日帰り装備、見せてください。一日山ですごすスタイルはそれぞれ。
PEAKS 編集部
- 2024年02月14日
INDEX
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好評発売中「PEAKS 2024年3月号(No.164)」より、誌面記事の一部をご紹介します!
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“日帰りで山を歩く”といっても、行く場所や登山の楽しみ方によって装備は変わる。
その人の価値観や趣味趣向まで垣間見えてしまうかも!?
個人的日帰り装備を一挙公開。
編集◉PEAKS編集部
文◉阿部 静
写真◉熊原美惠
CASE1:高尾の山と町中華を味わう、ゆるゆるトレイルラン。
Profile:パーゴワークス営業担当/相田健汰さん
今回の装備は高尾在住の私がおすすめする、冬の高尾の山をゆるく走りながら楽しむためのパッキングです。下山後に町中華に立ち寄ることもコースとし、防寒着と下山後の着替えを持って走ることを想定しているのでゆったりめのパックをチョイスしました。
登山歴:約10年
限られた時間でより速く、より遠くへ行くことを目指して旅をしていたら、気づいたときには走っていて、いまでは100マイルレースを完走するように。夏は主にトレランを楽しむが、ごちそうやお酒を大量に背負って、のんびり縦走をするのが大好き。トレランレースにも複数出場。
想定の山:南高尾山稜(12~2月中旬)
金比羅山登山口からスタートし、草戸山、榎窪山をつなぐ縦走路。東京の山であることを忘れるほど静かで、急登も絶景も味わえる。下山後は高尾駅の町中華「龍縁」で一杯。おいしい食事まで楽しめるルートだ。
WAR:行動中のウエア
①ソックス:インジンジのトレイルミッドウェイトクルー
②キャップ:「TIMS」
③ベースレイヤー:ONO練Tシャツ
④アンダーウエア:サックスのボルト
⑤ミッドレイヤー:ティートンブロスのランウィズオクタ
⑥トレッキングパンツ:ファイントラックのスカイトレイルパンツ
EQUIPMENT:装備
①レインウエア:山と道のULオールウェザーフーディー
②保温着:アークテリクスのアトムLTフーディ
③グローブ:ザ・ノース・フェイス
④ウォーターボトル:500㎖×2本
⑤ヘッドランプ:マイルストーンのMSi1
⑥ファーストエイド&エマージェンシーギア
⑦下山後の着替え一式
⑧サングラス:ドントパニック
⑨サイフ:パーゴワークスのトレイルバンクS
⑩モバイルバッテリー
BACKPACK:バックパック
パーゴワークスラッシュ20
防寒着と着替えも入るサイズ感。コンプレッション機能で走行時の揺れを抑えることができる。
SHOES:シューズ
アルトラローンピーク6.0
粘り気のあるグリップや反発・耐久性に優れたラグパターンなど前作を引き継ぎアップデート。
Pick Up Item
(右)THIS IS MY SPORTS WEAR ×Velo Spica コラボキャップ
このコラボキャップが大好きで初期モデルから買い始め、現在5個所有しどれも愛用中。
(左)ダブルフェイススタッフバッグ
アイテムごとに分けたり、着替えと汚れものを分けて入れられて便利。
CASE2:山頂でのんびりすごし、気持ちのいい道ではちょこっとラン。
Profile:フリーランスPR・着付け師/佐竹 彩さん
頂上や山小屋などでのんびりしたいので、余裕のあるタイムスケジュールで動きます。コーヒーとおいしいお茶菓子は欠かせません。アイテムはさまざまなシーンで活用できる汎用性の高いものを。パックは気持ちのいいトレイルで走れるモデルを選んでいます。
登山歴:約8年
大学生のときに屋久島に登ったことがきっかけで登山に興味を抱き、8年前に友人に那須岳に連れて行ってもらったことから、すっかり山の魅力にハマる。いまでは一年をとおして山に登っていて、雪上でのテント泊や、ゆっくりと縦走登山を楽しんだり、ロングトレイルを歩くのも好き。
想定の山:金峰山(5月中旬)
