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【保存版】ツール・ド・フランス2024スタートリスト&コースプレビュー

INDEX

世界最大の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスが6月29日に開幕する。今年はイタリア・フィレンツェを出発し、第4ステージでフランスに入国後は同国南部や中部を走行。最終目的地はニースで、ツールの歴史では初めてパリに到達しない大会となる。総走行距離は3498km、総獲得標高は52230m。壮大な3週間の旅に挑む選手を紹介するとともに、彼らが走るコースを解説する。

選手プレビューはこちら。
ツール・ド・フランス2024有力選手プレビュー|ビッグ4がマイヨ・ジョーヌ争いを先行する

ツール・ド・フランス2024 スタートリスト

© Keita YAMAUCHI

※印はヤングライダー賞(25歳以下)対象選手

ヴィスマ・リースアバイク

© Keita YAMAUCHI

1 ヨナス・ヴィンゲゴー(ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)
2 ティシュ・ベノート(ヴィスマ・リースアバイク、ベルギー)
3 マッテオ・ヨルゲンソン(ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)※
4 ウィルコ・ケルデルマン(ヴィスマ・リースアバイク、オランダ)
5 クリストフ・ラポルト(ヴィスマ・リースアバイク、フランス)
6 バルト・レメン(ヴィスマ・リースアバイク、オランダ)
7 ヤン・トラトニク(ヴィスマ・リースアバイク、スロベニア)
8 ワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク、ベルギー)

UAEチームエミレーツ

© Keita YAMAUCHI

11 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)
12 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)
13 フアン・アユソ(UAEチームエミレーツ、スペイン)※
14 ニルス・ポリッツ(UAEチームエミレーツ、ドイツ)
15 パヴェル・シヴァコフ(UAEチームエミレーツ、フランス)
16 マルク・ソレル(UAEチームエミレーツ、スペイン)
17 ティム・ウェレンス(UAEチームエミレーツ、ベルギー)
18 アダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ、イギリス)

チーム ジェイコ・アルウラー

© Keita YAMAUCHI

21 サイモン・イェーツ(チーム ジェイコ・アルウラー、イギリス)
22 ルーク・ダーブリッジ(チーム ジェイコ・アルウラー、オーストラリア)
23 ディラン・フルーネウェーヘン(チーム ジェイコ・アルウラー、オランダ)
24 クリス・ハーパー(チーム ジェイコ・アルウラー、オーストラリア)
25 クリストファー・ユールイェンセン(チーム ジェイコ・アルウラー、デンマーク)
26 マイケル・マシューズ(チーム ジェイコ・アルウラー、オーストラリア)
27 ルカ・メズゲッツ(チーム ジェイコ・アルウラー、スロベニア)
28 エルマール・ラインダルス(チーム ジェイコ・アルウラー、オランダ)※

イネオス・グレナディアーズ

© Keita YAMAUCHI

31 カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアーズ、スペイン)※
32 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)
33 ジョナタン・カストロビエホ(イネオス・グレナディアーズ、スペイン)
34 ローレンス・デプルス(イネオス・グレナディアーズ、ベルギー)
35 ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)
36 トーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)※
37 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)
38 ベン・ターナー(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)※

リドル・トレック

© Keita YAMAUCHI

41 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック、イタリア)
42 ジュリアン・ベルナール(リドル・トレック、フランス)
43 ティム・デクレルク(リドル・トレック、ベルギー)
44 ライアン・ギボンズ(リドル・トレック、南アフリカ)
45 マッズ・ピーダスン(リドル・トレック、デンマーク)
46 トムス・スクインシュ(リドル・トレック、ラトビア)
47 ヤスペル・ストゥイヴェン(リドル・トレック、ベルギー)
48 カルロス・ベロナ(リドル・トレック、スペイン)

デカトロンAG2Rラモンディアール チーム

© Keita YAMAUCHI

51 フェリックス・ガル(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、オーストリア)
52 ブリュノ・アルミライユ(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、フランス)
53 サム・ベネット(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、アイルランド)
54 ドリアン・ゴドン(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、フランス)
55 ポール・ラペラ(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、フランス)※
56 オリヴェル・ナーセン(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、ベルギー)
57 ナンス・ペテルス(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、フランス)
58 ニコラ・プロドム(デカトロンAG2Rラモンディアール チーム、フランス)

