岡本 隼が今季2勝目、LRTとの並走からスタートした宇都宮清原クリテリウム
Bicycle Club編集部
- 2024年03月24日
3月23日から24日の2日間にかけて、栃木県でJBCF(全日本実業団自転車競技連盟)のレースが開催。2日目となる24日は、栃木県宇都宮市で1周3km(Jプロツアー以外は1.8km)のコースでの2024JBCF宇都宮清原クリテリウムが開催された。
前半からアタックが掛かり続けるものの、逃げらしい逃げができないハイペースなレースとなり、最後はチームメートである草場吾啓のアシストからスプリントを開始した岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)が集団スプリントを制し、今シーズン2勝目を飾った。
パレード走行に宇都宮ブリッツェンのラッピングトレインが登場
2014年に第1回大会が開催された宇都宮クリテリウムだが、JBCFでの開催は2020年以来4年ぶりとなる。
さらに、LRT(宇都宮ライトレール)用の線路工事が始まる前の2019年以来5年ぶりに凹型のコースでの開催となった。
レース当日は、LRTの車両に地元・宇都宮ブリッツェンのラッピングが施された特別車両の運航開始日となり、Jプロツアーのレーススタート時に行われたパレードでは同車両と選手たちが並走する形での開催となった。
各チームが繰り返しアタックする目まぐるしい展開
昨日同様、Jプロツアー全22チーム・125名の選手たちが、3kmのコースを21周回する63kmのレースに出走。パレードを終えた後すぐにアタック合戦が始まるものの、直角コーナーが多数あり、180°コーナーもあることで数秒のタイム差では集団がすぐに追いついてしまい、なかなか逃げが決まらない展開が続く。
シマノレーシングやマトリックスパワータグ、ヴィクトワール広島といった有力チームの選手たちが何度もアタックするが、そのたびに集団もペースアップして吸収を繰り返しながらレースはどんどんと距離を消化していく。
3kmのコースを3分40秒台前半で回る周回(該当周回での平均時速は48km/hを超える速度)もある中、レース中盤である12周目に設定された中間スプリントポイントを山本元喜(キナンレーシングチーム)が獲得する。
その後も佐藤 駿(イナーメ信濃山形)や、昨日のロードレースで3位に入っている渡邉和貴(アヴニールサイクリング山梨)らがアタックするも、集団スプリントを狙うスプリンターチームが集団をコントロールし、逃げを潰していく。
50km/hを超えるスプリントを制したのは岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)
残り2周回に入るあたりで集団スプリントを狙うチームが主導権を取ろうとトレインを組み、最終周回に入るタイミングでは道幅いっぱいを使って各チームがエーススプリンターをより良い位置へ導いていく。最後の1周回はラップタイムが3分30秒前半と、平均時速で50km/hを超える速度となっていた。
残り200m手前にある最終コーナーに先頭が姿を現すと、愛三工業レーシングチームの草場吾啓を先頭にスプリントを開始。
レース後に「チームとして今日は集団スプリントに絞っていました」と語った愛三工業レーシングチームのエーススプリンターである岡本 隼が草場のアシストから発射されて右のラインから、昨日のロードレースで2位に入っている石原悠希(シマノレーシング)が左のラインからスプリントし、フィニッシュライン手前で少し抜け出した岡本がフィニッシュライン上で勝利を確信し、ガッツポーズを見せる。
チームのメインスポンサーである愛三工業のロゴを指さしてアピールした岡本 隼が、2月に開催されたJプロツアー開幕戦である鹿屋・肝付ロードレース以来1カ月ぶりとなる、今シーズン2勝目を手にした。
リザルト
1位:岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) 1時間24分59秒
2位:石原悠希(シマノレーシング) +0秒
3位:孫崎大樹(キナンレーシングチーム) 同
4位:フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) 同
5位:アレクサンダー・アグロティス(マトリックスパワータグ) 同
6位:寺田吉騎(シマノレーシング) 同
7位:小野寺 玲(ヴィクトワール広島) 同
8位:田村一暉(京都産業大学) 同
9位:岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング) 同
10位:山本哲央(チームブリヂストンサイクリング) 同
中間スプリント賞
山本元喜(キナンレーシングチーム)
ベストアグレッシブライダー
佐藤 駿(イナーメ信濃山形)
ベストアシストライダー
草場吾啓(愛三工業レーシングチーム)
ベストホープフルライダー
寺田吉騎(シマノレーシングチーム)
栃木県民賞
石原悠希(シマノレーシング)
ベストチーム賞
チームブリヂストンサイクリング
ネクストリーダー/プロリーダー
寺田吉騎(シマノレーシング)/ 石原悠希(シマノレーシング)
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