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メルリールが第2ステージ勝利、華麗なグランツールデビュー|ジロ・デ・イタリア

ロードレース2021年シーズン最初のグランツールであるジロ・デ・イタリアは、現地59日に第2ステージを実施。スプリントによるステージ優勝争いにとなり、ティム・メルリール(アルペシン・フェニックス、ベルギー)が勝利。自身、そしてチームとしても初のグランツールで鮮やかに勝ってみせた。個人総合首位の証であるマリアローザは、フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)が保持している。

死後10年ウェイラントに捧ぐウイニングセレブレーション

大会は前日の個人タイムトライアルから、ロードレースステージへ。第2ステージはストゥピニージからノバラまでの179kmに設定された。平坦ステージにカテゴライズされ、中盤に4級山岳を含む小さな丘越えが待つ以外は全体通してフラットなレイアウト。大方の予想はスプリントフィニッシュだが、最重要となる最終局面は、いくつかのラウンドアバウトをクリアし、残り1.5kmの右コーナーを抜ければ、あとはフィニッシュまで一直線。高速フィナーレとなることは必至だ。

出走は183選手。クリスツ・ニーランズ(イスラエル・スタートアップネイション、ラトビア)は前日のレース後、ホテルまで自走中に落車。鎖骨を骨折し、今大会最初の離脱者となった。

10年前のこの日にレース中のクラッシュで死去したワウテル・ウェイラントへ黙祷をささげてから選手たちはコースへ。リアルスタート直後の様子見から抜け出したフィリッポ・タリアーニ(アンドローニジョカトリ・シデルメク、イタリア)、ウンベルト・マレンゴ(バルディアーニCSFファイザネ、イタリア)、ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(エオーロ・コメタ、イタリア)がそのまま逃げグループを形成。地元プロチーム勢3人がレースを先導することになった。

©︎ LaPresse

40kmほど進んだところで、逃げとメイン集団とのタイム差は5分台に。これを機にロット・スーダルやイネオス・グレナディアーズが前方を固めて集団のペーシングを開始。前の3人とのタイム差を調整しながら進行した。

それからはしばらく形成に変化がなく進み、やがて今大会最初のカテゴリー山岳となる4級の上りへ。頂上めがけて逃げ3人の争いになり、アルバネーゼが1位通過。このままフィニッシュできれば、山岳賞ジャージを手にすることとなる。アルバネーゼはこの直後にバイクトラブルがあり、逃げをあきらめてメイン集団へと戻っている。

©︎ LaPresse

この流れのまま、残り40kmを切った直後に設けられるこの日1つ目の中間スプリントポイントへ。先頭2人がトップ通過を争ってマレンゴが制すると、そのすぐ後にメイン集団も到達。ここはスプリンター陣が上位通過を狙い、フェルナンド・ガビリア(UAEチームエミレーツ、コロンビア)がメイン集団最上位となる3位通過。一度はエリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス、イタリア)が先着するかに思われたが、残り40kmを示すバナーと中間スプリントポイントを示すバナーとを勘違いし、スピードを緩めたことでガビリアに先行を許した。

この通過に合わせてペースを上げていたメイン集団は、すぐ目の前に逃げる2人をとらえ、2つ目の中間スプリントポイントを前に吸収。ここからはスプリントや総合リーダーのポジション確保に努めるチームが前線をキープ。こうした動きから、中間スプリントは前方に位置していたガンナがトップで通過している。

数チームが入れ替わって集団牽引をしながら残り距離を減らしていく。フィニッシュまで10kmを切ると、イネオス・グレナディアーズ、ドゥクーニンク・クイックステップ、モビスター チーム、アスタナ・プレミアテックといった強力な総合エースを抱えるチームの隊列が目立つようになる。残り3kmからは、イスラエル・スタートアップネイション、チーム ユンボ・ヴィスマも上がってくる。そして最後の1km、ここからはスプリンターチームが主導権を握り、ボーラ・ハンスグローエやコフィディス、UAEチームエミレーツが前を固めてスピードを上げた。

©︎ LaPresse

迎えた最終局面、シモーネ・コンソンニ(コフィディス、イタリア)が先頭で引っ張りながら、残り500mの最終コーナーを抜ける。有力スプリンターが加速タイミングを計る中、残り200mで真っ先に勝負に出たのがメルリール。これを合図に他の選手も追随するが、緩やかな右カーブのイン側を確保しスピードを維持するメルリールは先頭を譲らない。そのまま一番でフィニッシュラインを通過。自身、そしてチームにとってグランツール初出場初勝利は、ウェイラントに捧ぐ「W」ポーズを添える快勝だった。

