プロ選手が使う機材! スパークルおおいたレーシング孫崎大樹|JCL
Bicycle Club編集部
- 2021年05月20日
2021年にJCL(ジャパンサイクルリーグ)が開幕し、そのツアー戦である三菱地所JCLプロロードレースツアーは、すでに第1戦と第2戦が行われた。JCL参戦各チームのバイクを短期集中で紹介していく。第4回はスパークルおおいたレーシングチームの孫崎大樹選手のバイクだ。
トラックも走れるスピードマン孫崎大樹選手
今季新たに立ち上がったスパークルおおいたレーシングチームで走る孫崎大樹。早稲田大学からチームブリヂストンサイクリングを経たこれまでのキャリアでは、ロードレースだけでなくトラックレースも走りスピードを磨いてきた。パンチャーと称するが、JCL第2戦のクリテリウムでは落車したエースに代わってゴールスプリントに単騎挑み、2位に入る実力を見せた。
バイク:バッソ・ディアマンテ
バイクはバッソのオールラウンドレーシングモデルのフラッグシップ・ディアマンテ。1Kと3K、UDの3種類のカーボンを理想的な角度でレイアップし、オートクレーブ成形。ヘッドチューブ付近やBB付近のねじれ量を数値化して剛性コントロールを行っており、レーシングバイクに求められる優れたパワー伝達性能を実現している。
ヘッドチューブは上端に切り欠きがある特徴的な形状のブレードフロントシステムを採用。ステムの搭載位置を低くしてハンドルの低いレーシーなポジションを実現しながら、ステムとトップチューブの段差を少なくして空力性能を高めることを可能にする。
さらにフレームのシートチューブ後端に振動吸収用のラバーを配置する3Bシートクランプシステムを搭載し、優れた振動吸収性も確保。バッソの最先端のテクノロジーを凝縮したモデルだ。
サドル:プロロゴ・ナゴエボTIROX
サドルはプロロゴ・ナゴエボTIROX。プロロゴのサドルでは丸みを帯びた座面のスクラッチとフラットな座面のゼロとの中間的な緩やかな丸みを帯びた座面形状をしており、短距離から長距離までオールラウンドに対応するモデルだ。
サドルレールはステンレスを使ったTIROXレール。強度と衝撃吸収性を高い次元で両立しながら、従来のレールに比べて8gの軽量化を達成している。
コンポーネント:カンパニョーロ・コーラス
コンポーネントはチームのサプライヤーであるカンパニョーロのコーラス11スピードグループセットを使っている。カンパニョーロのグループセットを使うのは、JCL所属チームではスパークルおおいたレーシングチームとキナンサイクリングチームの2チームだけなので、少数派だ。
変速は電動変速のEPSではなく、ワイヤー引きのメカニカル変速を採用。ブレーキキャリパーは、フレームの仕様に合わせてリムブレーキのダイレクトマウントタイプを使っている。
ハンドルバー:プロ・PLTコンパクトエルゴノミック
バーテープ:カブト・BT-06/BT-04
ハンドルはシマノが展開するパーツブランドPROのPLTコンパクトエルゴノミック。アルミ製のコストパフォーマンスに優れたモデルで、ハンドルトップ(上ハンのフラット部分)がエルゴノミック形状になっていて持ちやすくなっているのが特徴だ。
これに組み合わせるバーテープは、ヘルメットメーカーとしておなじみのジャパニーズブランド・カブトのBT-06。厚さ0.7mmの極薄タイプで、ダイレクト感の高い握り心地がレーサーの人気を集めている。ただ、孫崎選手の場合は下ハンドル部分のみBT-04を重ね巻きし、ハンドルの径を太くしている。
孫崎選手のハンドル回りのセッティングを見ると、ステムを最大限に下げた上、角度も水平に近いバッソの専用ステムを使っていて、ハンドル高さを極力低くしたいという意図が見て取れる。さらにエルゴパワーのブラケットを少し内向きに付けることで、ブラケットエアロポジション時に脇を締めて前面投影面積の少ないフォームを実現しようとしていることも分かる。
ホイール:カンパニョーロ・ボーラWTO45
タイヤ:IRC・フォーミュラプロチューブレスRBCC
コンポーネント同様、ホイールもサプライヤーのカンパニョーロのものを使用している。孫崎選手のバイクに搭載されていたのは、ボーラWTO45。風洞実験を経て開発された最新のカーボンホイールで、リム形状を見直しただけでなく、アルミ製ハブもエアロ形状を採用。転がり抵抗低減やライドフィールの面で優位なチューブレス対応クリンチャーモデルのみとなったのもトピックだ。
圧倒的な回転性能を実現するカップアンドコーン式のUSBセラミックボールベアリング、剛性バランスとパワー伝達性能を高次元で兼ね備えたG3スポークパターンなど、これまで培ってきた優れたテクノロジーは継承。一目見てカンパニョーロと分かる洗練されたルックスも魅力だ。
このモデルは45mmハイトのリムを採用し、山岳から平坦までさまざまなシーンで高い戦闘力を発揮する万能ホイールだ。
このホイールに組み合わされるタイヤは、IRCのフォーミュラプロチューブレスRBCC。米ぬか由来のライスブランセラミックを配合したコンパウンドを採用し、ドライ・ウェットともに高いグリップを実現。JCL参戦チームの採用率が非常に高いことから、プロ選手・チームからの信頼が厚い製品であることがうかがえる。
スパークルおおいたレーシングチームWEBサイト
https://sparkle-oita.jp/
取材協力:JCL
https://www.jcleague.jp/
SHARE
PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。