ジロ・デ・イタリア|世界チャンピオンのガンナがTTで圧勝。スタートから総合成績の明暗が分かれる|第1ステージ
Bicycle Club編集部
- 2020年10月04日
ロードレースの3大ツールのひとつに挙げられるステージレース、ジロ・デ・イタリア2020が10月3日、イタリア・シチリア島で開幕した。開幕戦となる第1ステージ個人タイムトライアルでは、今年の世界選手権個人タイムトライアルの優勝者フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス)がジロ初出場で初優勝を飾り、個人総合トップの証・マリアローザに袖を通した。
開幕戦は高速決戦が予想される個人TT
新型コロナウイルス感染症拡大による延期に伴い、例年より5カ月遅れでの開幕となったジロ・デ・イタリア。当初はハンガリーのブダペストで第1ステージが行われる予定だったが、その舞台もシチリア島に変更された。
22チーム、176人の選手が参加した第1ステージは、シチリア島のモンレアーレから州都パレルモを目指す15.1kmの個人タイムトライアル。スタート直後に4級山岳に指定されているモンレアーレ大聖堂までの上りをこなし、その後はほぼ下り基調でフィニッシュ地点のパレルモまで駆け抜ける。下りや市街地に数カ所の急カーブがあるほかは、長い直線路を直角コーナーでつなぐ比較的難易度の低いコースレイアウトではあるが、滑りやすい路面と季節風シロッコが強く吹くコンディションの悪さが選手たちを苦しめた。
そんな中で最速タイムを記録したのは、アルカンシェルを着て出走したステージ優勝の大本命、ガンナだった。フロント60Tという巨大なチェーンリングを付けて下り区間以降でタイムを稼ぎ、2位に22秒差を付ける15分24秒でフィニッシュした。このステージでのガンナの平均速度は時速58.831kmで、グランツールの個人タイムトライアルの平均時速としては最速だった。
個人総合の優勝候補たちの間では、早くもタイム差が付いた。個人総合優勝本命のひとり、ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス)は、ガンナから23秒遅れのステージ4位と好走。サイモン・イェーツは同17位で、トーマスから26秒遅れ。ヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード)は同69位でトーマスから1分6秒遅れた。
日本勢として唯一参戦した新城幸也(バーレーン・マクラーレン)は、トップから1分54秒遅れの115位でフィニッシュしている。
この結果、個人総合とポイント賞、ヤングライダー賞争いは、ステージ優勝を果たしたガンナが暫定トップに立った。ガンナはジロ初出場で初のステージ優勝を果たし、初めて個人総合トップの証であるマリアローザにも袖を通すなど、勢いを感じさせた。
4級山岳の登坂タイムで競った山岳賞はリック・ツァベル(イスラエル・スタートアップネイション)がトップに立った。
ジロ・デ・イタリア2020 第1ステージ結果
ステージ順位
1 フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス)
2 ホアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ) +22秒
3 ミッケル・ビョーグ(UAEチームエミレーツ)
4 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス) +23秒
5 トビアス・フォス(ユンボ・ヴィズマ) +31秒
6 ヨセフ・チェルニー(CCCチーム) +36秒
マリアローザ(個人総合成績)
2 ホアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ) +22秒
3 ミッケル・ビョーグ(UAEチームエミレーツ)
4 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス) +23秒
5 トビアス・フォス(ユンボ・ヴィズマ) +31秒
6 ヨセフ・チェルニー(CCCチーム) +36秒
マリアチクラミーノ(ポイント賞)
フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス)
マリアアッズーラ(山岳賞)
リック・ツァベル(イスラエル・スタートアップネイション)
マリアビアンカ(ヤングライダー賞)
フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス)
チーム総合成績
イネオス・グレナディアス
第1ステージのルート
ジロ・デ・イタリア出場選手リストはコチラから。
大会公式サイト
www.giroditalia.it
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PROFILE
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