バーレーン・ヴィクトリアス

© Keita YAMAUCHI

61 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)
62 ニキアス・アルント(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)
63 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)
64 サンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス、コロンビア)※
65 ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス、オーストラリア)
66 マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)
67 ワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス、オランダ)
68 フレッド・ライト(バーレーン・ヴィクトリアス、イギリス)※

スーダル・クイックステップ

© Keita YAMAUCHI

71 レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)※
72 ヤン・ヒルト(スーダル・クイックステップ、チェコ)
73 イヴ・ランパールト(スーダル・クイックステップ、ベルギー)
74 ミケル・ランダ(スーダル・クイックステップ、スペイン)
75 ジャンニ・モスコン(スーダル・クイックステップ、イタリア)
76 カスパー・ピーダスン(スーダル・クイックステップ、デンマーク)
77 イラン・ファンウィルデル(スーダル・クイックステップ、ベルギー)※
78 ルイス・フェルヴァーケ(スーダル・クイックステップ、ベルギー)

レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ

© Keita YAMAUCHI

81 プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、スロベニア)
82 ニコ・デンツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)
83 マルコ・ハラー(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、オーストリア)
84 ジャイ・ヒンドレー(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、オーストラリア)
85 ボブ・ユンゲルス(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ルクセンブルク)
86 マッテオ・ソブレロ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、イタリア)
87 ダニー・ファンポッペル(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、オランダ)
88 アレクサンドル・ウラソフ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

グルパマ・エフデジ

© Keita YAMAUCHI

91 ダヴィド・ゴデュ(グルパマ・エフデジ、フランス)
92 ケヴィン・ゲニエッツ(グルパマ・エフデジ、ルクセンブルク)
93 ロマン・グレゴワール(グルパマ・エフデジ、フランス)※
94 シュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ、スイス)
95 ヴァランタン・マドゥアス(グルパマ・エフデジ、フランス)
96 レニー・マルティネス(グルパマ・エフデジ、フランス)※
97 カンタン・パシェ(グルパマ・エフデジ、フランス)
98 クレマン・リュソ(グルパマ・エフデジ、フランス)

アルペシン・ドゥクーニンク

© Keita YAMAUCHI

101 マチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク、オランダ)
102 シルヴァン・ディリエ(アルペシン・ドゥクーニンク、スイス)
103 ロベ・ヘイス(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)
104 セーアン・クラーウアナスン(アルペシン・ドゥクーニンク、デンマーク)
105 アクセル・ローランス(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)※
106 ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)
107 ヨナス・リカールト(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)
108 ジャンニ・フェルミールス(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)

EFエデュケーション・イージーポスト

© A.S.O./Jonathan Biche

111 リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト、エクアドル)
112 アルベルト・ベッティオル(EFエデュケーション・イージーポスト、イタリア)
113 ステファン・ビッセガー(EFエデュケーション・イージーポスト、スイス)
114 ルイ・コスタ(EFエデュケーション・イージーポスト、ポルトガル)
115 ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト、アイルランド)※
116 ニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト、アメリカ)
117 ショーン・クイン(EFエデュケーション・イージーポスト、アメリカ)※
118 マライン・ファンデンベルフ(EFエデュケーション・イージーポスト、オランダ)※

ロット・ディステニー

© A.S.O./Jonathan Biche

121 アルノー・ドゥリー(ロット・ディステニー、ベルギー)※
122 セドリック・ブーレンス(ロット・ディステニー、ベルギー)
123 ヴィクトル・カンペナールツ(ロット・ディステニー、ベルギー)
124 ジャラッド・ドリズナーズ(ロット・ディステニー、オーストラリア)※
125 セバスティアン・グリニャール(ロット・ディステニー、ベルギー)※
126 マキシム・ファンヒルス(ロット・ディステニー、ベルギー)※
127 ハルム・ファンハウケ(ロット・ディステニー、ベルギー)
128 ブレント・ファンムール(ロット・ディステニー、ベルギー)

