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自転車で届けるコーヒー「Bicycle Coffee」創業者マシュー・マッキーインタビュー

2025年4月6日、東京・金町に新たにオープンした複合施設「レイオーバー金町」のお披露目に際し、アメリカ・オークランドから「Bicycle Coffee」の創業者マシュー・マッキー氏が来日した。今回、彼に自転車とコーヒーにまつわる哲学、ビジネスの原点、日本との繋がりについて話を聞くことができた

Bicycle Coffee創業者マシュー・マッキー氏が来日インタビュー

自転車とコーヒーカルチャーを融合させた「レイオーバー金町」の1階にBicycle Coffeeがある

Bicycle Coffeeは2009年、アメリカ・サンフランシスコ ベイエリアでマシュー、ブレンダン、キャメロンのマッキー三兄弟と従兄弟のブラッド・バトラーによって創業された。

最初に会社を立ち上げたのはオークランド。当時は兄弟と一緒にいた。コーヒーが人々の生活に密着したもので、繰り返し購入される商品であることに気づき、ビジネスとして成り立つと考えた。届ける手段として、最も自然だったのが自転車だった。

メッセンジャー文化とサンフランシスコ

京都で作ったというBicycle Coffeeのロゴ入りの紙袋

マッキー氏が自転車に惹かれたのは子どもの頃からだった。高校時代も車を持たず、自転車で学校やアルバイトに通っていたという。唯一、車を持ったのはスノーボードへ行くためだったが、それでも日常的な移動手段としては一貫して自転車を選んできた。アメリカでは16歳で車を買うのが一般的だが、自分には必要なかったという。ただスノーボードをするためには車が必要だったので、スノーボードはインストラクターもしていたほどのはまりようだったという。

そんな彼らがサンフランシスコに引っ越したのは大学のためで、偶然にも自転車文化が根付いた街だった。自転車は移動手段というより、ライフスタイルそのものであり、時間があれば必ず乗っていた。レース志向というより「日常に自転車がある暮らし」が好きだった。

創業当初、マッキー氏はメッセンジャーバッグブランド「Chrome」や「Mission Workshop」と関わっていた経験もあり、実際に支給されたバッグを活用してコーヒーを配達していた。サンフランシスコではヒップなカルチャーの一部として、メッセンジャーの存在が大きな影響を与えていたという。

トレーラー開発の経緯

当初はバックパックでコーヒーを配達していたが、次第に大口注文に対応するためにトレーラーが必要になっていった。市販のトレーラーは壊れやすく、2013年に自ら設計・溶接して製造を始めた。今では無料で3Dモデルを公開しており、自作する人もいるほどだ。接続部にはトレイラーバイクの技術を応用し、どんな自転車にも取り付け可能なユニバーサルな設計を実現している。デザイナーでもあるマッキー氏は、設計、デザインだけでなく、実際にトレーラーの溶接していた。

バイシクルコーヒー東京の始まり

常に現場を愛するマッキー氏。お店の店頭に立ち、コーヒーを入れていた

日本での展開は、Mission Workshopのポップアップイベントでコーヒーを提供したことがきっかけ。スタッフ同士が仲良くなり、「東京でもやってみよう」という自然な流れでスタートした。正式なフランチャイズ契約というより、信頼関係に基づいた拡がりだった。

2013年、東京でBicycle Coffee Tokyoが始動。当初はMission Workshopとのイベントをきっかけに、マッキー氏と日本側スタッフの交流が生まれた。以後、信頼関係のもとで日本初のBicycle Coffeeが誕生し、現在もオークランド本部と連携しながら、高品質なフェアトレードの有機アラビカ豆を使用した焙煎を続けている。

都市文化の共通点と展望

マッキー氏と日本を代表するマジックペンを掛けたイラスト

東京とオークランドには偶然にも東側でスタートした共通点がある。街の雰囲気も似ており、ローカルでリラックスした空気感があるという。現在、Bicycle Coffeeはオークランドと東京に拠点を持つ。

「オークランドと東京、共通しているのは街の空気感と人との繋がり。自転車とコーヒーが繋ぐ世界観をもっと広げていきたい。」と語るマッキー氏。彼の持つクラフト精神とコミュニティ志向が、日本の都市文化とも共鳴し、新たな展開へと繋がっている。今後もBicycle Coffeeの動向、そしてレイオーバー金町から発信されるカルチャーに注目したい。

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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