【真鍋未央のランニングフォーム診断＆改善メニュー】ストライドが小さい

buono 編集部

2020年08月15日

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ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします！

【今回のチャレンジャー】
齊藤大志さん

走ることとは無縁だったが、2年前に会社の上司に誘われてランニングを始める。週末を中心に週3回ほど、荒川河川敷を6分/kmペースで10〜20km走っている。たまに周回コースのとれる公園で5分30秒/kmほどのペース走にも取り組む。2014年に参加した初マラソンを4時間28分で完走。

齊藤さんのランデータ

ランニング歴

2年

月間走行距離

100km

ランニング頻度

週2〜3回

1回あたりの距離

10〜20km

スポーツ歴

水泳

目標

30km以降のペースダウンを防ぎ、横浜マラソンでサブフォー！

【BEFORE】齊藤さんのフォームをチェック！

【真鍋コーチのフォーム診断】
股関節の可動域が狭くストライドが伸びていませんね！

上半身には大きなクセは見られませんが、股関節まわりの硬さが気になりますね。股関節の可動域が制限されて、ストライドが小さくなっています。サブフォーに向けて、ダイナミックな下半身の動きを手に入れて、スピードアップを目指しましょう！

NGポイント1：フル後半の姿勢保持が課題

腕振りはリラックスして前後にしっかり振れていると思います。左右のバランスも悪くはありません。フルマラソン後半の30kmを過ぎると腰が落ちやすいとのことですから、疲れてきても姿勢を維持できるようになるための体幹の強化に取り組みましょう。

NGポイント2：股関節の柔軟性を高めたい

コンパクトですが、股関節の可動域が狭いためストライドが伸びていません。スピードが上げにくいだけでなく、足が詰まり、ヒザの痛みや故障にもつながりやすいです。股関節まわりの筋力強化やストレッチ効果のあるエクササイズに取り組みましょう。

フォーム改善に役立つエクササイズ＆ストレッチ

股関節を刺激する

脚の引き上げ時に使われる股関節の付け根の腸腰筋を刺激し、ダイナミックな脚の軌道へと導くエクササイズ。壁に体重を預け、お腹まわりに力を入れて、頭から足先までを一直線に維持する。この状態から、壁を押すようにして、片脚10回ずつグッと引き上げる。ランニング時では、ここまで引き上げることがないので、腸腰筋を効果的に鍛えられる。

NG例

体幹に力を入れていないと上体が反り返り腰を痛めてしまうので注意。

ダイナミックな脚の動きを習得

骨盤を軸に、ダイナミックな脚の動きを習得できるエクササイズ。まず、リラックスした垂直姿勢を作る。股関節の付け根から引き上げ、ハムストリングスで蹴り返すイメージで、大きな脚の軌道を作る。車輪になったかのようにスムースにまわす。

NG例

猫背や、骨盤が動きすぎたり、腰が落ちてしまわないように注意して行いたい。

体幹強化で上体のブレを防ぐ

おもに腹直筋を鍛え、上体のブレを防ぎ、推進力を得やすいフォームに変われるエクササイズ。イスなどの上で行い、足を下げたときに地面に足がギリギリ着かないところで我慢して引き上げる。太モモでモノを挟みながら行うことで、ひざの軌道をまっすぐに保つ内転筋の強化にも効果的。

【AFTER】股関節の可動域が広がりストライドが伸びています！

ストライドの狭さが気になっていましたが、短時間でもエクササイズ後は、ストライドが大きく伸びて、ダイナミックなフォームに変われていますね。脚が前へ出るようになり、スピードにも乗れています。ランニングだけでは、刺激を入れにくい股関節まわりのエクササイズの効果です。

真鍋コーチからのトレーニングアドバイス

サブフォーという目標に向けて、しっかりトレーニングを積めているようです。10kmを5分半/kmペースで余裕があるようなら、20kmを走るときに、前半は6分半〜7分の余裕をもてるペースで走り、後半に5分ちょうどまで上げていくメニューがオススメです。スタミナ強化やペース感覚も身につきますよ。

齊藤さんの感想

「股関節まわりをエクササイズで刺激して強化することの大切さを実感しました。ランニング時も自然に足が前へ出るようになったと思います。また、体幹の強化エクササイズは、ちょっとキツイですけど、走る前に取り組むことで体の軸を意識しやすくなると思います。股関節のエクササイズと合わせて、これからも継続していきたいです。」