国境を越えてグラベル愛を伝える、メキシコ製グラベルジャージを限定発売
山口
- 2022年03月15日
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レーシンググラベルシーンを日本に伝えたい。そう考えるのはメキシコ・グアナフアト州に住む日本人グローバルアントレサイクリスト、Yoh・ヤマダさん。年末には日本に帰国し、岩手県花巻、静岡県伊豆など各地を巡り、日本のライドシーンを楽しんだが、日本にはグラベル、グラベルレースがないことに驚いたという。
そこで、Yohさんは日本にもっと気軽に楽しめるグラベルシーンを作れないかということで、自身が率いるウェカピポ、さらにそのデザインプロデュースしたジャージを広めることで、グラベル仲間を増やせないかと考えた。
メキシコでグラベルレースを主催するYohさん
Yohさんが主宰するオフロードコミュニティ「HUEKAPIPO(ウェカピポ)」と地元グアナフアトのサイクルスポーツイベントプロモーター、La Venada(ラ・ヴェナダ)さんがタッグを組み、インターナショナルなグラベルレースを6月19日に開催した。
レースコースはスタートから石畳から始まり、グアナフアトの観光地を走り抜け、一周35㎞のオフロードコースを2周するもの。標高2000mの低酸素のなか、激坂区間、ダート路面、急斜面下りのハイテクニカルコースで行われた。Yohさんとしてはこの雰囲気を少しでも日本に伝えたいという思いがあった。
▼Yohさんの活動はこちら
メキシカンテイストを生かしたウエアデザイン
今回、Yohさんプロデュースによるメキシカングラベルレースジャージ「HUEKAPIPO」、さらにオリジナルデザインのバイシクルクラブとのコラボレーションによる最強のグラベルジャージ「GRAVELGUIZIMA(グラベルギッシマ)」が登場。メキシカングラベルレースの世界を表現したデザインに、新生Bicycle Clubロゴを肩に添えたコラボオリジナルジャージとなる。
メキシコではグラベルの着こなしはこんな感じ、ネルシャツを羽織ったりしてコーディネートしている。
ウエア制作はオリンピアンの「ユシマツ(Youshimatz)」兄弟
今回ウエアの製造を行ったのはメキシコ屈指のウエアメーカー、ユシマツ。
メキシコでのユシマツは、とても歴史深く認知度が高いメーカーとして知られる。創業者のユシマツ兄弟、ヘルマンとマヌエルは移民日系3世だ。
弟のヘルマンは、トラック競技で成績を残し、1989年フランス・リオンで開催された世界選手権で10位。兄のマヌエルはロサンゼルスオリンピックでメキシコ代表入りしてメダル獲得をするなど、メキシコでは知られた自転車一家だ。
トラック競技のみならずメキシコツアーをはじめラテンアメリカを中心にロードレースにも転戦、80年代のサイクリング時代を駆け抜けた兄弟は地元メキシコシティでジャージアパレルメーカーを設立する。
時代と国を超えた縁が始まるのはメキシコグアナフアト州に住む日本人サイクリスト、ヨウ・ヤマダとユシマツが2021年に出会ってからだ。2021年メキシコで初めて開催されたグラベルレース「グローバルグラベルグアナフアト」のスポンサーとしてユニフォーム提供がなされ、Yohさん自身の運営するサイクリングチーム「HUEKAPIPO」のユニフォームの製造にはじまり。今回さらにそのグラベル特化チーム「GRAVELGUIZIMA」を手掛けることとなったのだ。
メキシカングラベルレースジャージ
HUEKAPIPO[ウェカピポ]
SALE価格:9900円
ヨウ・ヤマダとユシマツが出会い、2021年メキシコで初めて開催されたグラベルレース、グローバルグラベルグアナフアトのスポンサーとしてユニフォームを提供。ヨウが運営するサイクリングチーム「HUEKAPIPO」のユニフォームを製作した
Wake up peopleをもじってメキシコの地名や固有名詞によく使われる無音のHを付けた遊び心が詰まったネーミング。ヨウがカブトムシ好きで、ロゴを初年度カブトムシで作ったが、2021年上記グローバルグラベル「グアナフアト」開催時にCofounder組織La venadaが鹿の二本角デザインだったことからクワガタに路線変更。岩をうがつその姿はまさに時代に一石を投じるイメージを彷彿させる。
最強のグラベルジャージ
GRAVELGUIZIMA[グラベルギッシマ]
SALE価格:9900円
グラベルギッシマとはメキシコスラングの「Velguizima(“やばい”の意)」とグラベルをかけた造語。GFNYジャパン親善大使のヨウの同僚、元リオデジャネイロ五輪ロードレースメキシコ代表ルイス・レムスが名付け親。彼はプロ引退後ヨウとメキシコグラベル業界を先陣して活動中。
HUEKAPIPOジャージ同様に背中にはクワガタが大きくデザイン。日本語のグラベルギッシマとGRAVELGUIZIMAの2つの言語が表現されている。
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PROFILE
バイシクルクラブ編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で入賞。ロード、シクロクロスで日本選手権出場経験をもつ。47歳を迎えた現在ではレースだけではなく、サイクリングを楽しむためために必要な走行環境やサイクルツーリズムなどの環境整備などにも取り組んでいる。