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ライド&フィッシュで初夏の風物詩テナガエビを狙う|RIDE&FISH

「自転車で釣りに行く」ライド&フィッシュは誰でもできる手軽な遊びだとこれまでたくさん紹介してきた。けれど、自転車乗りの方には釣りのハードルが高い! という指摘を受けることは少なくない。そしてふだん釣りをする人にとっては、スポーツバイクのハードルが高い! と言われたこともある。

そこで今回は、日本を代表する老舗釣り雑誌「つり人」にご協力をいただいて、ライド&フィッシュのハードルを下げる釣りへと自転車で出かけた。そのターゲットは、都市型の河川の河口域に多く生息するテナガエビだ。

『つり人』の人気コンテンツ、テナガエビ

「とにかく手軽で、お子さんから年輩の方まで誰でもできる釣りだというところを推しています。おまけに食べて美味しいということもあり、テナガエビ釣りは『つり人』の人気コンテンツなんですよ」

と語るのは長島祐馬さん。「つり人」の若き副編集長だ。大学では魚類生態学を学び、造船業を経て編集部に入ったという生粋の魚好き。「つり人」はいまや日本では唯一といっていい釣りの総合誌だから、必然的に彼のような様々な釣りを楽しむ存在が重宝されるのだろう。

「つり人」副編集長の長島さん。渓流魚の生態を研究し、造船塗装に携わったのちに編集部へ。様々な釣りをするが、好きなのは渓流釣り

「誰にでもできる、ハードルの低い釣り」ということで、今回はテナガエビ釣りを長島さんの手ほどきのもとでトライする。一方で、長島さんには自転車に乗ってもらって、ライド&フィッシュを体感してもらおうという目論見だ。

今回の足はブロンプトン。後輪をたたむと自立するのも、河川敷では使い勝手が良かった。釣りが終わって電車で輪行して帰る、なんて使い方もできそうだ。折りたたみ自転車とライド&フィッシュの相性の良さを実感
ブロンプトンで手返し良くポイントを探っていった。足場の高いところやぬかるんでいる場所も想定して自動膨張は着用したい

モーターバイクに乗ることが趣味の長島さんだが、スポーツバイクにはほとんど乗ったことがないという。そこで今回は、スポーツバイクの走りの良さと、小径車の足つきの良さを両立する折りたたみバイクの代名詞ブロンプトンに乗ってもらった。スポーツバイク未経験でも抵抗は少ないだろうし、なんといっても、都市型河川にも似合う佇まいがいい。

今回の舞台は多摩川河口。羽田空港に飛行機が発着するのを尻目に、土手のサイクリングロードを走りながら良さそうなポイントを探す。朝、近隣の住民が散歩に出てきている間を縫って、ブロンプトンでゆっくり流していると、この地域の日常に触れるようで新鮮だ。

テナガエビのシーズンは梅雨から夏まで。産卵期で浅場までやってくるエビは陸から釣りやすくなる。河口域なので潮位の影響が大きく、釣りやすいのは足元まで水が満ちる満潮のタイミングのことが多いから、タイドグラフを見ながら釣りに行く時間帯を決めるのがいいという。

ポイントは水門周りや、ゴロタ石、テトラ帯など、エビが潜める場所だ。何もない砂地にはエビはほとんどいない。この時期の多摩川はテナガエビ釣りのメッカだから、自転車でポイントを探せば、必ず短い釣り竿で足元を探っているエビ釣り師が見つかるはず。そこがポイントである。

流れが淀んでいて、石がごろごろと沈んでいるような場所が好ポイント。こんなマンション群のふもとがポイントだったりする

じつは自転車と好相性のテナガエビ釣り

それにしても、テナガエビ釣りの道具立ては極めてシンプルでコンパクト。釣り竿はたたむと40cmほどになるし、仕掛け一式とエサの赤虫を入れても小さなケースひとつに収まる。こんなにもライド&フィシュとの相性がいい釣りもなさそうだ。赤虫が苦手な人はカニカマや魚肉ソーセージで代用できる。

