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青森県・平舘海峡のマダイゲーム【前編】

日本各地に生息するマダイだが、その狙い方は実に多彩だ。東北マダイゲームの聖地というべき青森県平舘海峡におけるメタルジグでの狙い方は〝横の釣り〞。この独特なスタイルにすっかり魅了された「メロン屋工房」と「ボーズレス」というふたつのメーカーのふたりのアングラーが、2019年6月にこの地を訪れた。

ここでは、そんな2人が挑むマダイゲームを前後編でお届け。前編の今回は、それぞれが使用したタックルについて紹介する。どんな釣りでもそうだが、突き詰めると奥が深く、おもしろい。(文中敬称略)

好調のマダイゲーム聖地へ向かうも……

東は下北半島、西は津軽半島に挟まれ、南に陸奥湾、そして北には津軽海峡を擁する平舘海峡。海峡というだけに潮通しがよく、今回のターゲットであるマダイをはじめ、ヒラメ、ブリ・ワラサ、根魚など、豊富な魚たちを育む。言うまでもなく、マダイアングラーにとっては聖地のようなエリアだ。

メロン屋工房の永井真人、そしてボーズレスの近藤勝英も、悪天候により中止になったこともあったが、2015年から毎年必ずこの地を訪れている。

▲東は下北半島と西は津軽半島に挟まれた平舘海峡。陸奥湾と津軽海峡の海水が交錯し、マダイをはじめ多くの命を育む。津軽海峡の向こう側には北海道が見える。

「ここのマダイゲームの魅力は、他の地域にはない横の攻略が中心で、テクニカルでゲーム性が高いことです。初めて来て以来、そのおもしろさと難しさにどっぷりとハマりました」と近藤は言う。釣りは食というよりは楽しさ、そしてゲーム性を求める永井ももちろん同意見だ。

そんなふたりが平舘の「高栄丸」を訪れたのが2019年6月上旬。例年であれば、ちょうど乗っ込み前でジグで狙うには最高のシーズン。マダイたちは来るべきときに備え、イワシなどハイカロリーなベイトを積極的に追うからだ。それゆえ、ジグに好反応を示す、というわけである。実際、釣行前の情報ではかなりの好釣果が出ていた。半日でひとり二桁釣果も珍しくなかったのだ。

▲コアなマダイゲームファンから絶大な信頼を集める青森・平舘「高栄丸」。

ところが、だった。意気揚々と実釣前日に現地入りした二人に、なんと高栄丸・高畑光人船長から強烈なひと言が……。

「昨日からマダイが産卵モードに入ってしまったようで、急に口を使わなくなってしまいました。釣れるのは、産卵に関係のない小型個体だけです」

昨日まではね……は釣りによくあることとはいえ、呆然と立ち尽くす永井と近藤の姿がそこにはあった。

▲高畑光人船長はとっても気さくで優しくユーモアいっぱい。非常に研究熱心だ。

それぞれが使うジグとロッドの特徴

不運は続き、初日の午前船は強風のため中止。午後からならなんとか出られるという。それでも風待ちで少し時間を遅らせての出船となった。

ポイントは港の真沖。10分も走れば着いてしまうほどに近い。水深は40m前後だ。

近藤がメインで使用するジグは、このエリアで絶大なる人気と実績を誇るボーズレスの「TGトウキチロウ」。

「このジグはタングステン製でシルエットが小さく、左右非対称のエッジの効いた構造になっているため、ただ巻きでよく動きます。これが、このエリアのキャストしてただ巻きでレンジを探るという〝横の釣り〞に最適なんです」と近藤。

▲メインの「トウキチロウ」の他に、近藤が必ずボックスに忍ばせているジグが「TGイエヤス」。トウキチロウと対照的に、ただ巻きではほぼ動かないストレートな動きが特徴だ。

▲近藤が使うフックは「SLJ マダイ用」。オーソドックスな伊勢尼形状だが、カエシが小さいので貫通性能が高い。アシストの長さもシルエットの小さいジグに合わせてある。

使い方のコツは、ロッドはあまり動かさないただ巻きがよい、と言う。ただ、硬めのロッドではジグが跳ねすぎてしまい、見切られてしまう傾向にあるとのこと。近藤が使うボーズレスの「三日月」のような繊細なソリッドティップを持つロッドとの相性がベストだそうだ。

