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ツール・ド・フランス|選手たちの休息日もWithコロナで試行錯誤、パリまで続く旅の現在地

ツール・ド・フランス2020の第2週が始まった。これからはフランス中部を横断するようにして、中央山塊やジュラ山脈を目指していくことになる。マイヨジョーヌ争いもさらにヒートアップするに違いない。そんな楽しみな日々を前に、大会は9月7日に1回目の休息日を過ごした。各チームとも調整や休養にあてたわけだが、そんな1日にもやはり「いつもとの違い」が見えた。そこで、例年とは異なるツールの休息日事情を現地フランスで取材するサイクルジャーナリスト、福光俊介さんがお伝えする。

※メインカットは第1休息日のユンボ・ヴィスマのチームピット。偶然にも筆者は同宿になった。

プレスカンファレンスはオンラインで

ユンボ・ヴィスマはプレス向けにインタビュー動画を配信。プリモシュ・ログリッチは英語とスロベニア語で対応した

われわれ(プレス)にとって、これまでとの大きな違いだったのが、休息日に各チームが実施するプレスカンファレンス(記者会見などのメディア対応)がオンラインで行われたことだ。

通常、休息日のプレスカンファレンスは、チームが宿泊するホテルにプレスを招いて出場選手全員、または主軸となる選手とスポーツディレクター(監督)らが記者会見に臨む。その時点で個人総合上位につけている選手であれば、世界各国のプレスがドッと集まり、会見場からあふれてしまう場合も。しかし今年は、そんな「休息日の風物詩」が起きることはまずないだろう。もちろん、これも新型コロナ対策の1つだ。

オンラインによるカンファレンスは、チーム広報からメールまたはメッセージアプリで案内が送られてくる。そこには開始時間や出席する選手・チームスタッフが記され、質問を希望する者は聞きたい事柄を返信する。ツール出場チームの多くがオンライン会議システム「ZOOM」を導入しており、カンファレンス出席希望を伝えるとミーティング先のURLが送られてくる、といったケースもあった。

従来の直接対面式のプレスカンファレンスでもそうだったが、オンラインになるとより一層重要となるのが、「どの言語で進行していくのか」という点。リーダーチームのユンボ・ヴィスマの場合、マイヨジョーヌのプリモシュ・ログリッチがスロベニア人。チームは英語とオランダ語で進めていく方針を示していたが、同国メディアからの強い希望もあり、スロベニア語にも対応することになった。

また、ZOOMなどの会議システムではなく、チームで撮影したインタビュー動画を配信することで公式の対応としたチームもあった。前述のユンボ・ヴィスマがその代表例で、あらかじめメッセージアプリで言語の件のほか、質問の募集などを実施。それを受けて、ログリッチら選手や首脳陣の動画を撮影し、大容量ストレージにアップする手立てを講じていた。

コロナ禍にあって、直接対面式に替わる形としてはベストといえるオンラインでのプレスカンファレンスだが、やはりオンラインにはオンラインならではの難しさもある。

何より、配信側のインターネット環境が充実していないとスムーズなカンファレンス運営が難しい。いくつかのチームはホテルのWi-Fi環境にゆだねていたとみられ、配信中に映像が乱れたりする場面があった。ユンボ・ヴィスマも当初予定していた動画公開時間にアップロードが間に合わず、メディア数社から「締切時間が迫っているから早く…」といった旨のやり取りがメッセージアプリ上で飛び交っていた。

これまでに類を見ない状況下で進行する今大会ゆえ、どのチームもまだまだ試行錯誤しているよう。プレスカンファレンスの進め方については、この日をきっかけに2回目の休息日にはある程度改善している、なんてことも大いにあり得るだろう。

ちなみに、イネオス・グレナディアーズはカンファレンスを実施せず。総合エースのエガン・ベルナル(コロンビア)が、チームを通じてコメントを発表したにとどめている。

チームイネオス・グレナディアーズのWEBサイトでは、休息日の様子を公開。https://www.ineosgrenadiers.com/

コロナの影響でテレビ中継の視聴率がアップ

A.S.O./Pauline Ballet

フランス国内でツール中継を行うフランステレビジョングループは、休息日に第1週の視聴率を発表した。

生中継を主に担っている同グループ内のチャンネル「フランス2」は、平均約340万人の視聴者数を記録。視聴率に換算する35.4%になるという。昨年と比較すると約30万人の増加で、視聴者数が最大だったのはジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が勝利した第2ステージだったとか。

また、同様にツール放映を行っている「フランス3」は、平均約210万人の視聴者数で、視聴率は18.7%。こちらも昨年比で20万人増加しており、ここ5年間では最高の数字とのこと。

なお、レース後のハイライト番組を放映している同グループの「VeloClub」でも平均200万人の視聴者数を記録し、視聴率では19.7%。フランステレビジョングループでは、YouTubeなどオンラインプラットフォームでの配信でも、総計920万もの視聴数を獲得。

テレビ中継ではコロナ禍でも熱狂的に現地観戦するファンの姿が目に付くが、一方で現地観戦を控えて、テレビで戦況をチェックしようという意識や姿勢を持つフランス国民も多いことがうかがえる。

休息日に出場チームを対象に行ったPCR検査で、数人のチームスタッフのほか、大会ディレクターのクリスティアン・プリュドム氏までが陽性となり、大会はより緊張感を増している。そんな中、「パリ・シャンゼリゼ到達」という最大のミッションにかけて何がベストなのかを模索しながら旅する日々はまだまだ続いていく。

福光 俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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BiCYCLE CLUB 編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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