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TREK(トレック)・ドマーネ SLR 9|ニューモデルインプレッション

注目の最新モデルを徹底インプレッション! 「エンデュランスロードの究極型」と呼ぶにふさわしい、トレック・ドマーネシリーズの最新作、TREK・DOMANE SLR 9(トレック・ドマーネ SLR 9)にベテランライダーの管洋介が乗った!

ニューモデルインプレッション
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エンデュランスロードというにはもったいない多才なドマーネ SLR 9

これぞ「エンデュランスロードの究極型」。トレック・ドマーネシリーズの最新作が、これまでのロードバイクではカバーできなかった、圧倒的に広い用途を満たす一台に進化。
たとえばパリ~ルーベのような石畳をいく高速レース、たとえば200㎞を超えるようなグランフォンドレース、たとえばグラベルロードを突き進むアドベンチャーツーリング……。これらすべてが、ドマーネSLRというたった一台で完結する。
今回のリニューアルでは、まずそのフレームデザインを大幅に変更。エアロを追求したマドンを思わせるほど空力性能を向上させ、「より速く」の進化を体現している。また、路面からの振動に対してはトレック独自の「アイソスピード」テクノロジーと、タイヤのサイズアップにより、長距離を長時間走っても疲れを最小限にする。
さらに高速化や振動吸収性とは別に、「バイクストレージをフレームに一体化する」というユニークなシステムを搭載した点も大きなトピックだ。レースのみならず、アドベンチャーツーリングをもカバーする懐の深さやシステムも魅力だ。
マドン、エモンダとあわせてトレックロードモデルの3本柱となっているドマーネ。この3つの分類上は「エンデュランスロード」とジャンル分けされるものの、ロードバイクの使い方や遊び方においては、ほとんどすべてがこなせる「オールロード」という表現に近い。2020年のロードバイクにおいて、トレック・ドマーネSLRほどマルチパーパスという言葉がふさわしいバイクはない。

ドマーネ最大の特長、アイソスピードも健在。スライダーを調整するだけで、フレームの振動吸収量を変更できる。

剛性、軽さ、エアロ効果をさらに向上

ダウンチューブに内蔵ストレージを搭載。ボトルケージボルト付近のフタは、レバー操作で簡単に脱着ができる。内側にはパンク修理キットを収納できる「巻きバッグ」が付属。驚きのバイクストレージだ。
トップチューブの裏側からシートチューブにかけてはL字型のアイソスピードを搭載。スライダーを操作し、好みや路面に合わせて振動吸収性を調整できる。フレームサイズごとの振動吸収効果の差を発生させない。

プロジェクトワンで特別なカラーも選べる

トレック独自のBB規格T47を採用、またマドンに酷似したフロント部分にもアイソスピードテクノロジーを搭載している。
専用のリアライトがサドル下にダイレクトで装着可能。エアロ性能向上やスマートな見た目、そして確実な安全性を獲得。
ハンドル下部から出たケーブルはトップチューブへ内装される。
プロジェクトワンで選択できる「アイコン」シリーズ内の新色、モールテンマーブルは赤いマグマと渦巻く煙で、「熱さ」を表現。宇宙空間を表現したコスモス(左)も追加。

トレック
ドマーネ SLR 9

112万6000円~(P1仕様 完成車/税抜)
■フレーム:700シリーズOCLVカーボン ■フォーク:ドマーネSLRカーボン ■コンポーネント:シマノ・デュラエースDI2 ■ホイール:ボントレガー・アイオロスXXX4 ■サイズ:44、47、50、52、54、56、58、60 ■カラー:アイコンカラーシリーズ・モールテンマーブル ■重量:7.75kg(ペダルレス・編集部実測/ 52サイズ)

重心をとらえやすく安定感抜群
ペダリング時の踏力のバランスをバイクが整えてくれる!

管洋介がインプレッション

バイク上で重心をとらえやすい設計で、フラッグシップレーシングモデルながら非常に安定感のある走りが魅力。ドマーネ独自のアイソスピードテクノロジーによって、フレームの振動吸収量を調整できるが、全体的な乗り味としては、ほどよくしなる穏やかな剛性が特徴。ウイップを生かしたライディングを楽しむことができる。
そして、ライダーのペダリングリズムをバイク側がまとめてくれる印象が強い。緩斜面の上りでは「(フロントがインナーではなく)まだアウターだったのか?」と気付かされるほど、ペダリング時の踏力のバランスを整えてくれる。
また直進安定性にも優れ、集団からアタックするような急激な加速をしても、踏み込んで乱れた脚が正しい位置へ戻って来る感じだ。最初に言ったように、バイク上で重心を捉えやすいことがその理由だろう。下りではバイクと一体化した走りが心地いい。
さらに路面環境の変化に対して、的確な振動減衰性をもっている。オンロードのどんな路面でも振動のトーンに角がなく、集中力を維持しやすいのが特徴だ。標準装備のタイヤは28Cだったが、よりサイズアップした32Cならさらに快適な仕様となるだろう。
プロジェクト・ワンで新たに選択できるようになったカラーリングにも高級感があり、長い付き合いが期待できる一台だ。

インプレッションライダー
管 洋介

競技歴22年のベテランライダーでバイシクルクラブでカメラマンのほか、自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味
ニューモデルインプレッション
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管洋介のその他の記事は
こちらから

問:トレック・ジャパン www.trekbikes.com

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PROFILE

管洋介

Bicycle Club / 輪界屈指のナイスガイ

管洋介

アジア、アフリカ、スペインなど多くのレースを走ってきたベテランレーサー。アヴェントゥーラサイクリングの選手兼監督を務める傍ら、インプレやカメラマン、スクールコーチなどもこなす。

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