極楽キャンプ満喫、サイクルトレインで帰路も楽々|トーエイ・スポルティーフでソロキャン旅
ニシヤマ
- 2022年12月29日
バイクパッキングもいいけれど、昔ながらのツーリング車も捨てがたい。快走ツーリングのスポルティーフだが、フロント&サドルバッグが付くので、UL機材を使うなら、余裕でライトキャンプをこなせる。そんなスタイルで行った、三重県・いなべ市へのソロキャンプ旅。
今回の記事は旅の2日目。波乱の河原キャンプを終え、2日目の滞在先である青川峡キャンピングパークへ。
▼トーエイ・スポルティーフでソロキャン旅、1日目の記事はコチラから。
キャンプ歴で知るかぎり最も清潔なキャンプ場
撤収にかなり時間をとられてしまったが、今日のキャンプ場はひと山向こうと近いので、あわてる必要はない。まずは阿下喜(あげき)の町へ向かうことにする。
途中、朝食を食べてないので空腹となり、とうふ店で惣菜を買って軒下で食べていると、「食べないかい?」とおにぎりを恵んでもらった。よほど飢えているように見えたのかもしれない。
阿下喜の町は、古い建物も多くなかなか風情がある。なにげなくふつうの田舎で、こういう懐かしい町がふつうにあるのが、いなべの魅力だろう。上木食堂というオシャレな店を見つけたので入る。
通りはばあちゃんしか歩いてないのに、中は若い女性でほぼ満席。むさい男性客は自分だけ。地元の野菜をたっぷり使ったヘルシーなランチをいただく。昨日の缶詰とアルファ米のディナーとは大違いだ。
さて買い出しとなると、ぐっと日常に引き戻される感のあるイオン。そのまま食えるものがわんさとあるわけだが、地元の食ということで四日市名物のとんてきの材料、スガキヤの即席ラーメンなどを買った。濡れたシューズが乾かないのでサンダルも購入。これが今後のふだん履きとなった。
青川峡キャンピングパークに来た。これが恐るべき高規格キャンプ場で驚いた。温水洗浄便座付きのトイレは、ウチよりはるかに清潔だ。昨日のワイルドさとはうって変わった別世界だ。東海地区のオートキャンプ場では不動の人気ナンバーワンで、オンシーズンの予約は数分で埋まるという。
掃き清められた芝生で、小枝を拾うのも難儀したが、ウッドバーニングストーブでひとり夕食。揺れるノクターンの炎も十分堪能して就寝。2日もソロキャンプをするとやりきった感が出る。疲れているだけか。
帰りは三岐鉄道三岐線のサイクルトレインへ
そんなことだろうと、最終日はサイクルトレインを用意しておいた。三岐鉄道三岐線は、サイクルパスといって無料で自転車をそのまま載せられる。平日は一部の区間だが、今日は土曜日。土日祝は終着駅の近鉄冨田駅以外のほぼ全線で自転車を持ち込める。つまりスタートの保々駅まで電車で戻る。輪行して来ないくせに、ちゃっかりサイクルトレインは利用する。
伊勢治田駅で時刻表を見ると、次の電車は40分後。腹が減ったが駅前に何もない。なので三岐線となりの北勢線阿下喜駅まで走って、うどんを食べて戻ってきたが余裕で間に合った。
モーター音が懐かしい元西武鉄道701系電車に揺られて帰る。途中駅からたくさん乗車してきた部活帰りの地元中学生が、はつらつとして妙にまぶしかった。
※この記事はBiCYCLECLUB別冊[旅する自転車ランドナーの本]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT:西山貴之(編集部) PHOTO:西山貴之/柏木ゆり/蟹由香
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