©︎ LaPresse

ちなみに、28歳のメルリールはシクロクロスとの兼任選手。近年はロードでの活躍が目覚ましく、2019年にはベルギー王者にも輝いている。今季はワンデーレースで3勝。大会前から有力スプリンターの1人と目されていたが、下馬評に違わない好結果を残した。

©︎ LaPresse

なお、マリアローザで出走したガンナは危なげない走りでジャージをキープ。新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は、チームメートのサポートに力を注ぎながらメイン集団でステージを完了している。

10日に行われる第3ステージは、ビエッラからカナーレまでの190km。中盤以降に3級と4級のカテゴリー山岳が連続して現れ、フィニッシュ前約15kmにも無印ながら最大勾配15%の上りが待ち受ける。また、この上りの頂上に中間スプリントポイントが設けられる変則セッティングで、ここをきっかけにレースが大きく動く可能性もはらむ。雨の予報になっている天気も何らかの要素となるかもしれない。

ステージ優勝 ティム・メルリール コメント

©︎ LaPresse

「フィニッシュではワウテル・ウェイラントに敬意を表した。彼が優れたスプリンターであることは知っていたし、10年前にアルデンヌでのトレーニングキャンプで一緒に走ることができたときは、とても感動的だったことを覚えている。

スプリントは慌ただしかったが、チームは最後のラウンドアバウトで完璧なポジショニングをしてくれた。これまで何度も良いスプリントができたが、今日こそが間違いなくキャリア最高の勝利だ」

個人総合首位 フィリッポ・ガンナ コメント

©︎ LaPresse

「私の影響で多くの人がサイクリングを始めていると聞き、これほどまでにうれしいことはない。レースの観戦には費用がかからず、さらには自転車に乗ることへの興味を持ってくれると喜ばしい。実際、前回大会のシチリア島では沿道での応援を感じていた。その時はマリアローザを着ている選手という認識しかなかったかもしれないが、今では名前を知ってくれる人も増えた。ただ、私はスーパーヒーローではない。何より、ロックダウン期間中に(新型コロナ対策の)最前線に立って活躍してくれた人たちこそがスーパーヒーローだ」

ジロ・デ・イタリア2021 第2ステージ 結果

ステージ結果

1 ティム・メルリール(アルペシン・フェニックス、ベルギー)4:21’09”
2 ジャコモ・ニッツォーロ(チーム クベカ・アソス、イタリア)ST
3 エリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス、イタリア)ST
4 ディラン・フルーネウェーヘン(チーム ユンボ・ヴィスマ、オランダ)ST
5 ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ、スロバキア)ST
6 マッテオ・モスケッティ(トレック・セガフレード、イタリア)ST
7 フィリッポ・フィオレッリ(バルディアーニCSFファイザネ、イタリア)ST
8 ローレンス・ナーセン(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、ベルギー)ST
9 ダヴィデ・チモライ(イスラエル・スタートアップネイション、イタリア)ST
10 カレブ・ユアン(ロット・スーダル、オーストラリア)ST
125 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)ST

マリアローザ(個人総合成績)

1 フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)4:29’53”
2 エドアルド・アッフィニ(チーム ユンボ・ヴィスマ、イタリア)+0’13”
3 トビアス・フォス(チーム ユンボ・ヴィスマ、ノルウェー)+0’16”
4 レムコ・エヴェネプール(ドゥクーニンク・クイックステップ、ベルギー)+0’20”
5 ジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、ポルトガル)ST
6 レミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ、フランス)+0’21”
7 ヨス・ファンエムデン(チーム ユンボ・ヴィスマ、オランダ)ST
8 マキシミリアン・ヴァルシャイド(チーム クベカ・アソス、ドイツ)+0’22”
9 マティアス・ブレンドレ(イスラエル・スタートアップネイション、オーストリア)+0’25”
10 ジャンニ・モスコン(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)+0’26”
96 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+0’56”

マリアチクラミーノ(ポイント賞)

ティム・メルリール(アルペシン・フェニックス、ベルギー)

マリアアッズーラ(山岳賞)

ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(エオーロ・コメタ、イタリア)

マリアビアンカ(ヤングライダー賞)

フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)

チーム総合成績

チーム ユンボ・ヴィスマ

 

ジロ・デ・イタリア スタートリスト&コースプレビュー

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