ラン用GPSウォッチを選ぶなら心拍計付き?使ってわかったおすすめ&イマイチなポイント
PONCHO
- 2020年06月23日
いま主流の心拍計付きGPSウォッチとは
「心拍計付きGPSウォッチ」とは、心拍計測機能に加え、現在地や走っているルートを表示、スピードや走行距離などの記録ができるGPS機能を装備した多機能腕時計のこと。
少し前まではランニング時に装着するには大きくて重い・・・・・・という問題があったけれど、スマートウォッチの普及とともに心拍計付きGPSウォッチも負けず劣らず軽量コンパクトになってきている。
心拍計測は手首からカンタンに行える
また心拍数を計測するために、以前は腕時計とは別に胸部に装着するベルトが必要だった。それが最近のモデルは、本体裏側のセンサーにより、手首を通る血管内のヘモグロビン量を計測。心拍数の推定値を測る光学式心拍計が主流になってきている。より簡単に、煩わしさなく心拍を知ることができるようになったのだ。
あくまで推定値なので、より高い精度を求めるなら胸部ベルト式を選択すべきという意見もあるが、計測データを参考程度に活用するなら、この光学式心拍計でも十分の性能だ。
GPSの精度もアップ
カーナビ、スマホアプリのGoogleマップなどでも使われているGPS。現在地がわかり、どの方向に、どれくらいのスピードで移動しているのか?また設定した目的地までの道順を教えてくれるシステムだ。
以前はアメリカが運用するGPS衛星を使用していたが、2018年11月から日本独自のGPS衛星「みちびき」4機を使えるようになり、精度がアップ。対応するGPSウォッチも続々登場し、「道じゃなくて川の中を走っている……」なんてことがほぼ解消されたのだ。
こうした「心拍計付きGPSウォッチ」の進化によって、ランニング時のデータを計測、記録したデータをどう活用できるのか?筆者が実際に使ってみて感じたことを、次にレビューしよう!
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心拍計付きGPSウォッチ、テストしてみた!
心拍数が運動強度を教えてくれる
心拍数は、ランニング中の運動強度の目安に使えるデータだ。「220-年齢」が最大心拍数の推定値となり、その最大心拍数から、ランニング時の心拍数がどれくらいの割合になっているかによって、運動強度がわかるのだ。
例えば「スピードドレーニング」で95〜80%、「心肺機能やペースの強化」で80〜65%、「脂肪燃焼や回復運動」で65〜50%が目安となる。
タイムだけを意識するのではなく、その日の体調や目的に合わせてどう走るかは、心拍数を意識することによって効果が大きく変わると感じた。GPSウォッチによっては心拍ゾーンを色別で表示することで、狙った心拍ゾーンを確認しやすくなっているモデルもある。
走行ペース表示は、レースでも練習でも効果あり
今回のテストで一番有効だと感じた機能が「ペース」表示。モニター下段に表示されている「ラップペース」とや、ひとつ上の写真の同じく下段に表示されている「ペース」がそれだ。
これは、1kmごとのラップ計測に設定しておくことで、どのくらいのスピードで走っているかを自動的に計測、表示してくれる機能だ。また、その時点のスピード=ペースを随時表示してくれるので、例えばビルドアップ走で5分30秒から4分30秒と1kmごとにペースアップしたいとき、30kmのLSD走で7分ペースを維持したいときに、この「ペース」を参考にしながら走ることができる。
レースでこのペースをチェックしながら走れば、まわりのランナーにまどわされず、オーバー&スローペースを防ぐことができ、目標タイムをクリアできる可能性が高くなると感じた。
スマホに走行データを保存可能
上の画像は、「ポラール」というブランドの心拍計付きGPSウォッチのスマホアプリ「Polar Flow」に保存されたデータだ。運動時間、距離、平均心拍数や最大心拍数、平均ペースや消費カロリーなどが計測されている。
さらに細かいデータも記録できる
1kmごとのタイム、心拍数を計測。もしこの心拍数が正確であれば、距離を伸ばすほどに、身体がスピードに慣れているのか、心拍数が最初ほど上がっていないことなどがわかる。自分の走行データを見える化することで、ランへの興味がより深くなる。
運動の評価でモチベーションアップ!
ちょっとがんばって走っただけなのに、「素晴らしい!」なんて誉めてもらえると正直うれしい。毎日使っていると同じ誉め言葉だったりするのだが……それでも、ランニングによってどんな効果があったのかを確認でき、モチベーションアップにつながるのは間違いない!
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PROFILE
登山、ランニング、旅、島、料理、道具をテーマに執筆、撮影。低山ハイクとヨガをMixしたイベント『ちょい山CLUB』を主催する。