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東京五輪、ロードレース代表候補3人が直接対決!?  ブリツェン増田がスペインでのUCIレースに電撃出場⁉

東京五輪自転車競技ロードレースの日本代表選考に一石を投じるかもしれないニュースが入ってきた。10月12日、スペインバスク地方で開催される『プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシア』(UCI1.1)に宇都宮ブリツェン、そしてNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスが出場することが、大会のスタートリストから判明した。

この記事をアップした時点(10月9日11:00)では各チームからの公式発表はなくあくまでも暫定的なものだが、スタートリストにはJCF(日本自転車競技連盟)が定めた東京五輪代表選考ランキング2位の中根英登(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)、3位の増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、そして4位の石上優大(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)が名を連ねている。もし仮にこのメンバーがプルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアに出場することになると、東京五輪自転車競技ロードレ―スの日本代表争いが直接対決となり、最終局面を迎えることになる。

東京五輪の日本代表枠は2つ。新城がほぼ確定、中根が2位につける

ポイント1位の新城幸也 PHOTO:Bahrain-McLaren、ポイント2位のNIPPO DELKO One Provence(9月23日時点)

現在、東京五輪自転車競技ロードレースの日本五輪代表枠は2枠。JCFはUCIポイントをもとにした独自のポイントを設定、そのポイントランキングの上位者2人を選ぶことになるが、1位は現在ジロ・デ・イタリアに出場している新城幸也(バーレーン・マクラーレン)で、そのポイントは抜きん出ておりほぼ確定といえる。残る1枠を巡って2位の中根と3位の増田が争っており、中根は8月25日にフランスで開催されたブルターニュ・クラシックでポイントを獲得し、増田を逆転した。ただし、その差は7.2ポイントと僅差のままだ。さらに離れてはいるが4位の石上優大にも逆転する可能性が理論上残されている。

JCF代表選考ランキング(9月23日現在)

ランキング 選手名 JCF独自ポイント
1 新城幸也 533
2 中根英登 282
3 増田成幸 274.8
4 石上優大 161.5

参照 東京への道
http://toj.co.jp/road2tokyo

3位増田が25位以内なら、2位中根を逆転する可能性も残される

Jプロツアーではおおいた2戦を欠場した増田、10月11日開催のJBCF 大臣旗ロードチャンピオンシップのスタートリストには名を連ねている。PHOTO:Rokuro INOUE

ここで、JCFの選考基準をみていこう。JCFでは独自のポイントシステムをUCIポイントをもとに作成、そのランキング上位者2名を選考するしくみだ。その独自ポイントはレース規模に合わせてJCF独自の係数をかけて決まる。

今回、プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアはUCI1.1クラスのため、以下の表のようなポイント配点となり、25位以内であればUCIポイント(=JCF独自ポイント)が入る。
増田が中根を逆転するにはJCF独自ポイントで7.2ポイント差の逆転が必要になる。つまり増田が25位以下でUCIポイントを獲得しなければ、中根の代表入りが決定する。いっぽう増田が25位以上になった場合は、中根の結果次第となる。

プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシア(UCI1.1)での獲得するUCIポイント

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13-15 16-25
UCIポイント 125 85 70 60 50 40 35 30 25 20 15 10 5 3
JCF独自ポイント 500 340 280 240 200 160 140 120 100 80 45 30 15 9

2018 年 UCI ワールドランキング配点表のポイントに、次の表に該当するランクにより対応する係数を乗じて計算したポイント合計の上位者から順に選考する。プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアは1.1クラスのため、10位まではCクラスで係数4、11位以下にはDクラスで係数3となる。

UCIポイント×係数=JCF独自ポイント

JCFの定めた選考基準の各レースランクごとの係数

ランク 係数 対象ポイント
A 10 UCIワールドツアーの Paris-Nice、Tirreno-Adriatico、Volta Ciclista a Catalunya、Itzulia Basque Country 、Tour de Romandie 、Giro d’Italia、Amgen Tour of California、Critérium du Dauphiné、Tour de Suisse、Tour de France、La Vuelta ciclista a España での個人総合成績及び山岳ステージ(1 級以上の山岳ポイントが 2 つ以上あるステージ)での獲得ポイント及びLiège-Bastogne-Liège、Clasica Ciclista San Sebastian、Il Lombardia での獲得ポイント
B 6 A ランク以外の UCI ワールドツアー及び世界選手権ロードでの獲得ポイント
C 4 UCI 欧州ツアーHC および1クラス 10 位以内または個人総合 10 位以内、ステージ 3 位以内入賞での獲得ポイント
D 3 C 以外の UCI 欧州ツアーHC 及び 1 クラスでの獲得ポイント
E 2 ・UCI 欧州ツアー2 クラスでの獲得ポイント・ツアー・オブ・ジャパン個人総合成績での獲得のポイント
F 1 全日本選手権およびアジア選手権を除く A,B,C,D,E 以外の UCI ロードレースでの獲得ポイント
G 0.5 全日本選手権ロードレースでの獲得ポイント
H 0.2 アジア選手権ロードレースでの獲得ポイント

選考基準の詳細についてはこちら

オリンピック自転車競技ロード選考基準を変更、日本自転車競技連盟が発表

伏兵石上は昨年「オルディシア」で7位、一発逆転もありえる

昨年このレースで7位、U23で1位と相性のいい石上(当時VC Aix en Provence/EQADS準所属)PHOTO:Yukari Tsushima

もう一人注目の選手がいる。現在JCF選考ランキング4位の石上だ。昨年、石上と増田はこのレ―スにナショナルチームのメンバーとして参戦し、石上は優勝したラファエル・バルス(スペイン、モビスター※現バーレーン・マクラーレン)から29秒差ので2位集団でフィニッシュ、7位になっている。いっぽう増田はトップから15分51秒遅れの68位でゴールしている。

仮に石上が昨年同様に7位でゴールすると、JCFポイント140点を獲得することになり、JCF選考ランキング2位の中根すらも逆転する可能性がある。もちろん石上は中根のチームメイトなので、中根が本命と考えるべきだが、チームとしてはサブとして石上にも上位を狙わせる可能性が高い。増田はこの2人を相手にしないといけないため、戦術的には複座な立場に置かれる。

 

【EQADS/日本代表】石上がUCI1クラスの山岳レースで7位の快挙!

