ロードに加えマウンテンバイクの聖地として再開した日本サイクルスポーツセンター
Bicycle Club編集部
- 2022年04月12日
東京2020オリンピックではマウンテンバイク競技が行われ、レガシーとして注目される日本サイクルスポーツセンター。オリンピック開催のためしばらく休業していたが、2022年3月18日からいよいよ本格的にオープンした。4月9~10日にはロードコースを使った「チャレンジロードレース」、さらにオープンに先駆けて3月1~4、6日にはマウンテンバイクイベント「伊豆MTBコース・トレーニングウィーク」が開催された。
ここでは「伊豆MTBコース・トレーニングウィーク」では東京2020MTBクロスカントリーの日本代表として活躍した山本幸平さん、今井美穂さんが参加し、解説付きで特徴的なセクションを体験歩行できるなど、特別な日となった。今回はそのイベントの様子をお伝えする。
TOKYO2020のレガシーを体験できるイベント開催
2022年3月18日から営業再開した日本サイクルスポーツセンターにあって、最新鋭のエリアの1つである伊豆MTBコース。ワールドカップのトップライダーも賞賛したコースを、今後どのように活用していくのか?が注目されていたが、静岡県が「伊豆MTBコースのすごさを多くの人に見て・歩いて体感してもらい、自転車を楽しんでもらうため」のイベントを計画。
3月1~4日は、JCFライセンス保持者を対象に、国内トップクラスのライダーによる「トレーニングウイーク」を実施したほか、3月5日はコースウォークに加え、メリダバイクの試乗会やウイーラースクール、パンプトラック体験など、子どもから大人まで楽しめるイベントが行われた。
最終日にはオリンピアンによるトレーニング
最終日となった4月6日は、コースウォークをアテンドした日本代表の山本幸平さんと今井美穂さん、MTBが正式種目となったアトランタ五輪代表の小林可奈子さんも講師に加わってトレーニングデイ。
どのイベントも参加無料ということも手伝ってか、あっという間に募集人員に達したといい、昨年の本大会に足を運んだ人も、遠くから眺めるしかなかったワールドクラスのコースに入れることに興奮を隠せなかった。
トレーニングウイークでは五輪で登場したロックセクションも体験
トレーニングウイークは、これまで日本のXCレースではまず存在しなかったロックセクションやジャンプセクションを重点的に経験してもらうということで、ダウンヒル全日本チャンピオンの井手川直樹さん、清水一輝さんによるコーチングが行われた。
山本さんいわく「今の”世界”が凝縮されているコースなので、バイクのセッティングから練習方法まで、従来の国内レースでは重視されなかった要素が必要になります。ポイントとなるセクションを体験してもらい、攻略法を見つけてもらいたいと思います」
また今井さんも「プレ大会で対処できなかったセクションを、ダウンヒルライダーのアドバイスを受けながら1年かけてクリアできるようになりました」と語っているように、まず転ばずに1周走り切り、そこからタイムを削ったり競り合いから抜け出せるラインを見つけるようにスキルアップしていくことが重要と口を揃える。
10月にはUCIクラス1レースも開催予定
また、今後のコース運用に関しては「このイベントを基に、セクションごとにプロライダーによるスクールや走行会を実施してステップアップしてもらう利用法を含めて検討中です」(大石哲也さん=静岡県スポーツ・文化観光部)と、10月に予定されているUCIクラス1大会、さらには次のオリンピックに向けた強化計画も進行中のようだ。
DATA
伊豆MTBコース・トレーニングウィーク:3月1~4、6日
SHIZUOKA CYCLE フェスタ in CSC:3月5日
会場:日本サイクルスポーツセンター
主催:静岡県
担当:静岡県スポーツ・文化観光部スポーツ局スポーツコミッション推進本部(オリンピック・パラリンピック推進課内)
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PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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