仕掛けはこれだけ。のべ竿もたたむと40cmほどになるから、自転車で運ぶのも苦ではない。釣ったテナガエビを食べるには折りたたみのバケツやエアーポンプ(酸素供給機)、クーラーバッグがあるとよいがそれでもバックパックひとつあれば収まる
仕掛けは玉ウキ(左)とシモリウキ(右)が一般的。どちらも釣具店で数百円で購入可能

仕掛けも釣具屋で売っているセットで必要充分。エサが底につくようにウキの位置を調整したら、エビのいそうなところに落とすだけ。エビが近くにいれば、モゾモゾとウキが不審な動きをするはず。そこで魚釣りのようにビシっとアワセるのではなく、しばらくウキの動きを観察すること。モゾモゾと左右に行ったり来たりしたウキの動きがどこかでとまったら、竿をそっと上げてやればいい。

テナガエビがその長いハサミでエサを掴んでいる時にウキが揺れるが、そこで合わせてもかからない。自分の陣地に戻ってゆっくりとエサを食べ始めた時(ウキの動きが止まった時)に竿をあおれば、口に針掛かりするというわけだ。

早速モゾモゾと動くウキに翻弄されるの図。これは楽しい!

いざ実釣してみると、ウキの動きに翻弄される。川の流れを受けて揺れているのか、それともテナガエビがじゃれついているのか、なかなか判別がつかず見入ってしまう。しばらくすったもんだしたものの、怪しい動きに竿を上げてみると、クククっという小気味良い反応。エビが釣れた!

まぐれ? で釣れた例。卵をもったメスだったのでリリース。メスのハサミは小さい。いわゆる「テナガ」エビ感のある立派なハサミはオスの持ち物

長島さん曰くいい日には「川底でエサの奪い合いになる」そうだが、夏日だったこの日は反応が少なめ。それでも、ここはどうか、あそこはどうかと多摩川を自転車で行き来してポイントを探るのは面白かった。確かに手軽で、誰でもできる釣りだ。人気なのも頷ける。

通勤電車が通り過ぎていく。都市部の釣りという感じがする

「手軽ですけど、意外と繊細なところも面白いですよね。ウキの動きを見ながら底を想像するのが楽しいんです。」

長島さんにとっては、初めてのスポーツバイクでの釣りだったが、ポジティブな印象をもったようだ。

長島さんにもライド&フィッシュの魅力を感じてもらえた様子。「つり人」本誌での展開も近い!?

「昔乗っていた折りたたみ自転車は重くて乗らなくなっちゃったんですが、軽いですね。ギアもあって、どこでも走れそう。個人的には、渓流釣りで活用したいですね。林道を歩く時間を短縮できそうです」

「つり人」でライド&フィッシュ特集が組まれる日もそう遠くないかもしれない!

つり人最新号は鮎ルアー特集!

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「つり人」公式サイト

シマノスクエアの連載ブログも要チェック!

シマノスクエアのウェブサイトでは、大阪の都市河川や和歌山の清流などでも楽しむ様子を連載ブログとして掲載中。ライド&フィッシュがさらに楽しくヒントが盛りだくさん! ぜひこちらもチェックしてみてほしい。

「シマノスクエア」連載ブログ

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PROFILE

小俣 雄風太

小俣 雄風太

アウトドアスポーツメディアの編集長を経てフリーランスへ。その土地の風土を体感できる方法として釣りと自転車の可能性に魅せられ、現在「バイク&フィッシュ」のジャーナルメディアを製作中。@yufta

小俣 雄風太の記事一覧

アウトドアスポーツメディアの編集長を経てフリーランスへ。その土地の風土を体感できる方法として釣りと自転車の可能性に魅せられ、現在「バイク&フィッシュ」のジャーナルメディアを製作中。@yufta

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