 Villafranca-Ordiziako Klasikoaの大会発表の出走リスト(10月8日時点)

NIPPO DELKO PROVENCE

41          El Fares, Julien
42          De Rossi, Lucas
43          Diaz, Jose Manuel
44          Fernandez Cruz, Delio
45          Goncalves, Jose
46          Ishigami, Masahiro
47          Nakane, Hideto

UTSUNOMIYA BLITZEN

151        Masuda, Nariyuki
152        Hori, Takaaki
153        Kojima, Keien
154        Nishimura, Hiroki
155        Okubo, Jin
156        Onodera, Rei
157        Suzuki, Yuzuru

昨年、同じチームで走った石上(左)と増田(右)。石上はレースをしばらく離れており、3月のツール・ド・台湾以来の久々のレースとなる。 PHOTO:Yukari Tsushima

今年のレースは大荒れの展開が予想される

PHOTO:Yukari Tsushima

スペインで取材を続けている、ジャーナリストの對馬由佳理氏にこのレースについて聞いてみた。

「この大会はスペインでも今年で97回目の開催を迎えるスペインで2番目に古い大会です。ちなみに、今年のこのプルエバ・ビリャフランカで優勝しているモービースターが出走しません。
そのいっぽうで、出走予定のチームの多くは今年レースの機会位に恵まれなかったチームです。体力、気力を持て余している選手が多いので要注意です。また、ツールにも出場したチーム アルケア・サムシックが出ますが、これといって強力にレースをコントロールするチームがいないと思います。そのため、逃げたい選手が入れ替わりで逃げようとするので、なかなか逃げが決まらず、その間集団は常時ハイペースとなり、というかなりハードなレース展開になるのではいかと思います。
また、このコースは距離が短くて斜度がきつめの典型的なバスクのコースが舞台です。コースを熟知している選手がいれば、このコースでは、上りを苦にしないスプリンターが上位に来ることも可能でしょう」という。

プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアコース 距離165.7㎞

コースは変則的な周回路を5周回する。残り3㎞下り基調の平坦となる。

昨年の優勝はラファエル・ヴァリャス(当時モビスターチーム、現バーレーン・マクラーレン)PHOTO:Yukari Tsushima

これが東京五輪代表選考の最終決戦

JCF(日本自転車競技連盟)の発表した、コロナ後の東京五輪選考新基準では、2020年UCIワールドツアー再開日を含めた78日が延長期間とされており、10月17日までのポイントが対象となる。実質的にこのプルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアがお互いにとって最終レースといえる。限られ資源、時間のなかでどのレースでポイントを獲得すればよいのか? チーム同士の駆け引きがあったことをも憶測される。

いままでの選考基準を巡ってはコロナ禍で五輪選考レースの期間の変更、そして、ツアー・オブ・ジャパンや日本選手権ロードの中止により国内でのUCIポイントの獲得機会がなくった。そこで国内でのレース活動を考えていた増田はJSAA(公益財団法人日本スポーツ仲裁機構)に選考基準の変更を不服申し立てしていたが棄却された。もし、スペインでのレースを走るとすれば、増田にとって電撃的な参戦といえる。

いっぽう海外レースにかけてきた中根は、海外で活躍することを目指し、ツール・ド・ランカウイ、ツール・ド・台湾でもポイントを獲得。さらにコロナ禍にリスクを負って海外で走る道を選び、アシストとして働きながらブルターニュでUCIポイントを獲得した。ちなみに10月5日にヴォルタ・ア・ポルトガルを終えたばかりだ。

そして、昨年7位になったレースで、逆転のチャンスがまわってくるかもしれない石上。

それぞれの立場で見え方は変わるのでこのレースで決着をつけることが、はたしてフェアなのか、それともアンフェアなのかは議論の分かれるところだ。さらに、日本代表チームが東京五輪でベストな結果を出すにはどういった人選がよいのかも別議論だ。

ただ、もし、中根、増田、石上の3人がプルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアのスタートラインに並んだならば、多くのファンとしては納得がいくところだろう。ぜひ、直接対決で白黒つけてほしいと思う。

大会の様子は公式YouTubeでもオンエアを予定しており。注目したい。

大会情報

プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシア(UCI1.1)
Prueba Villafranca-Ordiziako Klasika(スペイン)UCI 1.1

期間・日程
2020年10月12日

開催地
スペイン・バスク地方

大会の様子はYouTubeでも配信される
現地時間10:00~(日本時間17:00)

大会公式WEBサイト
https://www.ordizia-pruebavillafranca.com/

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PROFILE

山口

BiCYCLE CLUB / 副編集長

山口

バイシクルクラブ副編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で 入賞。ロード、シクロクロスで日本選手権出場経験をもつ。ただ、44歳を迎えた現在では体力の衰えをカバーしつつも、ロードレースやグランフォンドを楽しむため機材や身体のケアを研究している。

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バイシクルクラブ副編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で 入賞。ロード、シクロクロスで日本選手権出場経験をもつ。ただ、44歳を迎えた現在では体力の衰えをカバーしつつも、ロードレースやグランフォンドを楽しむため機材や身体のケアを研究している。

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