキバナシャクナゲやイワウメ、エゾノツガザクラなどが咲き始める。高山帯の広い範囲にはまだ多くの残雪があり、野鳥がさえずるなか、スキーやスノーボードを楽しむ人の姿も見られる。夏は7月中旬~ 8月上旬と短く、雪解けと同時に高山植物の群落が山全体に広がる。黒岳の登山道沿いではチシマノキンバイソウ、黒岳山頂ではエゾツツジ、雲ノ平ではチングルマの群生が広がっている。

秋はやはり、日本で一番早い大雪山の紅葉が魅力。例年8月下旬から色づくウラシマツツジの紅葉に始まり、9月上旬~中旬に紅葉の最盛期を迎える。色鮮やかな紅葉をバックに、ナキウサギやエゾシマリスが採食行動で忙しくしている姿に心がほっこり。大雪山の初雪は例年9月下旬ごろに降り、10月下旬には根雪となって山全体が完全に雪で覆われる。樹霜やシュカブラ、ダイヤモンドダストなどの雪氷現象を観察したり、動物の足跡を探してみるのも楽しいはず!

▲夏:ポン黒岳からお鉢平方面を撮影したもの。秋)黒岳山頂にてウラシマツツジが紅葉しているようす。大雪山の秋の風物詩ともいえる。
▲秋:黒岳山頂にてウラシマツツジが紅葉しているようす。大雪山の秋の風物詩ともいえる。
▲冬:お鉢平方面の冬の景色。山肌を赤く染めていた秋の雰囲気から大きく変わり、一面が銀世界に。冬は登山だけでなくバックカントリースキーも楽しめる。

Access

JR石北本線上川駅より、道北バス「層雲峡・上川線」に乗り換えて約30分。終点「層雲峡」で下車し、徒歩5分ほどで登山口に到着。積雪の影響によりバスが運休することもあるため、公式HPを要チェック。

Column

四季折々の花を求めて
黒岳五合目遊歩道・高松平から拝む、高松台のチシマザクラ。雲ノ平で見ることのできる美しいチングルマの綿毛など、季節がめぐるたびに豊富な種類の高山植物を楽しめる黒岳。標高によって植生が大きく異なる。

Comment

層雲峡ビジターセンター/トビさん
人、花、動物との出会いを楽しみながら山に登っています。子ギツネが姿を現す夏の黒岳登山は、動物好きな方にとくにおすすめ!

 

【福島県】美しい五色沼を拝む旅へ。一切経山・東吾妻山

  • 歩行時間:5時間20分
  • 距離:約16km

観光地としてにぎわう浄土平を出発し、湿原や季節ごとの高山植物、原生林との対比を比較的短時間で楽しむことのできる、「一いっ切さい経きょう山ざん」を「東ひがし吾あ 妻づま山やま」を周遊するルート。

春の残雪期はスノーシューやスキーを楽しむことができるほか、ゴールデンウィークごろには魔女の瞳・五色沼が「開眼」。5月下旬以降はミネザクラ、イワカガミなど高山植物が次々に開花し、あたりに広がる瑞々しい新緑も魅力的だ。夏は梅雨の時期がもっとも高山植物の種類が多く、ハクサンシャクナゲ、コバイケイソウなどの花が目を惹く。平地より10℃以上涼しいため、心地よい避暑地ですごすために足を運ぶ人も多い。9月下旬~ 10月中旬の紅葉シーズンは、浄土平周辺がもっともにぎわう季節。登山者だけでなく、観光客も桁違いに増えるため、時間に余裕をもった計画を意識しよう。

冬は浄土平の施設がすべて冬期閉鎖となり、登山経験が豊富なエキスパートのみが訪れる別世界となる。静けさを独り占めできるが、本格的な雪山登山となるため万全の準備で臨むことが大切。五色沼や鎌沼、桶沼は全面結氷するため真っ白に。

▲春:雪が解け始めた5月ごろのようす。近年、福島の絶景スポットとして紹介されることも増えた。
▲秋:浄土平ビジターセンターを出発し、一切経山の山頂から見ることのできる五色沼の紅葉。

Access

JR福島駅西口から、タクシー等を利用して1時間ほどで到着。冬季休業前は周遊ツアーバスの利用も可。11月中旬~ 4月中旬は磐梯吾妻スカイラインが通行止めなので、山麓の登山口からスタート。

Column

大きく移り変わる季節の景色
標高1,600mの山岳地だからこそ景観の変化が大きく、季節によって色々な風景を楽しむことができるのが魅力。長時間歩いた先に広がる火山の荒々しい景観は息をのむほど美しい。山頂には雲海が広がることも。

Comment

浄土平ビジターセンター/西村真一さん
春の東吾妻山は残雪が多いので、歩く際には要注意。また、秋は混雑が激しいので、静かに景色を楽しみたい方は春~夏がベスト。

 

