SCOTT(スコット)・フォイル30|ニューモデルインプレッション
Bicycle Club編集部
- 2021年07月26日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、2021年モデルで待望のケーブル完全内装化が行われたHMXカーボンフレーム採用のエアロロード「SCOTT・FOIL 30(スコット・フォイル30)」を鈴木祐一がテスト!
ケーブルを完全内装化したミドルグレードエアロロード
エアロロードの世界にカムテール形状を持ち込んだ先駆者的存在となるスコットのフォイルシリーズ。現在展開されているのは2016年に登場した2代めをベースにしたもので、フレームの基本設計を生かしながら随時ブラッシュアップを重ね進化してきた。そして2021年モデルは待望のケーブル完全内装化が行われた。
軽量高剛性のHMXカーボンフレームを採用したフォイルプロを頂点として、剛性と強度のバランスに優れたHMFカーボンフレームのフォイル20と30をラインナップ。今回インプレッションするのは末弟のフォイル30だが、アルテグラコンポーネントをアッセンブルし、そのままレースに使用できるモデルだ。
2021年モデルの最大の特徴がケーブルの完全内装化。機械式コンポーネントのケーブルも内装化できる仕様とするために、フォークを新設計、コラム径を細くした1インチとすることで内装するスペースを作りだした。剛性面を補うためにフォークの素材に関しては全モデルでHMXカーボンが用いられる。またステムはスペーサーを介して接続されるため従来どおりの1︲1/8インチ径が使用可能だ。
基本設計を生かしつつ進化させる手法で、エアロロードとして完成の域に達したフォイル30。そのインプレッションとは?
01
スコット
フォイル30
53万7900円(完成車)
SPEC
■フレーム:HMF IMP F01エアロカーボン ■フォーク:HMXカーボン ■コンポーネント:シマノ・アルテグラ ■ハンドル、ステム:シンクロス・クレストンIC SLカーボンコンボ ■シートポスト:シンクロス・ダンカン1.0エアロ ■ホイール:シンクロス・RR2.0ディスク28 ■タイヤ:シュワルベ・ワン レースガード700×28C ■サイズ:XXS(47)、XS(49)、S(52)、M(54)、L(56) ■試乗車重量実測値:8.0kg(M /ペダルレス)
エアロロードの巡航性能とオールラウンダーの軽快さを両立
鈴木祐一がインプレッション
ダンシングが軽快でリズムもとりやすく秀逸なバイクだ。これはヘッドまわりやBB周辺の剛性、そしてBBハイトが高いことによるものだ。エアロ形状のフレームで空力性能に優れスピードも維持しやすく、ハイスピードから上り坂に入ってもダンシングに切り替え速度を維持できる。結果的に体力が温存できる。ハンドリングは巡航しやすくコーナーでも安定感があるが、レースバイクに求められる反応性も両立している。乗り心地についても不快な硬さを感じず、力が逃げるような柔らかさもない。つまりイヤな衝撃をカットしつつロードインフォメーションは感じられる。ターゲットはレースだが、ハイスピードなロングツーリングにも向いている。エアロロードだが、それ以上にオールラウンダーとしてとらえたいバイクだ。
インプレッションライダー
鈴木祐一
MTBクロスカントリーとシクロクロスのトップレーサーとして活躍したバックボーンを生かし、さまざまなバイクをインプレッション。ふだんは神奈川県相模原市でバイクショップ「ライズライド」を営む。身長180㎝。
問:スコットジャパン
www.scott-japan.com
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PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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