サガンがツール・ド・フランスをリタイア、五輪に向け落車で痛めた右膝の治療に専念
福光俊介
- 2021年07月08日
現在開催中のツール・ド・フランスに出場していたペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ、スロバキア)が、現地7月8日実施の第12ステージを出走せず、大会から離脱することとなった。主な要因として右膝の痛みを挙げており、今後は東京五輪ロードレースを目標にするため治療に専念するとしている。
第3ステージ落車での負傷を悪化させる
サガンは第12ステージのスタート前にチームを通じてコメントを発表。そこでは、第3ステージのフィニッシュ前で発生したクラッシュに巻き込まれた際、右膝を強打するとともにチェーンリングが接触し負傷していたことを明かした。ステージを追うにつれて痛みは癒えてきていたが、第10ステージのスプリント時に患部をハンドルバーにぶつけてしまい、状態を悪化させてしまったという。
「今は膝を思うように曲げられないし、この状態で何をしたらよいのかも思いつかない」と述べるとともに、「チームには総合成績を目指して走っているウィルコ・ケルデルマン(オランダ)もいるが、彼の助けになれないことを申し訳なく思っている」とも。
コメントでは東京五輪にも言及しており、今後は治療を行いながら東京五輪に向けた準備を行っていくものとみられる。
サガンは今回が10回目のツール・ド・フランス参戦だったが、2017年大会で失格して以来となる、途中離脱に。負傷によるリタイアはこれが初めてとなる。
🚨 🇸🇰 @petosagan will not take to the start-line of the 12th stage!
🚨 🇸🇰 @petosagan ne prendra pas le départ de cette 12ème étape ! #TDF2021 pic.twitter.com/WB1TjJoHVY
— Tour de France™ (@LeTour) July 8, 2021
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PROFILE
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。