【福島県・群馬県】山と湿原、湖畔歩きを満喫する。大江湿原・尾瀬沼

  • 歩行時間:5時間20分
  • 距離:約14km

沼山峠から尾瀬沼までは、尾瀬の魅力がコンパクトに凝縮されていて、オオシラビソが立ち並ぶ巨木の森、四季折々さまざまな植物が見られる大江湿原、北欧のような雰囲気をもち尾瀬を代表する景観の尾瀬沼と燧ひうちヶ岳などが楽しめる場所だ。また、尾瀬の数あるルートのなかでもっとも標高差が少なく、歩きやすいのも特徴のひとつ。古くは会津沼田街道と呼ばれる、会津と上州をつなぐ交易路として栄え、たび重なる開発の波に晒された“日本の自然保護運動発祥”の地でもある。

尾瀬沼は、群馬県の上毛かるたで「仙境尾瀬沼」と詠われるなど、静かで落ち着いた雰囲気に包まれる秘境感が魅力のエリア。開山期間中のわずか半年のあいだに春夏秋冬がかけめぐり、一日ごとに自然の移り変わりを感じることができる。東北以北最高峰の燧ヶ岳を望むことができるのも、このルートならではの大きな楽しみになるはず。尾瀬沼と燧ヶ岳。このふたつからなる風景は、ビジターセンターに半年間住み込む私たちにとっても、決して飽きることのない、なくてはならない存在だ。

▲春:標高1,665mの尾瀬沼周辺は、例年5月下旬まで雪が残る豪雪地帯。雪解けが進むと、ミズバショウや木々の芽吹きが見られる。
▲夏:尾瀬沼湖畔の大江湿原では、6月下旬にワタスゲの果穂、7月下旬に夏を代表するニッコウキスゲが見ごろを迎える。
▲秋:9月中旬から湿原の草紅葉が始 まり、木々の紅葉の見ごろが終わる10月中旬まで、長い秋を楽しめる。常緑針葉樹とダケカンバやカラマツの黄葉とのコントラストは見事。

Access

車の場合、東北自動車道・西那須野塩原IC から御池まで約2時間30分。シャトルバスに乗り換え沼山峠まで約20分。七入~御池までをつなぐ国道352号線は、例年11月上旬~ 4月下旬、御池~沼山峠間は5月下旬まで冬季通行止め。

Column

朝夕の特別な時間を
山小屋に泊まれば、静寂に包まれた尾瀬沼に少しずつ沈んでいく夕陽を眺めながら一日のできごとを思い出したり、日々をふり返ったりする時間をすごせる。早朝には朝靄のかかる幻想的な尾瀬沼を見られることも。

Comment

尾瀬沼ビジターセンター/宇野翔太郎さん
尾瀬は木道や山小屋、ビジターセンターが整備されていて、子どもから大人まで、じっくり自然を感じることができる場所です。

 

【島根県】季節ごとに見られる山野草がたくさん。三瓶山縦走

島根県のほぼ中央に位置する「三さん瓶べ 山さん」。山頂からは360度の展望を楽しむことができ、天候の条件が良い日には、島根半島の北方に位置する隠岐諸島の島影も見られる。初心者でも登りやすい山として周知されている三瓶山は、山野草の宝庫としても知られており、早春から晩秋まで、数多くの花々を観察することが可能だ。雪が残る春の初めには、陽が当たらないと開花しないユキワリイチゲや、早春の一時期のみ姿を見せるが、夏から秋には枯れてしまうスプリングエフェメラルという林床の植物が花を咲かせるため、めずらしい植物をひと目見たい人にぴったり。

5月中旬から6月頃には、男お 三さん瓶べ 山さんの北麓、北の原にある姫ひめ逃のが池いけにて、県の天然記念物に指定された紫色の美しいカキツバタが池を彩るようすも。秋は登山のピークシーズンで、紅葉が見頃となる10月下旬には多くの登山者が足を運ぶ。三瓶山で最後に噴火したといわれる室の内側の山肌には、錦をまとったかのような美しい紅葉が広がる。12月頃からは本格的に雪が降り始めるため、スノーシューでの雪山登山を目的とした登山者がちらほらと訪れる。

▲秋:秋の西の原では、陽の光に照らされたススキの群生と三瓶山の組み合わせを楽しむことができ、秋の息吹を感じられる。
▲冬:冬になると、西の原一面に広がる美しい白銀の世界が見られる。雪化粧をした三瓶山は、他の季節よりも山の陰影を感じられて迫力満点。

 

Access

東の原駐車場へのアクセスはマイカー推奨。中国自動車道三次ICから70分ほどで到着する。三瓶観光リフトは12月から3月まで冬季休業となるため、時間に余裕をもって大平山から縦走路へ合流しよう。

Column

西の原の植物を守るために朝夕の特別な時間を
広大な草原が一面に広がる西の原エリアでは、季節によって美しい花々が観察できる。生息数が減少傾向にあるなかで、地域の子どもたちや団体による清掃活動などにより、個体数を取り戻しつつあるのが現状。

Comment

大田市観光協会/桑本伸城さん
歩きながら山の内側を見下ろすと、大きな凹地(室の内池)が。女三瓶から男三瓶へ向かう途中にみると、ハート型に見えます!

 

※この記事はPEAKS[2024年3月号 No.164]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

魅力的な日帰りの山を全国からピックアップ!『PEAKS No.164』は2024年1月15日発売

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2024年01月12日

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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