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ジグ用フックは何を基準に選ぶ?【ソルトワールド基礎講座】

ジグ用フックの種類

メタルジグに使用するフックには、大きく分けて「トリプルフック」と「シングルフック」の二通りがあります。トリプルフックはタチウオやサワラといった歯の鋭い魚を狙う際に、リア(テール側)にセットするパターンが代表的。その名の通り3本のハリを束ねた形状であり、フッキング率の高さが魅力です。

トリプルフックは歯の鋭い魚に使われることが多い。

いっぽうシングルフックはハリの数こそ1本ですが、そのぶんアワセのパワーが1点に集中するため魚の顎を貫通させやすいという特徴があります。また、基本的にフロントでもリアでも使うことができる応用範囲の広さゆえ、無数のバリエーションが存在します。ここではシングルフックについて話を進めていきます。

シングルフックには無数のバリエーションがある。

フックの基礎知識

ショップに行ってジグ用フックのコーナーを見ると、大小さまざまな製品が並んでおり、初心者には何をどう選んだらよいか、皆目見当もつかないと思います。そんなときのためにパッケージに表示されるスペックの意味を知っておきましょう。

●各部の名称

フックの各部はアイ、シャンク(軸)、ゲイプ(フトコロ)、バーブ(カエシ)、フックポイント(ハリ先)と呼びます。たとえば「ロングシャンク」と言ったら軸の長いフック、「バーブレス」はカエシのないハリ、「カーブポイント」はハリ先が内向きにカーブしたフックを指します。

●ハリのタイプ

市販のフックにはタチウオ用、青物用などそのフックに適したターゲットが明記されていることもありますが、それとは別によく目にするのが「ストレートポイント」と「カーブポイント」という表記です。前者はハリ先がまっすぐで掛かりやすく、後者はハリ先が内側にカーブしていて刺さり込みやすいという特徴があります。「ネムリ」はさらに内側を向いた形状で、ジギングではほとんど使われません。

カーブポイントのフックはハリ先が内側を向いており、追いアワセで深く刺し込みやすいという特徴がある。
●ハリのサイズ

フックサイズは日本風の号数表示のほか、欧米流に#1、1/0などと表わされることもよくあります。また、S、M、Lというサイズ分けを採用している製品もあります。欧米流の表示の場合、サイズは#1から#2、#3…と数字が大きくなるごとに小さくなっていきますが、1/0(イチゼロ)、2/0(ニゼロ)というふうにゼロがつく表記では、分子の数字が大きくなるほどハリのサイズも大きくなります。ただしハリの種類や形状によって大きさの基準は異なるため、基本的には同一メーカー、同一商品における比較と思ってください。

フックサイズの表示はいろいろ。大きさの基準も製品やメーカーによって異なるため、ちゃんと実物を確認してチョイスしたい。

選ぶ基準は「魚の口に合った大きさ」。あくまでも目安ですが、例えばブリなら、ハマチ以下がターゲットなら#1/0~3/0、ワラサなら3/0~5/0、ブリなら4/0~7/0というように、適したサイズを選ぶことが大切です。

●太軸と細軸

同じサイズのフックでも、ハリ軸の太さが違うとまったく別のハリになります。ここも十分にチェックしましょう。軸の太いフックは強度があり、ブリ、ヒラマサ、カンパチなどの大型魚を狙う際に多用されます。しかし、ライトタックルで魚の顎に刺し貫くことは難しいので注意が必要です。

反対に細軸のフックは少ない力で魚の顎を貫通できますが、強いタックルで強引なやり取りをすると伸びてしまったり、折れてしまったりすることもあります。選ぶ際にはタックルとのバランスを考慮してください。

また、軸の太さは針の重さに直結するため、小さなジグに太軸のフックを付けるとジグ本来の動きを殺してしまうこともあります。ここも大事なポイントですね。

同一メーカーの同じサイズのフックでも、太軸と細軸ではその役割が異なる。適材適所で使い分けよう。

特殊なフック

ジギングフックのなかにはサバ皮などの魚皮や、ティンセル、フラッシャブーといった人工的なマテリアルでドレスアップしているものもあります。

これらのフックはそれ自体の輝きや動きでターゲットにアピールすると同時に、バイトの際、マテリアルの浮力により魚の口に吸い込まれやすくなるというメリットもあります。また、ターゲットがシラスのような小さなベイトを喰っている場合は、フック自体が捕食対象となって釣果につながることも期待できます。

大きなジグのフロントにこのようなフックをセットすると、ほかの魚がシラスを追っているようにも見えるのか、横取り目的のアタックを仕掛けてくる魚もいるほどです。

魚皮やティンセルを巻いたフックは集魚力が高く、浮力があるためバイト時も魚の口に吸い込まれやすい。

ほかにもハリ軸を平打ち加工してフラッシングアピールを強調したタイプや、金針、赤針のように色でアピールするタイプもあります。それぞれの違いを理解して、目的に合ったフックを選んでください。

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SALT WORLD 編集部

SALT WORLD 編集部

近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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