瑞牆山荘から大日岩を経て金峰山へと登るルート。樹林帯の新緑が気持ちよく、千代ノ吹上付近では断崖絶壁のダイナミックな景色、美しい稜線歩きなども楽しめる。360度見渡せる、絶景の金峰山山頂がごほうび。
WEAR:行動中のウエア
①ミッドレイヤー:アイスブレーカーの300メリノファインポーラーロングスリーブハーフジップ
②ベースレイヤー:アイスブレーカーの200オアシスロングスリーブクルー
③アンダーウエア:アイスブレーカーのスプライトレーサーバックブラ
④ビーニー:ザ・ノース・フェイス
⑤アウター:ザ・ノース・フェイスのクラウドジャケット
⑥グローブ:ブラックダイヤモンドのライトウェイトソフトシェル
⑦トレッキングパンツ:ザ・ノース・フェイスのアルパインライトパンツ
⑧ソックス:フィッツ
EQUIPMENT:装備
①保温着:ザ・ノース・フェイスのサンダージャケット
②レインウエア:フロッグトッグスのウルトラライトⅡポンチョ
③ウォーターボトル:プラティパス1ℓとシムワークスのボトル
④クッカー:プリムスの115フェムトストーブ、エバニューのチタンマグポット500、カスケードワイルドのウル
トラライトテーブル、カップ&カトラリー
⑤コーヒーセット一式
⑥食材ポーチ:ビッグスカイのインシュライトポーチ
⑦手ぬぐい
⑧ヘッドランプ
⑨カメラ:オリンパスのμ-2
⑩サングラス:サンスキー
⑪ファーストエイド&エマージェンシーギア
⑫地図とコンパス
⑬傘
BACKPACK:バックパック
パランテジョーイ
快適なフィット感と使い心地の25ℓパック。軽快に走ることを目的としたシンプルなつくり。
SHOES:シューズ
ザ・ノース・フェイスエクスプロリスⅡミッド
アッパーには独自開発素材、フューチャーライトを採用し、防水性と通気性を備えたシューズ。
Pick Up Item
(下)ウルトラライトⅡポンチョ
雨天時はパックカバー兼レインウエア、晴天時にはシートとして使える秀逸アイテム。
(上)メリノウールのベースレイヤー
インナーやベースレイヤーなど肌に触れるウエアはメリノウールを愛用。ウールの柔らかな着心地と防臭性を重視している。
CASE3:軽量化を意識しつつ、安全第一を考えた装備。
Profile:ハイカー・YouTuber/髙倉悠祐さん
軽量化も意識しつつ、活動の安全度を高められるような装備を心がけています。また自分にも仲間にも環境にも優しく。同行者やすれ違うだれかを助けられるような工夫と、ゴミの適切な管理、運搬、処理ができるガベッジバッグを持つなど取り組んでいます。
登山歴:約20年
2018年 ニュージーランドのテ・アラロアをスルーハイク
2019年 オーストラリアのオーバーランドトラックをスルーハイク
2022年 アメリカのパシフィック・クレスト・トレイルをスルーハイク
想定の山:焼岳(11月)
長野県松本市と岐阜県高山市をつなぐ「信飛トレイル」のハイライトでもある焼岳。そこまで長くない日帰りの行程で雄大な火山活動を目の当たりにすることができる。山頂から見る北アルプスの展望もすばらしい。
WEAR:行動中のウエア
①ベースレイヤー:モンベルのジオラインL.W.ラウンドネックシャツ
②疎水系レイヤー:ミレーのドライナミックメッシュNSクルー
③アンダーウエア:ブリングのワンダーウエア
④トレッキングパンツ:パタゴニアのテルボンヌジョガーズ
⑤ベースレイヤー下:アークテリクスのローLTボトムス
⑥キャップ:たかくらや
⑦ミッドレイヤー:ミレーのアルファライトスウェットⅡジャケット
⑧ソックス:ハイカートラッシュのH.Y.O.Hハイクトレックミッド
EQUIPMENT:装備
①レインウエア:パタゴニアのトレントシェル3L・レイン・ジャケット&パンツ
②保温着:パタゴニアのメンズ・マイクロ・パフ・フーディ
③ネックゲイター:ヤケーヌ
④フード:山と道のオンリーフード
⑤グローブ:モンベルのウィンタートレッキンググローブ、クリマバリアグローブ、ジョガーグローブ
⑥ツエルト:ライペン
⑦地図とコンパス
⑧腕時計:ガーミンのインスティンクト
⑨お風呂セット
⑩ヘルメット
⑪クッカー:ジェットボイル、シェラカップ、チタンスポーク、箸
⑫GPS、予備ライト、モバイルバッテリー
⑬ヘッドランプ:オーライト
