PANARACER・レース D エボ4【TEST ME】
管洋介
- 2019年05月23日
編集部が気になるパーツやアクセサリーをインプレッション! 今回は4年ぶりのリニューアルを果たしたタイヤ、パナレーサーのエボシリーズから「レース D エボ4」をテスト!
あらゆる点が進化した「パンクに強い」クリンチャータイヤ
4年ぶりのリニューアルとなったパナレーサーのエボシリーズ。先立ってリリースされた「ジラー」のZSGアドバンスドコンパウンドをさらに改良し、最適部分を残しながら走行時の安全性を損なわずに10gの軽量化、転がり抵抗を10%軽減、グリップ性能を20%向上するなど進化を果たした(レースA比較値)。
レースDは同社レースシリーズタイヤのなかで最も耐パンク性の高いモデル。「プロタイトベルト」を含む2層の耐パンクプライは、中央部分やサイド部分を含めてタイヤ全体に強化接着され、さまざまなパンク要因への耐性を発揮している。
しかし、レースDエボ4は「耐パンク性だけ優れている」というわけではない。パナレーサー独自の「3Dケーシング」構造が、剛性としなやかさという相反する性能を高い次元で両立。
軽さやエアロダイナミクス性能など、タイヤとしての総合力を同時に高めている。
耐パンク性とグリップ力を両立したレースDが軽量化された!
パッケージもわかりやすく、高級感が増した印象だ。タイヤ本体も大きなフォントで華やかなイメージへ一新した。ロゴデザインも注目だ
転がり抵抗の軽減とグリップ力の向上を両立させたマイクロファイルパターンを採用。全天候型のスリックタイヤだ
INFO
PANARACER・レース D エボ4
6000円(税抜)
サイズ:700×23、25、28C ●カラー:ブラック×ブラック、ブラック×ブラウン ●重量:240g(25C)
快適性が向上した軽い走行感!
レースDエボ3を3年ほど愛用してきた。そのとがったアール形状は直進性を強く感じる乗り味が魅力だったが、今回のエボ4はややゆるめのアールで型取られているのが特徴だ。
接地感にゆとりを感じる一方、いざ踏み出すと路面を噛んで加速に繫げていく軽さ。かつてエボ3で感じた巡航時の直進性とは異なる、いい感触だ。
近年エアロ性能や素材の進化により高速化をとげたロードバイクには、接地面が広い25Cによる走行安定性と加速性能は大きなメリットと捉えられる。また、メリハリが強かったエボ3のコーナリングと比較して、スムーズな移行ができるのもエボ4の持ち味だ。
体重65㎏&トルクで踏むタイプの筆者は、6気圧だと後輪のトラクションが推進力に加わる。そして7気圧では内圧の張りの硬さ、コンパウンドと路面との噛み合いのバランスがよくなり、グリップを適度に感じながらコントロールがシャープにまとまる感触を得た。走りのクオリティーを求めるライダーに強い味方となるタイヤだ。
TESTER
管洋介
本誌でおなじみのインプレライダー。競技歴22年、アジア、アフリカ、スペインでのレース経験を生かし、本誌では多くのライディングレクチャー記事で活躍中。アヴェントゥーラサイクリング代表、日本スポーツ協会自転車競技コーチ
問:パナレーサー https://panaracer.co.jp
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