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選手が強くなる2つのカギ、JCL広島ロードレースで優勝した新城雄大

今季からスタートしたJCLロードレースツアー2021第3戦「広島トヨタ広島ロードレース」で優勝した新城雄大選手(キナンサイクリングチーム)。
彼が優勝できたのには2つのカギが隠されているという。その内容をピークス・コーチング・グループの中田尚志さんが解説する。

怪我からの復帰、そして「今年は勝つ」と誓った

新城雄大選手はU23時代に海外レースでの優勝経験もあり、集団内では早くから強さを認められていた選手です。しかし、意外にもエリートで優勝したのは今回が初めて。チーム在籍4年目の26歳になった今年、「勝つ」という強い思いを秘めてここまでトレーニングを重ねてきました。

椎間板ヘルニアからの復活

2018年10月に発症した椎間板ヘルニアが寛解し、治療に時間を割く必要がなくなった今年、新城選手は冬の間からコンスタントにトレーニングを積むことができました。「良い冬を過ごした選手は良いシーズンを過ごせる」という程、冬のトレーニングは重要です。

今年はここまでのトレーニングが昨年比+3時間/週、+152tss/週、2,400kJ/週ほど増えており、量・強度ともに順調にこなしてきたことが伺えます。

7月に勝つためには冬の間から周到な準備を行う必要があると言えます。

U23とエリートの違い

U23とエリートのレースは異なります。エリートのレースはU23時代よりも距離は長くなりますし、より高度なチームプレーが要求されます。

キナンサイクリングチームは戦術に長けたチームです。新城選手は加入当時から中島康晴選手のスリランカ総合優勝、マルコス・ガルシア選手のTOJ総合優勝などをアシストする機会に恵まれ、レースを学ぶことができました。

冬のトレーニングが新城選手を強くした  ©KINAN Cycling Team

広島ロードレースは序盤から逃げに乗る展開

荒れた天気の中で始まったレースは1周目から集団が割れ、サバイバルレースの様相を呈します。レースを激しくするために新城選手も前で動き、脚の残り具合を表すdFRCは0kJ近くまで下がるほど攻めます。結果的に21名の逃げグループができて、ルーラー・パンチャー系の選手を揃えるキナンサイクリングチームにとっては有利な展開となりました。

チームプレーとは?

チームプレーの1番のルールはチームから確実に優勝者を出すことです。そのためにアシストは他のチームに追走を強いるようにアタックをかけたり、エースのために集団を牽引したりします。

動きがあったのはラスト3周。ここでキナンサイクリングチームは絞られた6名の先頭集団の中に4名送り込むことに成功します。

キナンサイクリングチームは独走力に長ける山本元喜選手を単独で逃がすことで、他チームの2名が追わざるを得ない状況を作り出します。
最終局面まで来たこの時点では山本選手がそのまま独走して優勝するパターンも考えられますし、他チームが追走に疲れてきたところでカウンターアタックを仕掛けて、勝負を畳み掛けることもできます。キナンサイクリングチームは数の利を生かし絶対的優位にレースを進めます。

このとき、新城選手は他チームに追わせつつ、自身は後方で睨みをきかせてチャンスを伺います。ラストラップに入り新城選手のdFRCは18kJにまで回復。これは計算上、かなりフレッシュな状態で最後の上りに入れることを表します。

アタックを決める

勝負を決めるファクターは2つです。それは自身が速く走るか? 相手が失速するか? 自身が速いことで勝つこともあれば、相手が失速して勝つこともあります。レースは両者のせめぎ合いで決まります。

山本元喜選手が先行し、“準備完了”となった新城選手は畑中選手に引き連れられてラスト7.5kmからアタック!

発射台を務めた畑中選手は先頭を引く選手からあえて少し距離を取ってから加速することで、追走する隙を与えませんでした。もしここで新城選手が自力でアタックしていたら、加速のために多くのパワーを出していただろう。そうするとアタック後の巡航速度は少し落ちていたはずです。

また2人がアタックした地点は三段坂と呼ばれる上りからまだ少し距離のある金網のトンネル。ここでアタックすれば、他チームの選手は下りと平坦で追走を強いられるために上りでスピードが上がらなくなります。

自身のスピードを上げ、他の選手の失速を誘うキナンサイクリングチームの作戦勝ちでした。

その後、新城選手はチームメートの山本元喜選手に追いつき共にゴール。自身4年ぶりとなるロードレースでの優勝を遂げました。更にはアタックの発射台を務めた畑中選手が山本大喜選手と共に後続を振り切ってゴール。キナンサイクリングチームが1-4位を独占しました。

120kmのロードレースでも間違いなく決まるアタックが撃てる瞬間はほんの数回。それらを全て掌握したキナンサイクリングチームのチームプレーが上位独占を実現しました。

チーム内のコミュニケーションがチームプレーを生む

新城選手の好きなワークアウトは?

「リカバリーライド! 頑張ってきたご褒美として気ままに自転車を走らせるのは楽しいですね。」

これからの新城雄大

JCLは8月には大分に舞台を移し10月末まで続きます。広島での勝利により新城選手はシリーズリーダーを示すイエロージャージを獲得。これによりレースでは注目を集めることも多くなります。

選手が強くなる2つのカギ

新城選手は冬のトレーニングを成功させ、自身4年ぶりの勝利を手に入れました。
選手を見ていて強くなるカギだと感じるのは下記の2つです。

1.コンスタントなトレーニング

一度のビッグライドよりも数カ月に及ぶコンスタントな強化が選手を強くします。

2. 勝つこと

一度の勝利を契機に次々と勝利を重ねるようになることはよくあります。
勝利によって得られる自信、戦術の余裕、トレーニングをより意欲的にこなせることなど勝利は選手が強くなるファクターをたくさん与えてくれます。

今回紹介した新城雄大選手が所属するKINAN Cycling Team 公式サイトはこちら

JCL山口ラウンドの情報はこちら↓
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2021年08月19日

中田尚志 ピークス・コーチンググループ・ジャパン

ピークス・コーチング・グループ・ジャパン代表。パワートレーニングを主とした自転車競技専門のコーチ。2014年に渡米しハンター・アレンの元でパワートレーニングを学ぶ。
https://peakscoachinggroup.jp/

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PROFILE

中田尚志

中田尚志

ピークス・コーチング・グループ・ジャパン代表。パワートレーニングを主とした自転車競技専門のコーチ。2014年に渡米しハンター・アレンの元でパワートレーニングを学ぶ。

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