BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

320人が夜8時からオンラインレース、白熱のスプリント|福島復興サイクルロードレース

福島復興サイクルロードレース2024シリーズ戦の前哨戦として、サイクリング・ランニングトレーニングプログラムZwift(ズイフト)によるバーチャルレースシリーズのRound5が3月5日(火)の夜におこなわれた。今回からは先週のRound4と変わり開催曜日は火曜日にスライドし、再び「レース」形式で戦うこととなる。ここではMCをつとめる牛むつみさんがレポート。

福島復興サイクルロードレースシリーズ・バーチャルレース:Round5「福島レース」Presented by TMRレポート

先週まで2週続けてグループライドを開催し、Zwiftのアカウントは取得はしているものの、いきなりレースは厳しいし、かといってワークアウトだけでも飽きてしまうし、グループライドだと、どれを選べばいいか分からないというユーザーの方々に「まずはZwiftの機能を生かして、皆で楽しく走りましょう!」という体験を提供できた。

これにより集団での走り方やチャットの仕方、リーダーやスイーパーの役目やフォローしてもらうときの方法、どんな日本のZwiftチームが走っているのか?ということが、ざっくりとご理解いただけたと思う。

そして、いよいよ今週はレース週間に戻り、開催日が火曜日にお引越し。先週の楽しかった雰囲気をレースでも引き継ぐことを狙い、「ゲーム感覚で強くなろう」という企画作りに定評があるTMRがプロデュースを担当。そのチーム代表であるタムロリエさんが、レギュラー解説を担当するKENTAさんに代わって今回のゲスト解説として登場した。

「2019年に、アメリカ在住の私が毎日Zwiftするので、それをYouTubeで配信をする!と急に始めました。そこから毎日、続けているうちに、Zwiftや配信を通じて出会った人たちとノリで『チーム名とか付けちゃう?』とできたのがチームTMRなんです」。そんな気楽な成り立ちから産まれる企画は“Zwift鬼ごっこ”や“Ventopみんなで登れば怖くない”など、数々のイベントライドタイトルを見るだけでも楽しさが伝わる。

コースは平坦基調な34.6 km、ワトピアの「コースト・クルーザー」

今回のレースはワトピアの「Coast Crusher(コースト・クルーザー)」で平坦基調な34.6km。海岸線を中心に走り、福島復興レースのなかでは「エンデューロそうま」の相馬市・松川浦のような抜けるような青空の素晴らしい眺望が広がる箇所も。

そして高低差が比較的ない、ほぼフラットと言ってしまってもよいコース。しかしスプリントポイントが、ゴールスプリントを含めて全部で8カ所!「レースにありがちなゴール順位だけを競う内容でなく、各所のスプリントで自己タイム更新を狙って目立ったもの勝ちを見せてほしい」という、女王リエ様の愛のむちがビシッと何回も入る展開になりそうだ。

じつは配信でも少しお話したが、今回のレースはAからDカテゴリー、および女子向けのEと5つのカテゴリーが別々に分かれてレースし、お互いのカテゴリーは行き来できない設定になっている予定だった。しかし直前になり「全てのカテゴリーがセパレートされずに混走でレース」という事実が判明した。しかし、この状況も上手く逆手に取り、楽しく利用するのがTMRの良さ。「普段、なかなか手合わせができない上位カテゴリーとの合法ぶつかり稽古で下剋上もできる!」というコンセプトも追加し、レーススタートを待つこととなった。

毎回完走者に抽選で豪華プレゼントが当たる

スタート前には前回のグループライドを完走した参加者の皆さまから抽選で5名に当たる「福島県の名産品・工芸品」として、双葉町、大熊町、そして今回のレースのコンセプトにもなっている南相馬市の品が紹介され、フクシマ気分が盛り上がる。

さらにレース配信中に実際のZwift走行場面を生中継するため、TMRチームからBクラス参加のD.Shimiさん、女子Eクラスのtominaさん、そして普段はレギュラー解説を務めているKENTAさんがAクラスに参加!と各々スタンバイ。そしてゲスト解説のタムロリエ氏をサポートしながら、中継を盛り上げてもらうために急きょ、イケボで定評のあるメロちゃん(EMU SPEED CLUB)も解説としてボイス参加。準備万端となったタイミングでスタートの夜8時を迎えた。

夜8時にA~Eまで約320人の選手が参加

まずはAからDまでのカテゴリーが一斉にスタート! 各カテゴリーにはTMRチームから派遣されたリーダーが走っており、AカテにJ.Kamotoraさん、BカテはSato Nakaさん、Cカテもりりさん、Dカテお豆さん選手が終始フォローやカテゴリーまとめなどサポートに回った。そして女子Eカテもリーダー役のtominaさんとともに2分後にきれいなスタートを切った。

そして、アルプスの山中から始まる長い8.2kmのリードイン区間を、Aカテ・リーダーのJ.Kamotoraさんを先頭に「いきなり始まっている!」というメロちゃんの言葉どおり、集団が長く縦に伸びる高速展開で幕を開けた。

