写真展の歩み|旬のライチョウと雷鳥写真家の小噺 #番外編
高橋広平
- 2024年11月11日
いつもフォトエッセイのご愛読ありがとうございます。2023年3月にスタートし、撮影や講演活動のかたわら、月に2回の連載を休まず続けていただき、早いもので40回を超えました。今回はいつもとは趣向を変えて高橋さんのふもとでの活動、写真展についてのエッセイをお届けします。今後も気まぐれに番外編を綴っていただこうと思いますので、お楽しみに。(編集担当)
編集◉PEAKS編集部
文・写真◉高橋広平
写真展の歩み
今回はこれまで開催してきた私の写真展
2014年、安曇野市にある「髙橋節朗記念美術館」の別館で開催した、初
それはさておき初めての個展。自分なりに試行錯誤を繰り返しレ
次に紹介するのが、その後の私の写真展示の方向性を決めた富士フ
狭き門を潜り抜け、私が2015年に開催した写真展タイトル
また、東京港区赤坂の一等地での開催とあって来場者のなかには名だたる顔ぶれの方々も。なかでも一番嬉しかったのが、あのスタジオ
続いては2016年に市立大町山岳博物館で開催した企画展「雷鳥 ~四季を纏う神の鳥~」。ライチョウ保護のメッカともいえる同館
大町での展示がきっかけで、翌年2017年には山梨県の芦安山岳館
その急報を聞いたとき、26歳のときに実父が旅立った時以来に泣
芦安山岳館での展示を終え、日通のコンテナに格納された写真パネルたちは海を越えて北海道へ。私の出身地・苫小牧での展示となる。苫小牧市立美術博物館での企画展は、館の第1から3の展示室すべてを使って大々的に開催された。地元新聞での企画連載や出身中学校での「おかえり先輩」の講演会など、いわゆる故郷に錦を飾る体験ばかりで、まさか自分が……という感覚であった。会期中のギャラリートークもとんでもない数のみなさまにお越しいただいた。なんだかんだで地元ってすごい。このときは設営直前から鼠蹊ヘルニア(脱腸)を患い、虫の息になりながら準備をしていたこと、またイベントが色々あったこともあり、地元関係者のみなさまとの連携がすごく密だったことも思い出深い。
その後も長野県での美術作家オールジャンルで選抜された企画展「シンビズム」の第一回出展作家のひとりとして参加、その縁もあり東御市文化会館(丸山晩霞記念館)の名物学芸委員・佐藤さんの助力を得ての企画展開催や、静岡市の日本平動物園、富山市ファミリーパーク主催のシンポジウム、2024年春には横浜市の金沢動物園、さらに代官山蔦谷書店、無印良品ツルヤ安曇野穂高店、星野リゾート関係での展示もあった。現在も日本動物園水族館協会(JAZA)関係での写真展も進めている。
細かく紹介しているといつまでも続くほどに写真展をしてきたが、やはりライチョウをいろんな人に知ってほしいという思いが根底にある。惚れた相手が絶滅危惧種。いまでこそ知名度は上がってきたが、自分で思っているよりもまだまだライチョウはニッチな存在である。多くの人に関心を持ってもらうことで彼らの未来が明るくなるなら、惚れた者の弱みか、どこまでも付き合っていきたいと思うのである。
お知らせ
直近でしかも短期ですが、写真展開催のお知らせです。12月14、15日に静岡市民文化会館で開催される「南アルプスユネスコエコパーク10周年記念大会」開催中の2日間、同会場で2024年最新版「四季を纏う神の鳥」を展開いたします。また同大会では登壇者としてトークセッションも予定しています。鋭意準備中ですので、お近くの方はぜひお越しください。新作パネルも展示しますのでお楽しみに!
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PROFILE
PEAKS / 雷鳥写真家・ライチョウ総合作家
高橋広平
1977年北海道生まれ。随一にして唯一のライチョウ専門の写真家。厳冬期を含め通年でライチョウの生態を紐解き続けている。各地での写真展開催をはじめ様々な方法を用いて保護・普及啓発を進めている。現在「長野県内全小中学校への写真集“雷鳥“贈呈計画」を推進中。 Instagram : sundays_photo
1977年北海道生まれ。随一にして唯一のライチョウ専門の写真家。厳冬期を含め通年でライチョウの生態を紐解き続けている。各地での写真展開催をはじめ様々な方法を用いて保護・普及啓発を進めている。現在「長野県内全小中学校への写真集“雷鳥“贈呈計画」を推進中。 Instagram : sundays_photo