イスラエル・プレミアテック

© Keita YAMAUCHI

131 スティーヴン・ウィリアムズ(イスラエル・プレミアテック、イギリス)
132 パスカル・アッカーマン(イスラエル・プレミアテック、ドイツ)
133 ギヨーム・ボワヴァン(イスラエル・プレミアテック、カナダ)
134 ヤコブ・フルサン(イスラエル・プレミアテック、デンマーク)
135 デレク・ジー(イスラエル・プレミアテック、カナダ)
136 ユーゴ・ウル(イスラエル・プレミアテック、カナダ)
137 クリスツ・ニーランツ(イスラエル・プレミアテック、ラトビア)
138 ジェイク・スチュワート(イスラエル・プレミアテック、イギリス)※

コフィディス

© Keita YAMAUCHI

141 ギヨーム・マルタン(コフィディス、フランス)
142 ピート・アレハールト(コフィディス、ベルギー)
143 ブライアン・コカール(コフィディス、フランス)
144 シモン・ゲシュケ(コフィディス、ドイツ)
145 ヘスス・エラダ(コフィディス、スペイン)
146 ヨン・イサギレ(コフィディス、スペイン)
147 アレクシ・ルナール(コフィディス、フランス)※
148 アクセル・ジングレ(コフィディス、フランス)

モビスター チーム

© Keita YAMAUCHI

151 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)
152 アレックス・アランブル(モビスター チーム、スペイン)
153 ダヴィデ・フォルモロ(モビスター チーム、イタリア)
154 フェルナンド・ガビリア(モビスター チーム、コロンビア)
155 オイエル・ラスカノ(モビスター チーム、スペイン)※
156 グレゴール・ミュールベルガー(モビスター チーム、オーストリア)
157 ネルソン・オリヴェイラ(モビスター チーム、ポルトガル)
158 シャヴィエル・ロモ(モビスター チーム、スペイン)※

アルケア・B&Bホテルズ

© A.S.O./Jonathan Biche

161 ケヴィン・ヴォークラン(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)※
162 アモリ・カピオット(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)
163 クレモン・シャンプッサン(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)
164 アルノー・デマール(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)
165 ラウル・ガルシア(アルケア・B&Bホテルズ、スペイン)※
166 ダニエル・マクレー(アルケア・B&Bホテルズ、イギリス)
167 ルーカ・モッツァート(アルケア・B&Bホテルズ、イタリア)
168 クリスティアン・ロドリゲス(アルケア・B&Bホテルズ、スペイン)

アンテルマルシェ・ワンティ

© Keita YAMAUCHI

171 ルイス・メインチェス(アンテルマルシェ・ワンティ、南アフリカ)
172 ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ、エリトリア)※
173 コーベ・ホーセンス(アンテルマルシェ・ワンティ、ベルギー)
174 ユーゴ・パージュ(アンテルマルシェ・ワンティ、フランス)※
175 ローレンス・レックス(アンテルマルシェ・ワンティ、ベルギー)※
176 マイク・トゥーニッセン(アンテルマルシェ・ワンティ、オランダ)
177 ヘルベン・テイッセン(アンテルマルシェ・ワンティ、ベルギー)
178 ゲオルク・ツィマーマン(アンテルマルシェ・ワンティ、ドイツ)

dsmフィルメニッヒ・ポストNL

© Keita YAMAUCHI

181 ロマン・バルデ(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、フランス)
182 ワレン・バルギル(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、フランス)
183 ジョン・デゲンコルプ(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、ドイツ)
184 ニルス・エーコフ(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、オランダ)
185 ファビオ・ヤコブセン(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、オランダ)
186 オスカー・オンリー(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、イギリス)※
187 フランク・ファンデンブルーク(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、オランダ)※
188 ブラム・ウェルテン(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、オランダ)

アスタナ・カザクスタン チーム

© Keita YAMAUCHI

191 マーク・カヴェンディッシュ(アスタナ・カザクスタン チーム、イギリス)
192 ダヴィデ・バッレリーニ(アスタナ・カザクスタン チーム、イタリア)
193 ケース・ボル(アスタナ・カザクスタン チーム、オランダ)
194 エフゲニー・フェドロフ(アスタナ・カザクスタン チーム、カザフスタン)※
195 ミケーレ・ガッツォーリ(アスタナ・カザクスタン チーム、イタリア)※
196 アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・カザクスタン チーム、カザフスタン)
197 ミケル・モルコフ(アスタナ・カザクスタン チーム、デンマーク)
198 アロルド・テハダ(アスタナ・カザクスタン チーム、コロンビア)