あえて日本語のみで告知をおこなっていたにも関わらず、海外からのライダーも含めて320人を超える参加者が一斉にスピードを上げて走り出す模様は、グループライドでスタートを比較的ゆっくりとする誘導と違い、やはりレースだからこその疾走感を見せてくれた。

最初のスプリントはリードインのダート区間を経て約7.6km地点にある、約400mの距離となるStoneway Sprintへ。U17の若手S.Matsudaさんを筆頭に逃げが発生し、ペースアップしながらスプリント開始地点へなだれ込む。

ちなみにZwiftでは15歳未満のライダーは月額アカウント登録料が無料となっており、一部のレースで年齢制限があるもののライド参加が可能。そのため、外で走ると心配になる事故やけがも無く、親の目の届くところで走れるという点でも今後、親や兄弟が使っているスマートトレーナーを借りるなど環境を整えながら、ジュニア選手でもZwiftを利用するトレーニングやレース増えてくれることを願っている。もしかするとチームや学校の自転車部活動、場合によっては自転車店舗内などでバーチャルトレーニング環境を整え、選手たちでシェアする未来も近いのかもしれない。

序盤のスプリントポイントから白熱するレース

そして1回目のStoneway SprintではAカテ・リーダーJ.Kamotoraさんが24秒68でトップタイムを叩き出し、女子もスプリント区間では400wを超える出力を出し、切れのある走りを披露。NATCHON選手(NICO-OZ)が30秒77で女子トップとなった。

約450mとなるAcropolis Sprintは、このバーチャルレースRound1レースでメイン集団スプリントを取り3位入賞したJ.Boyさん(MARKEN)が25秒53で男子トップタイム、女子のN.Mariさんが33秒50でトップとなった。この後は「エンデューロそうま」で差し掛かる松川浦大橋をイメージできるような海岸線を通り、そしてポルトガルの傘を使ったアーケード「アンブレラ・スカイ・プロジェクト」を模した美しいルートを抜けると、またまた地獄のスプリントが待っている。その約350mのSasquatch Sprintでは、フランスから参加のPierre Almeida(HEX)さんが20秒58でトップ、女子はNATCHONさんが24秒42で再びトップを獲得した。

Jプロツアー選手や富士ヒル、おきなわの上位選手も参加!

約500mのWoodland Sprintでは、M.Takagiさん(ZWC)の漢気溢れるダッシュから始まり、次々と追いかけスピードアップし切ったところでスプリント。Y.Kitanoさん(ZWC)がスプリントゴールゲートを差す形で27秒89、しかし、その後BカテのTMRチームK.Saitoさんが26秒12でタイムを塗り替えて下剋上が実現、男子トップに躍り出た。女子はEカテ・リーダーのtominaさんが33秒40でトップとなった。YouTube配信のチャットでも「Jプロに富士ヒルプラチナ、おきなわ表彰台とか、すごいメンバー!」とコメントされるほど、豪華なメンバーたちも今回のスプリント合戦を盛り上げていく。

Aカテゴリーではスプリント地点以外でもアタックの応酬で集団が長く伸び、いったんコースを折り返してからのWoodland Sprintリバースは、MARKENのJ.Boyさんが集団から飛び出しリード。その後、AカテのA.Matsuzakiさんnが27秒09、その後にBカテのTMRチームK.Saitoさんが25秒65で再び男子トップの座を奪い、TMRリエ氏の「普段からスプリント鍛えてますから!」という言葉を見事に裏付けていた。女子はS.mayumiさん(NICO-OZ)が33秒13でトップとなった。

Sasquatch Sprintリバースに向かう途中では、「またキタノさんか?」というメロちゃんのコメントどおり、鋭い走りでY.Kitanoさん(ZWC)が20秒80、しかし、その後カ.Kamaさんが20秒63で男子トップ。一方でAカテのリーダーを務めるJ.KamotoraさんもスプリントタイムTOP3に入る走りを見せる。

女子は30kmを経過した時点でOKADA KAORIさん(Du Bon Temps)が単独トップで、後続集団とのタイム差を1分以上空ける快走。スプリントはEカテ・リーダーのtomina選手が27秒ちょうどで女子トップタイムとなった。

Acropolis Sprintリバースでは、一層スピードが上がる集団からA.Manabeさん(EMU)が飛び出し、そのままスプリントゲートへ飛び込む。しかしトップタイムはAカテ・リーダーのJ.Kamotoraさんが27秒58となった。女子はtomina選手が33秒65でトップタイムを獲得した。

