與那嶺は完走、世界チャンピオンはフォスを破ったイタリアのバルサモ|ロード世界選手権
Bicycle Club編集部
- 2021年09月26日
9月25日、ベルギー・フランダース地方のアントワープで開催された世界選手権ロードレースエリート女子。アントワープからスタートし、ルーヴェンの市街地にある1周約15kmの周回コースを走りフィニッシュする157.7kmのコース。最後は20人ほどの集団から、イタリアチ―ムが見後な連携プレイ、リードアウトで抜け出したエリサ・バルサモ(イタリア)がマリアンヌ・フォス(オランダ)とのスプリントに競り勝ち初の世界チャンピンの座を獲得した。
また、日本からは與那嶺恵理(よなみねえり、チーム ティブコ・シリコンバレーバンク)が出場、イリア・アーダリー・エンドファイブロセス(腸骨動脈内繊維症、以下略イリアック)の痺れを抱えながらも85位で完走した。
以下では與那嶺自身のレース前のレポートをお伝えする。
世界選手権は絶対に完走しないといけない!
毎年一番楽しみにしているレースの一つ。それが私の世界選手権。
万全の身体で望みたかったけど、コレも今の自分。観客もすごく多く、ワクワクしながら、自分の走りを見てほしい!けど今回は完走できたら自分を褒めようと思ってスタートしました。
スタートしてからイリアックの症状のために脚がむっちゃ痺れて、もうダメで遅れて。けど中盤以降は何とかなって、そして完走コンプリート。
出場の危機、レース前のストレスを乗り越えて
レース前、本調子ではなく、身体は心配だし、痺れるし、集中できないし、イライラしていました。そして、ダメ押しのように日本自転車競技連盟(JCF)が「エリート女子のみ派遣をしない」ことも発覚し、その解決もしなければならなかった。最終的には出場できるようになったものの、武井(きょうすけ)コーチにあたってしまい喧嘩することも多くなり、メンタルヘルスも少し出てしまいました。 本当につらかった。
いつかは一桁を狙いたい、そのために手術へ
今回の世界選手権はフランダースの石畳でのレース、ここでは選手たちの鼻息は荒く、いつもの「走れる自分」を見てほしかった。
武井コーチからは「えり、今日はもうやめていいぞ」と言われていました。私自身もどこでやめようかなと考えていましたが、世界選手権は絶対に完走しないと思いなおしてレースに挑みました。
世界選手権、最高でした。ロードレース、大好きです。多くの観客と日本語での応援、感謝です。ありがとうございます。
絶対にここで10位以内、一桁を取って区切りをつけたい。そう思えたのでよかったです。出てよかった。そして完走して、最低限の仕事を終えて。 月曜日に入院して手術してきます!
退院後は、本当に久しぶりに日本滞在です!
全てを力に変えて
よなみね えり
リザルト
1 エリサ・バルサモ(イタリア)3:52’27”
2 マリアンヌ・フォス(オランダ)ST
3 カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)+0’01”
4 カタブランカ・バシュ(ハンガリー)+0’01”
5 アレニ・シエラ(キューバ)ST
6 アリソン・ジャクソン(カナダ)ST
104 與那嶺恵理(チーム ティブコ・シリコンバレーバンク、日本)+9’13”
大会サイトはこちら
https://www.uci.org/competition-hub/2021-uci-road-world-championships/4M2SIgJM7qgsskOlTpGyFW
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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