ウノエックスモビリティ

© Keita YAMAUCHI

201 マグナス・コルト(ウノエックスモビリティ、デンマーク)
202 ヨナス・アブラハムセン(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)
203 オドクリスティアン・エイキング(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)
204 トビアス・ヨハンネセン(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)※
205 アレクサンダー・クリストフ(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)
206 ヨハンネス・クルセット(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)※
207 ラスムス・ティレル(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)
208 ソーレン・ヴァーレンショルト(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)※

トタルエネルジー

© Keita YAMAUCHI

211 ステフ・クラス(トタルエネルジー、ベルギー)
212 マチュー・ビュルゴドー(トタルエネルジー、フランス)
213 サンディ・デュジャルダン(トタルエネルジー、フランス)
214 トマ・ガシニャール(トタルエネルジー、フランス)※
215 ファビアン・グルリエ(トタルエネルジー、フランス)
216 ジョルダン・ジュガット(トタルエネルジー、フランス)※
217 アントニー・テュルジス(トタルエネルジー、フランス)
218 マッテオ・ヴェルシェ(トタルエネルジー、フランス)※

ツール・ド・フランス2024 コースプレビュー

6月29日 第1ステージ フィレンツェ~リミニ 206km・獲得標高3600m 丘陵

111回目のツール・ド・フランスは、史上初めてイタリアで開幕する。オッタヴィオ・ボッテッキアがイタリア人として初めてツールを制したのが100年前。ジーノ・バルタリの故郷フィレンツェを出発し、マルコ・パンターニが20年前に永遠の眠りについたリミニの街に到達するコースが設けられる。レースディレクターのクリスティアン・プリュドム氏にして「史上最も難しい大会初日」。アペニン山脈を越えるルートには、7つのカテゴリー山岳が控えている。

6月30日 第2ステージ チェゼナーティコ~ボローニャ 198.7km・獲得標高1850m 丘陵

パンターニの故郷チェゼナーティコをスタート。序盤は海に近い平坦路を行き、中盤から丘陵地帯へと入っていく。レースが動くのは終盤の周回コースか。18.4kmを2周するサーキットには、急坂の3級山岳サン・ルーカが待ち受ける。全長1.9km・平均勾配10.6km、最大で20%超の上りでプロトンに変化が生まれるはず。頂上からフィニッシュまでは12.6km。ステージを狙う選手たちの駆け引きが見ものだ。

7月1日 第3ステージ ピアチェンツァ~トリノ 230.5km・獲得標高1100m 平坦

今大会最初の平坦ステージ。ポイント賞のマイヨ・ヴェール争いがいよいよ本格化する。3週間で最も長い230.5kmのルートには、3つの4級山岳が控えるがスプリンターの脚を削るほどのものではない。スプリントフィニッシュに向けたポイントは、残り1kmを切って連続する左コーナーをいかにして巧くクリアするか。そこでのポジションが勝敗を左右することになりそうだ。

7月2日 第4ステージ ピネローロ~ヴァロワール 139.6km・獲得標高3600m 山岳

大会4日目にしていきなりのアルプス越え。スタートから上り基調で、50.4km地点で頂上に達する2級山岳セストリエールの標高は2035m。続けて上る2級山岳コル・ド・モンジュネーヴルを越えると、ついにフランス入国。そして最後にそびえるは、名峰ガリビエ峠。登坂距離23km・平均勾配5.1%の上りがマイヨ・ジョーヌの有資格者を見定める。標高2642mの頂上からの下りもテクニカルで、18.9km先のヴァロワールのフィニッシュ地点をめがけて進む。

7月3日 第5ステージ サン=ジャン=ド=モーリエンヌ~サン=ヴュルバ 177.4km・獲得標高1050m 平坦

中盤に少しばかりの丘越えがあり、2カ所の4級山岳も設定されてはいるものの、アルプスを離れるルートだけあって全体的には下り基調。ハイペースでレースが進むことになるだろうか。最終局面は、残り3kmで連続コーナーが待つものの、その後は緩やかなカーブをクリアしながらフィニッシュラインへと近づいていく。スプリンターのための1日であることは間違いない。

7月4日 第6ステージ マコン~ディジョン 163.5km・獲得標高1000m 平坦

連続する平坦ステージ。スタートして10kmで越える4級山岳のあとは、ひたすらフラットなレイアウト。風には注意が必要で、コンディション次第では集団が崩れることも。最終局面は残り3kmを前にいくつかのコーナーが待ち受け、残り1.7kmでは道幅が急激に狭くなるポイントもある。各チームのトレインの腕の見せどころだ。

