【徳永兼三】達人3人に訊く! 相模湾キハダキャスティングQ&A【#4】
SALT WORLD 編集部
- 2021年09月26日
都市部からのアクセスのしやすさや魚影の濃さ、遊漁船の受け入れ態勢など、キハダキャスティングゲームのフィールドとして申し分のない条件が揃う相模湾。今年も熱いバトルを期待しているアングラーが多いことだろう。
ここではシーズン開幕を見据え、本誌別冊「日本のマグロゲーム攻略バイブル」より、達人3名の相模湾タクティクスをQ&A形式でピックアップ。【#4】では、徳永兼三がその問いに答える。
どんな状況にも対処できるようタイプの異なるルアーを準備しておく
Q1:相模湾のタックルで重視している点
A1:キメジと呼ばれるサイズが多く見られるシーズン初期は、PE3~4号といったライトタックルで臨むことが多いのですが、40~50kgが釣れる可能性があるならPE4~6号を選びます。
ただマグロゲーム全般に言えることですが、タックルを魚のサイズに合わせるのか、ベイトのサイズに合わせるのかはいつも悩むところです。キハダがトビウオやワカシのような大きなベイトを食べているときは良いのですが、小さなベイトを捕食しているときは投げやすさとパワーのどちらを優先するか、シビアに判断しています。
Q2:多用するルアー、注目しているルアー
A2:使用するルアーは大きく分けてダイビングペンシル、ポッパー、沈下系プラグの3タイプです。ダイビングペンシルは眼が良く動体視力に優れたマグロ類には効果的。水面に半分体を出しながらも、さらに水中にダイブして泳ぐこのタイプは、マグロの注意を最大限に引きながらも見破られにくいルアーのひとつです。私がよく使うのはカーペンターのガンマ、菊池工房のジャークペンシルHi、イイダウッドクラフトのビバーチェです。
ポッパータイプは魚に気付いてもらいやすく、広い範囲や深いレンジからも魚を呼ぶことができるのが利点。またヘッドのカップが水を噛んでくれるため、まだ船の行き足が残っている状態やラインスラックが出ている状態でも、しっかりアクションさせることが可能です。着水後のファーストアクションがカギを握る場面でこれが生きてきます。よく使うのは菊池工房のバブルスイマー、貝田ルアーのトランペット、萬葉・バブルダーター、CBONE・バズー、ダイワ・ソルティガ ポップ★スターなどです。
沈下系はカタクチイワシのベイトボールパターンに多用するルアー。着水と同時に糸ふけを取り、ドラグが掛からないように送り込んで使います。アタリはラインの動きに出ることが多いので、急に走り出したり、逆に沈下するラインが止まったりする動きを見て把握します。愛用しているルアーは菊池工房のBZ9、12、15の各サイズとCBONE・オズマです。
Q3:相模湾攻略の重要ポイント
A3:相模湾のベイトは、春から初夏にかけてはカタクチイワシ、マイワシ、トビウオ、小サバ、ワカシなど。時期が進むにつれてシラスなど小さなイワシに着くようになります。
また、8月からはコマセを使ったエサ釣りが解禁になるためいっそうシビアになり、まったく手が出ない状況も珍しくありません。そこら中でキハダがボイルしているにもかかわらず跳ね上げられているベイトが見えず、水中にも小魚の鱗が散っていないようなときは、こうした極小のベイトを捕食していると考えられます。
こんなときはエビングが効果的ですが、そうでなくても様々な状況に対応できるよう、いろいろなルアーを準備しておくことが大切です。
▲多用するルアーは180~200mmのダイビングペンシル、アピール性が強く動き出しが早いポッパー、ベイトボールに対応する沈下系プラグなど。ベイトの状況やキハダの反応を見て最適なものを選ぶ。
TACKLE
●20~30kgクラス
ロッド:パッションズ スペンサー88M、カーペンター BLC84/25R・PM・SC
リール:ダイワ ソルティガ8000-H
ライン:XBRAID オッズポートWXP-18 3~4号
●40~50kgクラス
ロッド:カーペンター KLL88/30、BLC80/35、BMB74/32
リール:ダイワ ソルティガ14000-XH
ライン:XBRAID オッズポートWXP-18 5~6号
●60kg以上
ロッド:カーペンター BLC83/30、EP88/35
リール:ダイワ ソルティガ18000-H
ライン:XBRAID オッズポートWXP-18 8号
PROFILE
●徳永兼三
古くから日本のルアーゲームの発展に取り組み、自らプロショップも営むエキスパート。そのレパートリーは淡水・海水を問わず、豊富な経験から導かれる理論でいち早く最適解を探し出す。キハダゲームは相模湾をホームに沖縄、三重など各地へ遠征。
【この記事は2021年7月現在の情報です】
達人3人に訊く! 相模湾キハダキャスティングQ&A【#1】はこちら>>>
【永山剛史】達人3人に訊く! 相模湾キハダキャスティングQ&A【#4】はこちら>>>
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PROFILE
SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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