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CHAPTER2(チャプター2)・フル|ニューモデルインプレッション

注目の最新モデルを徹底インプレッション! 軽量バイクのCHAPTER2・HURU(チャプター2・フル)を鈴木雷太がテストした!

ニューモデルインプレッション
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クライミングを制する俊敏さをもつ軽量バイク、フル

2015年にマイケル・プライドがそれまで手がけていたニールプライドから独立してスタートしたブランドがチャプター2だ。ファーストモデルであるオールラウンダーのテレ、そしてエアロロードのレレをリリース。3作めとなるフルは、軽量でクライミングが得意なモデルとして生み出され、ラインナップをより強固なものにした。フルの名の由来はマオリ語で「羽と上昇」であり、軽量クライマーに相応しいものだ。
ディスクブレーキ仕様の試乗車はペダルレス実測値で6・8㎏と非常に軽量なフル。だがただ軽量化を追い求めるだけでなく、ジオメトリーと剛性も綿密に考慮した結果だという。ヒルクライムの後に待ち構えるダウンヒルにも爽快な走りを与えてくれる。
エアロロードのレレをベースに微調整したジオメトリーは、シートアングルを0・5度立てて、セットバックのないシートポストとの組み合わせで、急勾配でも効率的かつ乗り心地のいいポジションを確保できる。
しなやかな走りのためにPUモールド製法で作られるフレームには、T1000ハイモジュラスカーボンとディレクショナル3Kカーボンを効果的に配置。スプリントやコーナリングで求められる剛性を確保。ディスクブレーキ仕様のほかリムブレーキ仕様もそろい、ユーザーは自身のスタイルに最適なものを選択できる。

チェーンステーは角型形状で、動力伝達を最適化。シートステーのエンド部付近はボリュームを増し、剛性と振動吸収性を両立。

試乗車に取り付けられた一体型ハンドルのマナ。バランスを追求するなら選択したいパーツだ。

軽量でありながらエアロにも配慮し、シートチューブはホイールに合わせた形状となる。

ディスクブレーキ化によりシートステーからブレーキブリッジを排除し、振動吸収的に特化している。

チャプター2
フル

41万2020円(ディスクブレーキフレームセット/税抜)
39万3552円(リムブレーキフレームセット/税抜)
■フレーム:東レ・T1000、T800、3Kディレクショナルカーボン ■フォーク:カーボン ■コンポーネント:シマノ・デュラエースDi2 ■ハンドル/ステム:チャプター2・マナ ■シートポスト:チャプター2・トゥム ■サドル:フィジーク・アリオネ ■ホイール:ホイールワークス・メーカー■タイヤ:IRC・フォーミュラプロチューブレスライト ■サイズ:XS、S、M、L、XL ■カラー:ブラック×オレンジ、マット×グロスブラック ■試乗車重量:6.8kg(S)

軽量ながら弱さを感じさせず優れた加速性能を実現

鈴木雷太がインプレッション

細いフォークやシートステーからも想像がつくように、ディスクロードながら軽量なバイクだ。バイクの走行感を吟味していくうちにいろいろキーワードが頭に浮かんでくるが、フルは「俊敏」という2文字だった。クライミングで感じられる車重の軽さとしなり、全体にピュンピュンと加速していく様は、まさに俊敏さを具現化したものだ。
ムチや釣り竿のようにしなる先端が、高速でピュッと走る印象に違和感なく当てはまる加速だ。BBからダウンチューブのねじりも感じるが、同時にしなりの戻りもはっきりと感じられる。平地のスプリントでもグッとパワーをかけてからの加速を感じられる。
積極的にチューブが仕事をするバイクなので、快適性ももちろん高いレベルにある。それと同時に全体的な粘りもある。先端は素早く動くのに対して、中間部分はそれよりもしっかりしていて、若干スローに時間をかけて動いている印象だ。具体的には段差越えなどでフォークがはっきりと衝撃を前後方向で逃がしているのがわかるが、それをマイナスポイントとは感じさせない張りのある走行感がある。リアも振動の突き上げを少なく処理している。
コーナリングに関しては若干ピーキーで軽いフィーリングだ。レーシーでありながら快適でもあり、スポーティーさが前面に出ているバイクなので、誰が乗っても満足できるレーシングバイクといえる。

インプレッションライダー
鈴木雷太

MTBクロスカントリーでは2回の全日本タイトルを獲得しシドニー五輪にも出場した元プロライダー。ロードバイクの経験も豊富で、さまざまな目線からバイクをインプレッションしている。身長168cm。

ニューモデルインプレッション
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鈴木雷太のその他の記事は
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問:チャプター2ジャパン https://jp-jp.chapter2bikes.com

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PROFILE

鈴木雷太

鈴木雷太

MTBクロスカントリーでは2回の全日本タイトルを獲得しシドニー五輪にも出場した元プロライダー。ロードバイクの経験も豊富で、さまざまな目線からバイクをテストしている。身長168cm

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