⑭トイレセット
⑮トレッキングポール:モンベル
⑯傘
⑰ウォーターボトル:ソフトフラスク×2、おたすけ水、保温水筒
⑱ファーストエイド
⑲熊鈴
⑳サイフ
㉑サコッシュ、日焼け止め、リップクリームなど
BACKPACK:バックパック
ネイサントレイルミックス12L JP
トレラン向きの12ℓパック。コンプレッションシステムを備えたベスト型でフィット感も高い。
SHOES:シューズ
モントレイルトリニティーエージー
グリップ力やクッション性に優れたオールラウンドに対応するトレイルランニングシューズ。
Pick Up Item
(右)ネックゲイター (中)オンリーフード
紫外線対策を心がけ、山と道のオンリーフード、ヤケーヌのネックゲーターは欠かさず携行。歳を重ねてからも健やかに山を歩くためのこだわりだ。
(左)温泉セット
山といえば下山後の温泉。下山して風呂に入るまでが登山と心得て、お風呂セットは必ず持参。下山後はコットンTシャツを着たくなるので持っていく。
CASE4:行く山に合わせてスタイルを使い分け。
Profile:カモシカスポーツ山の店・松本店 ザック担当/亀井大幹さん
山に合わせて軽量軽快に動ける「アクティブスタイル」と、テーブルやコーヒーミルを持っていってのんびりすごす「ぜいたくスタイル」を使い分けています。パックは15ℓ~30ℓで、山行に合わせてモデルを選びます。周回コースで長く歩く日帰り登山が好み。
登山歴:約11年
幼少期は関西の生駒山脈や六甲山系の山で戯れる。本格的に登山を始めた20歳のころからは大峰山脈や金剛山地を中心に毎週通い、仲間と定期的に日本アルプスへ遠征に出かける。現在は北アルプスを中心に、廃道を含めたすべての道を歩き通すことを目指して山へ通う日々。
WEAR:行動中のウエア
①アンダーウエア:ファイントラックのドライレイヤーベーシックT、ドライレイヤークールボクサー
②ソックス:フィッツのミディアムハイカークルー+ファイントラックのドライレイヤーインナーソックス5本指レギュラー
③キャップ:ザ・ノース・フェイスのフリーランキャップ
④ベースレイヤー:ファイントラックのメリノスピンライトロングスリーブ
⑤ミッドレイヤー:パタゴニアのR1エア・ジップネック
⑥アウター:パタゴニアのフーディニ・エアジャケット
⑦トレッキングパンツ:ファイントラックのトルネードパンツ
①保温着:ファイントラックのポリゴン2ULジャケット
②レインウエア:ファイントラックのエバーブレスフォトンジャケット&パンツ
③ファーストエイドキット、サポーター(マクダビッドのショートニーラップ)
④地図とコンパス
⑤トイレセット
⑥エマージェンシーブランケット:SOL、ツエルト:ヘリテイジ
⑦ヘッドランプ:ぺツルのアクティックコア
⑧ホイッスル:FOX40のマイクロ
⑨手ぬぐい:カモシカスポーツのオリジナル手ぬぐい
⑩ウォーターボトル:ナルゲンのオアシス、サーモスのFFX-501
⑪木のスプーン:カモシカスポーツ
⑫ヘルメット:エーデルリッドのサラテライト
⑬グローブ:メトリウスのタロンビレイグローブ
⑭セルフビレイデバイス:メトリウスのアルパインパス、アルパインヌンチャク
⑮ハーネス:ブラックダイヤモンドのクーロワール
BACKPACK:バックパック
アークテリクス アルファFL30
シンプルな見た目以上の機能と背負い心地を備え、ショルダーハーネスのフィット感は抜群。
SHOES:シューズ
スポルティバ TX2エボ
グリップ力や安定性に優れた軽量アプローチシューズ。アッパーにはリサイクル素材を採用。
Pick Up Item
(左)ナルゲンのオアシス
約1ℓの容量ながら広口1ℓよりもスリムなため、バックパックのサイドポケットにも収まりがよく、手にもなじむ。
(右)ポリゴン2ULジャケット
ウエアで、冬以外はつねに携行している。化繊でぬけがよく、夏山や沢の休憩時ではさっと羽織り、シェルの下に着込んでもちょうどいい保温性を保ってくれる。
※この記事はPEAKS[2024年3月号 No.164]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。