
自転車レースを雹が襲う! ツール・ド・フランス前哨戦ドーフィネでログリッチ勝利

BiCYCLE CLUB 編集部
- 2020年08月14日
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ツール・ド・フランスの前哨戦として知られるクリテリウム・デュ・ドーフィネが8月12日から開催された。超級山岳・ポルト峠の山頂フィニッシュというコースレイアウトのクリテリウム・デュ・ドーフィネ第2ステージでは、ユンボ・ヴィズマのプリモシュ・ログリッチがナイロ・キンタナ(アルケア・サムシック)とエマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)、エガン・ベルナル(チームイネオス)ら個人総合争いのライバルたちを下して優勝。
リーダージャージもチームメイトのワウト・ファンアールトからログリッチに移った。ユンボ・ヴィズマはチームとしてもチームイネオスに再び勝利した。
また、途中雹が降る悪天候となり、ピンポン玉サイズの氷の塊が降るなかレースが行われた。
🌩 Crazy weather at the finish of stage 2 at the #Dauphine 🇫🇷, happy to report all our guys finished safely.#UAETeamEmirates #RideTogether pic.twitter.com/0DZnPy0KRn
— @UAE-TeamEmirates (@TeamUAEAbuDhabi) August 13, 2020
ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)が
チーム・イネオスの包囲網を破って勝利
序盤8名が先行 PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
156人のライダーのパックは、ローヌ川左岸の町・ビエンヌをスタート。ブルーノ・アルミライル(グルパマFDJ)、カスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)、ベン・オコーナー(オーストラリア、NTTプロサイクリング)、山岳賞ジャージを着るミヒャエル・シェアー(CCCチーム)ら8人が先行し、これをメイン集団が追う形となる。16km地点ではすでに逃げ集団とメイン集団の差は3分となったが、メイン集団ではトニー・マルティン(ユンボ・ヴィズマ)がペースをコントロールした。
逃げるシェアーがこの日の山岳賞ジャージキープを確定
逃げ続けるシェアーとアルミライル PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
逃げ集団では山岳賞のポイント争いが繰り広げられ、50km地点の3級山岳ヴィリヴィル峠、4級山岳ロイ本峠でファビアン・ドゥペ(サーカス・ワンティゴベール)がポイントを獲得。ロイボン峠の山頂では逃げ集団とメイン集団との差が3分30秒にまで広がった。
逃げ集団から後れること2分、ユンボ・ヴィズマのマルティンが牽引するメイン集団が1級山岳マイエ峠の麓を通過。上りにさしかかったところで前日のステージ優勝者ワウト・ファンアールトが交代で前に出て集団のペースメイクを行う。
一方、逃げ集団は山岳賞ジャージを着るシェアーとアルミライルの2人となり、リードも1分半縮まった。シェアーは、マイエ峠を先頭で通過し、山岳ポイントを獲得。この日の山岳賞ジャージ獲得を確定させた。
レース終盤、チームイネオスの超豪華トレインが発動
集団を引っ張るチームイネオス PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
最後の超級山岳・ポルト峠に向かうメイン集団では、残り24km地点でセルジオ・イギータ(EFプロサイクリング)やダン・マーティン(イスラエル・スタートアップネーション)、ピエール・ラトゥール(AG2Rラモンディアール)らが絡む落車が発生。しかし、有力選手は巻き込まれることなく、そのまま先行するシェアーとアルミライルを追走する。
先行する二人がポルト峠に到着したときには、メイン集団とのタイム差は1分にまで縮小。メイン集団が上りにさしかかったところで、メイン集団を長く牽引したファンアールトが後方に下がり、これに変わるようにラスト12km地点からチームイネオスの7人によるトレインが強烈なペースで集団を牽引し始める。
チームイネオスのトレインが牽引するメイン集団は、先行するアルミライルを残り8.5km地点でとらえることに成功。ジョナタン・カストロビエホ、ミハウ・クフィアトコフスキ、ゲラント・トーマスらが交代でハイスピードを維持し、さらに集団の人数を絞っていく。この強烈なペースアップでジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が集団から脱落した。
満を持してアタックしたログリッチがライバルを一気に突き放す
後続を引き離して優勝したログリッチ PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
レース終盤に向けて集団内のボルテージが徐々に高まる中、残り2km地点で、エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)がアタックを開始。これにエガン・ベルナル(チームイネオス)も応じるが、セップ・クス(ユンボ・ヴィズマ)がこれに即座に反応し、先行を許さない。残り600mでクスのアシストを受けていたプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)が強力なダッシュでライバルたちを一気に突き放し、そのまま山頂のフィニッシュラインをトップで駆け抜けた。
2位にはティボー・ピノ(グルパマFDJ)、3位にはブッフマンが3位が入り、個人総合争いではログリッチがトップに躍り出た。
リザルト クリテリウム・デュ・ドーフィネ第2ステージ
ステージ順位
1位 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)
2位 ティボー・ピノ(グルパマFDJ)
3位 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)
4位 ギヨーム・マルタン(コフィディス・ソルシオンクレディ)
5位 ナイロ・キンタナ(アルケア・サムシック)
6位 ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ)
個人総合
プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)
チーム総合
ユンボ・ヴィズマ
ポイント賞
ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)
山岳賞
ミヒャエル・シェアー(CCCチーム)
ヤングライダー賞
エガン・ベルナル(チームイネオス)
リーダージャージを着るログリッチ PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
クリテリウム・ドゥーフィネ2020のルート
8月12日
第1ステージ クレルモンフェラン―サンクリストエンジャレス 218.5 km
8月13日
第2ステージ ヴィエンヌ―ポルテ峠 135 km
8月14日
第3ステージ コラン―サンマルタンドベルヴィル 157 km
8月15日
第4ステージ ウジネ—メジェーヴ 157km
8月16日
第5ステージ メジェーヴ―メジェーヴ 153.5 km
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