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トーマスが意地の逆転総合優勝、ステージはカヴァニャが制す|ツール・ド・ロマンディ

スイス西部で行われてきたツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)は現地52日に行われた第5ステージで閉幕。最終日は16.19kmの個人タイムトライアルで争われ、レミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ、フランス)が最速タイムをマークしステージ優勝。そして個人総合争いは、土壇場で大シャッフル。総合上位陣の中ではトップとなるステージ3位で走り切ったゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)がリーダージャージを着て出走したマイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネイション、カナダ)らを逆転。この大会では初めてとなる個人総合優勝のタイトルをつかんだ。

イネオス勢が個人総合でワン・ツーフィニッシュ

初日のプロローグに続き、今大会2回目となる個人タイムトライアル。フリブールを発着とする16.19kmのコースは、スタートから1kmすぎでパヴェ(石畳)区間が700m続き、その後も大小のアップダウンが繰り返される。そして、フィニッシュ前にも急坂が控えている、タイムトライアル能力と登坂力両面が試されるレイアウトだ。そして、これを走り切ると6日間の戦いに終止符が打たれる。

4ステージまでを終えて、個人総合首位に立つのはウッズ。標高2000m超の最難関ステージを制し、残る1日に個人総合優勝をかける。これを追うのがトーマスで、前日はウッズと競っていながら、フィニッシュ前50mでまさかの落車。この影響もあり、総合タイム差11秒で追う立場で最終日を迎えている。

個人総合順位の下位の選手から順にコースへと繰り出していく。その中で基準タイムとなったのが、65番目に出走したカヴァニャの2154秒。平均時速44kmを超えるこのタイムを、残る選手たちが目指していくことになった。

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

プロローグに続くトップタイムが期待されたローハン・デニス(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)は、8.6km地点に構えられた中間計測ポイントこそ4秒差で続いたが、後半にペースを落とし34秒遅れ。デニスの直後に中間計測を5秒差で続いていたイラン・ファンワイルダー(チームDSM、ベルギー)も後半の落ち込みを何とか抑えたものの、それでも18秒遅れ。一番時計の更新がないまま、個人総合上位につける選手たちの出番となる。

この中で、まず好タイムをマークしたのが、個人総合6位で総合タイム差45秒の位置につけていたファウスト・マスナダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、イタリア)。中間計測を4秒差で通過すると、後半こそカヴァニャのタイムから離れたものの遅れを20秒にとどめる。続いてスタートした同5位、総合タイムで36秒差のリッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)は、マスナダを1秒上回ってフィニッシュ。

一方で、個人総合4位、総合タイム差33秒のマルク・ソレル(モビスター チーム、スペイン)は前半から苦戦。中間計測から22秒遅れ、後半盛り返したかったが33秒差でのフィニッシュ。同3位、21秒差のベン・オコーナー(AG2Rシトロエン、オーストラリア)はさらに伸びを欠き、52秒遅れでステージを終える。

個人総合で2位につけたトーマスは、得意とするタイムトライアルでトップのウッズとのタイム差11秒を挽回できるか。まず中間計測で、コンマ差ながらカヴァニャのタイムを上回る。かたや、リーダーの座を最後まで守り抜きたいウッズは中間計測で32秒遅れ、この段階でバーチャルながらトーマスが首位に浮上する。

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

トーマスとウッズの差は後半に入っても広がる一方。さすがにトーマスも後半はペースを落とし、カヴァニャのトップタイムには及ばなかったものの、それでも16秒差の3番時計。最後にフィニッシュへとやってきたウッズは、リーダージャージキープはおろか、個人総合争いからも脱落する110秒もの遅れ。

これにより、長時間トップの座に君臨したカヴァニャのステージ優勝が決定。この種目のフランス王者が今季初勝利を飾っている。

そして、個人総合争いは最後の最後で大きく変動。トーマスが文句なしの個人総合優勝で、大会初制覇。総合表彰台には、ポートが3ランクアップさせて2位に入り、イネオス・グレナディアーズがワン・ツーフィニッシュ。3位には、これも3ランクアップさせたマスナダが食い込んだ。なお、首位陥落となったウッズは5位まで順位を落とす結果となっている。

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

UCIワールドツアー、次戦は58日開幕のジロ・デ・イタリア。いよいよ、グランツール戦線が幕を開ける。

ステージ優勝 レミ・カヴァニャ コメント

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

「テクニカルな区間と急坂セクションが含まれたコースだったので、あまり自分向きではなかったが、結果的にうまく走ることができた。良い結果で1週間を締めくくることができうれしい。ツール・ド・ロマンディは美しいレースで、今年の初勝利をここで挙げられたことも最高の気分。個人的な目標であるジロ・デ・イタリアに向けて自信が深まっている。ジロではチームを助ける働きに全力を尽くしたいと思っている

個人総合優勝 ゲラント・トーマス コメント

©︎ KEYSTONE/Jean-Christophe Bott

「とてもうれしい。昨日のクラッシュによって理想的な展開とはならなかったが、かえってチャレンジできるきっかけにもなったし、調子も良かった。

今日の目標はリーダージャージを得ることだった。ステージ優勝も目指したかったが、最後の下りがウエットコンディションだったので、リスクを冒すよりはしっかりとステージを終えることに集中した。

私の最大目標はツール・ド・フランス。現時点で自分自身にプレッシャーをかけるようなことをするつもりはないが、現時点では非常に良い状態にあることを実感している。今回は文句なしの結果だ。ツールを勝ってからなかなかタイトルとは縁がなかったが、ついにこの日を迎えられて喜んでいる」

ツール・ド・ロマンディ2021 第5ステージ(16.19km)リザルト

1 レミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ、フランス) 21’54”
2 シュテファン・ビッセガー(EFエデュケーションNIPPO、スイス) +0’06”
3 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス) +0’17”

個人総合時間賞
1 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス) 17:59’57”
2 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア) +0’28”
3 ファウスト・マスナダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、イタリア) +0’38”

各賞ライダー

個人総合時間賞 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)
ポイント賞 ソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)
山岳賞 コービー・ホーセンス(ロット・スーダル、ベルギー)
ヤングライダー賞 テイメン・アレンスマン(チームDSM、オランダ)
チーム総合 イネオス・グレナディアーズ

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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