アブラボウズをゲットせよ! 水深700m超、限界を突破する深海ジギング【PART3】
SALT WORLD 編集部
- 2021年12月03日
手巻きのジギングにとって限界ともいえる水深1000mの世界。そこを突破するには気力・体力と同時に信頼できるタックルが必要だ。
ようやく完成した強力タックルの数々を手に、山本啓人さんが相模湾のアブラボウズに挑んだ。
一流しに小一時間かかる忍耐力が試される深海ジギング、だからこそ釣れた時の達成感はひとしおだ。
朝一のチャンスは逃してしまったが、今回遂に山本さんの粘りが実を結ぶことになる。
限界を突破する深海ジギングの世界 水深700m超のアブラボウズをゲットせよ!【PART1】>>>
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残り10分!最後の流しでついに本命がヒット!
引き続き丁寧に探っていくも、これといったアタリもないまま4回の流しが終了。5回目の投入は11時20分だった。1回の流しに1時間前後かかることを考えると、これが最後のチャンス。普通の取材なら延長という選択肢もあるが、過酷な深海ジギングでは体がもたない。この一投が勝負だ。山本さんは10分かけてジグをボトムに送り込み、ジャークを開始。アタリがないまま時間だけが過ぎていく。
11時55分、あと10分で船長から回収の合図が出るタイミング。万事休すか? と、その時、山本さんのロッドがアタリを捉えた。根掛かりのように止まったロッドをあおり、2度、3度と鋭いフッキングを行う。フォールで喰うことが多いアブラボウズだが、この時はシャクリでのバイト。果たして本命なのだろうか?
ここからは長い闘いだ。回収するだけでもきつい巻き上げに魚の重量とパワーが加わって、その過酷さは容易に想像できる。しかし山本さんは慌てることなくリールを巻き、30分かけて水面まで引き上げる。船長のギャフが決まり、取り込まれたのは20㎏オーバーの本命だった。ヒットルアーはイージーペブル900gのゼブラグロー。フックは相手のサイズとパワーを考えて、太軸のシングルフック(#7/0)を前後1本ずつセットしていた。
5時間に及ぶ投入とジャーク、回収を繰り返したうえでの大型魚とのやり取り。かなりのハードワークのはずだが、ファイトを終えた山本さんにはまだ余力がありそうに見える。
「大変は大変ですけど、リールにパワーがあるから巻きやすかった。楽に巻けるのでもっと小型かと思っていましたが、まずまずのサイズで良かった。やりました! 船長のおかげです!」
手探りの釣り、初めての釣り場で、わずかなチャンスを活かして結果を出した山本さん。そこに大物がいる限り、深海への挑戦はまだまだ続く。
Tackle
ロッド:オシアジガー∞ B61-10
リール:オシアジガー4000
ライン:PE3号+フロロカーボン18号(3ヒロ)
ジグ:イージーペブル900g
フック:太軸シングルフック #7/0
【この記事は2020年1月現在の情報です】
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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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