最後のゴールスプリントはYoshihisa Kawasakiさん(JETT)が勝利

Stoneway Sprintリバースを含むゴールスプリントは、ラスト1km地点からD.Itoさん(ZWC)が集団から単独で飛び出しアタック! さらに踏みなおすが後ろからも次々とライダーが飛び出し、その中からレギュラー解説KENTAさんも先行し始める。そして変わるようにYoshihisa Kawasakiさん(JETT)が先頭に出て、そのままゴールスプリント。僅差で追いつきそうだった中国から参加の柚 橘Jsさんや、フランスから参加しスプリントも素晴らしかったPierre Almeidaさんも振り切ってトップでゴールを果たした。

なお、女子はOKADA KAORIが後続から1分30秒以上のタイム差でトップでゴール。2位争いにはN Mariさん、S.mayumiさん、YunnaTakahashiさん、そしてtominaさんの4名によるスプリント争いとなり、tominaさんが先着し2位、3位にはN Mariさんが入った。

各スプリントの距離が微妙に長いため、スプリント終了のゲートを過ぎてすぐの場所で脚が止まってしまうライダーも出るなど、力を出し尽くしてスプリントにチャレンジ。この「スプリント合戦」の熱さに、あらかじめ日本語での説明がない状況だったが海外勢も果敢にスプリントに挑み、「言葉が通じなくても、脚で語り合える」という、こちらの思惑を理解して走ってもらえた。

そして何よりも、リエ氏も「最近は負けん気の強い女性メンバーたちが男性陣のお尻を叩いているので、女性選手を中心に強くなっている」というコメントのとおり、TMRを中心に女子カテゴリーの活躍が見られたレースともなった。一方で「全員が同じところで同じように戦えるレースになった、観ている側としても下のカテゴリーの選手が上のカテゴリーの選手に迫っているのを応援できて楽しかったです」と言うように、普段は同じレースの中で同時進行することはない男女の戦いの中で、カテゴリーの垣根を超えながら互いを同時進行で注目できる絶好の機会になったように思った。

メロちゃんからも「意外と熱い戦いになったし、スプリンター以外のカウンターなど、海外勢も同調してスプリント合戦を競っていただけたのも良かった」とコメント。参加いただいた皆さんもスプリントでお腹いっぱい、十分に満足いただけたと思うそして、この機会に「ゆるぽた、山登り、ロング、レース、幅広く何でも誰でも楽しめて、なぜかみんなめっちゃ強いです。一番ふざけてる人が一番強い、みたいなノリ」なTMRライドに、今後もぜひ参加していただきたい。

リエ氏も「初心者、レースで強くなりたい方、1人でのZwiftに飽きてきた方、褒められたい方、強くなりたい女性、普段からちょっと人に変わってるって言われる方は大歓迎!」とコメントしてくれているので、気になった方は、Xの「タムロリエ」で検索してほしい。

リザルト

TMR賞:FTS順位TOP3発表

レースをプロデュースしたTMRからスプリント賞が設置された。ここでは各カテゴリーごとに、スプリント1カ所を選出してその順位を発表した。

Aカテゴリー:Stoneway Sprint

1位:Jun Kamotora(TMR/J4T)
2位:Yuji Nakajima
3位:カカロット

Bカテゴリー:Sasquatch Sprint

1位:ka 440
2位:Kuru Papa(TMR)
3位:T.seiryo

Cカテゴリー:Woodland Sprint

1位:Y Moririn(TMR)
2位:takashi kai
3位:Naoya Kyooka(TMR)

Dカテゴリー:Stoneway Sprint

1位:Ayako Sakamoto
2位:Kiyohisa Shibata
3位:Piotr Cholewa

女子Eカテゴリー:Woodland Sprint Reverse

1位:NA TOMI
2位:S mayumi[F(t)]
3位:Yunna Takahashi

※各カテゴリーのセグメント1カ所ずつに設定
※以下の順位はZwiftパワー・ドットコムを参照にしているため、Zwiftパワー・ドットコム未登録の選手は反映されておりません。あらかじめご了承ください

バイシクルクラブYouTubeチャンネルではアーカイブ放送

バイシクルクラブYouTubeチャンネルでは、当日の配信終了後もじっくり楽しめるアーカイブ観戦が用意されている。リアルタイムで見逃してしまった方も、ぜひチェックしてみてほしい。Round5以降も参加者募集中!

次回のレースは3月12日(火)。こちらからエントリーを!

次回の福島復興サイクルロードレースシリーズVRはRound 6「福島レース」 Presented by Marken-Corp。コースはロンドンの「Surrey hills」に設定されており、獲得標高887mの過酷なレースが予想される。日程は3月12日の火曜日、レーススタートは夜8時30分。その30分前の夜8時からYouTube配信をスタートするので、マーケン社プロデュースの悶絶レースにぜひご参加いただきたい。

3月12日(火) Round6 Marken-Corp  プロデュース オープンレース

→エントリーはこちら

3月19日(火) Round7 ZWC プロデュース オープンレース

→エントリーはこちら

3月26日(火) Round8 ZEAL プロデュース オープンレース

→エントリーはこちら

 

詳細はこちら

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load