また近藤によると、ジグは潮の速さや狙うレンジに合わせてウエイトを使い分けることも重要とのこと。その点、トウキチロウは30~60gまで10g刻みでラインナップされているので、最適なウエイトを選択することが可能だ。

永井がメインで使用するジグは、今年の新製品であるメロン屋工房の「トリッカー2」。

「マダイ狙いには動きすぎるジグはあまり向いてないのですが、かといってまったく動かないジグもダメ。ただ巻きでタイトに動くか、ジャークしても動き過ぎない形状のジグが有効です。トリッカー2はただ巻きで小刻みにテイルを振るウォブリングが特徴で、マダイ狙いには最適です。ここ以外のエリアでも、早くもマダイにはかなりの威力を発揮しています。ちなみに、使い分けとしては前者は斜め引きの状況で、後者はバーチカル気味の状況で有効です」

▲左右非対称&扁平形状によりただ巻きでよく動く「トリッカー2」と、しゃくった際に動きすぎない、つまりスライドしすぎない「ウィークベイトミディアム」。永井はこれらを使い分けた。

▲永井のフックは、フッ素加工の「LJ アシストフック」。抜群の刺さりはショートバイトが多い状況でとくに威力を発揮。テイルをシングルにすればよりジグの動きがよくなる。

また、このトリッカー2はその形状から、他のメロン屋工房のジグ、たとえばウィークベイトショートと比較してフォールスピードが遅いという特徴がある。そのため、魚がフォールへの反応がよい状況でも活躍する。もちろん、マダイは落ちてくるモノへの反応がよい魚。実際、ひとつテンヤ釣法は、フォールメインで誘う釣りだ。

ロッドは、高畑船長の意見を取り入れて開発されたメロン屋工房の「ファナティックジギングMSJ70LS」。

「ここではジグをキャストして任意のレンジまでカウントダウンし、そこから斜めに引いて来ることが最重要テクニックですので、ジグをキャストしやすくするためにロッドの長さはライトジギング用としては長めの7ftです。また、平舘海峡は潮が速いことが多く、ヒットしたマダイがその潮に乗ってしまったときに、それを引き寄せるためのバッドパワーが必要です。また、パワーのあるバットは青物が多い時期にもファイト時間を短縮してくれるので、マダイの貴重な時合を逃しません。青物に時間を取られてしまっては本命を釣ることができません」

▲永井はヨツアミのPE0.8号をメインで使用。サクラマスのときの教訓を活かし、リーダーの太さにも気を遣う。

TACKLE

●近藤
Rod:ボーズレス・三日月SLJ MZK682S、ゼニス・レッドスィーパーRSS-652ML
Reel:シマノ・ツインパワー4000HG
Line:PE0.6号
Leader:フロロ4号
Jig:ボーズレス・TGトウキチロウ30~50g、TGイエヤス30g
Hook:ボーズレス・SLJマダイ用ミディアム、ショート

●永井
Rod:メロン屋工房・MSJ70LS、65LS、65L
Reel:シマノ・ステラ4000、4000H、カルカッタコンクエスト200HG
Line:YGKヨツアミ・Gソウル スーパージグマンX8 0.8~1号
Leader:YGKヨツアミ・ガリスFCウルトラ アブソーバー∞4号
Jig:メロン屋工房・ウィークベイトMID30~50g、トリッカー2 30~45g、ウィークベイトショート40~60g
Hook:メロン屋工房・アシストフックフィネス LJアシストフックフッ素シングルL、M、Mショート
Split ring:メロン屋工房・スプリットリングEX #3、#4

▲(写真左)メロン屋工房・永井のタックル。メインロッドは高栄丸・高畑船長のアドバイスを受けて開発したメロン屋工房「MSJ70LS」。バーチカル用としてベイトも持参。/(写真右)ボーズレス・近藤のタックル。ロッドはメインがボーズレスの「三日月SLJ」。その名の通りスーパーライトジギング用で、繊細なソリッドティップ搭載。ラインはPE0.6号を使用。

【この記事は2020年2月現在の情報です】

青森県・平舘海峡のマダイゲーム【後編】はこちら>>>

青森県・平舘海峡のマダイゲーム【後編】

青森県・平舘海峡のマダイゲーム【後編】

2021年12月06日

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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