昭和キャンパースタイル【西山自転車商会】
ニシヤマ
- 2021年10月31日
「自転車はスポーツではなくホビー」と言い張る、いじってなんぼのレストア編集者の手記。
今回は、バイクパッキングとキャンプのおはなし。
キャリアのいらないバイクパッキングで自転車キャンプブームが来るか?と思われた。バイクパッキングのバッグシステムは普及して、それでキャンプをする人はジワジワと増えてはいるが、ブームとまではいえない。
あのバッグに衣食住を詰め込んで(詰めるのはなんとかできる)、現地で展開して、またパッキングするとなると相当なスキル&忍耐力が必要だ。雨など降ろうものなら地獄の撤収となる。
やはりキャリアがあってそこそこ大きいバッグが付いているほうが、荷積みはラクだ。キャンプを楽しみたい人はキャリア&バッグに回帰しつつあるのが、最近の傾向のような感じがする。
私がこよなく愛する昭和ランドナーの時代。スポーツ車ヒエラルキーの頂点はキャンピング車だった。今考えるとヘンな時代だ。そんなキャンパーに昔あこがれていたのを思い出して、古いランドナーにサイドバッグが付くよう、フレームビルダーに改造してもらった。
サイドバッグは隠れたファンが多い地味な傑作、オーストリッチ・S‐4。これは今でも手に入る。前に2つサイドバッグがあれば、相当荷物が入る。A4サイズの炊き火台とかタープを持っていくのも余裕だ。
いろいろ荷物をシミュレーションして楽しんでいる。じつはこれでガチにキャンプをしたことはなくて、心の旅というかファンタジーの要素も強い。リビングに鎮座しており、家族からジャマくさがられている。
改造前にこの車体でキャンプをしたことはあって、そのときはテントをレンタルした。そのテントのカビがひどくて喘息の発作を起こし、以降自前のテントから始まってキャンプ道具集めに走った経緯がある。
現実的には、テント泊フル装備で峠を越える気にならない。フロントに付く合法電動ドライブハブユニットがあったら、昭和なキャンピング車にぜひ付けたいものだ。サイドバッグにバッテリーが入っているとか、おもしろそう。
などと妄想しつつも、週末の夕暮れ時とかに、この自転車をリビングから出して乗ってみたりする。2Lペットボトルのウーロン茶と焼酎を運ぶのに、このサイドバッグはぴったりだ。いつかこれで旅に出たいとは思い続けている。
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