7月5日 第7ステージ ニュイ=サン=ジョルジュ~ジュヴレ=シャンベルタン 25.3km・獲得標高300m 個人タイムトライアル

個々の走力が試される1日。マイヨ・ジョーヌ争いにおいても、ここでのタイム差が後々に影響することが大いに考えられる。今回のコースはTTを得意とする選手向きで、主催者発表では29分ほどで走り切るとの見方だ。

7月6日 第8ステージ スミュール・アン・ノーソワ~コロンベ=レ=デュー=エグリーズ 183.4km・獲得標高2400m 平坦

平坦にカテゴライズこそされているものの、高低の細かい変化はレース展開に何らかの影響を及ぼすか。3級と4級合わせて5つのカテゴリー山岳が設定されている。フィニッシュに向かっては残り4km以降ほぼ一直線。最後の1kmは上り基調だ。

7月7日 第9ステージ トロワ~トロワ 199km・獲得標高2000m 丘陵

大会前半戦のヤマ場となるのが、グラベル区間が設定される第9ステージだ。199kmのコースに、計14セクター・総距離32.2kmの未舗装路が選手たちの到来を待ち受けている。アップダウンのある未舗装路も控えていて、ときに鋭角コーナーまで。最終セクターを終えるのがフィニッシュ前6.6kmで、未舗装路での遅れを挽回しようにも距離がほとんど残されていない。個人総合争いにも影響を与えるステージとなってくる。

7月8日 休息日

7月9日 第10ステージ オルレアン~サン=タマン=モンロン 187.3km・獲得標高950m 平坦

大会第2週の始まりは平坦路を行く。セオリー通りなら主役はスプリンターだが、過去に同コースでプロトンが分断したケースも。とりわけ残り30kmは進行方向をたびたび変化させることで、分断を誘発することも考えられる。風の行方にも注目だ。

7月10日 第11ステージ エヴォー=レ=バン~ル・リオラン 211km・獲得標高4350m 山岳

今大会唯一の中央山塊越えのステージ。特に最後の50kmに上級カテゴリーの上りがひしめいていて、選手たちの脚を試すことになる。最後に上る3級山岳コル・ド・フォン・ド・セールを終えると、いったん下ってフィニッシュラインへわずかばかりの登坂がある。

7月11日 第12ステージ オーリヤック~ヴィルヌーヴ=シュル=ロット 203.6km・獲得標高2200m 平坦

平坦カテゴリーながら、細かなアップダウンが連続するレイアウトとあって逃げにもチャンスがあるとの見方も。スプリントを狙うチームがプロトンをどうコントロールするかがカギとなる。フィニッシュに向けては、最後の5kmを前にコーナーの連続に。ところどころ道幅が狭くなる箇所もあり、クラッシュには十二分に注意をしたい。

7月12日 第13ステージ アジャン~ポー 165.3km・獲得標高2000m 平坦

後半に2つの4級山岳をクリアする以外は、おおむね平坦基調。スプリンターにとってはこの日を終えるとしばらくチャンスがなくなる。山岳を前に勝っておきたい選手たちが熱いバトルを展開する。

7月13日 第14ステージ ポー~サン=ラリー=スーラン プラ・ダデ 151.9km・獲得標高4000m 山岳

ピレネー山脈初日。スタートしてしばらくはごくごく緩やかな上りを進み、ピレネーへと近づいていく。70.2km地点に設けられる中間スプリントポイント通過を機に上りが本格化。おなじみの超級山岳トゥールマレー(登坂距離19km、平均勾配7.4%)を越え、2級山岳を挟んで勝負の超級山岳プラ・ダデへ。登坂距離10.6km、平均勾配7.9%の上りは、入口からの3kmで10%超の急坂が待つ。その後も緩急の変化が激しく、マイヨ・ジョーヌ候補たちの脚の差が見えてくるかもしれない。壮大な戦いに大きな変化がもたらされようとしている。

7月14日 第15ステージ ルーダンヴィエル~プラトー・ド・ベイユ 197.7km・獲得標高4800m 山岳

フランス革命記念日は、やはり高度な山岳ステージが設定された。スタートと同時に1級の上りが始まると、途中で平坦路を進みながらも断続的に3つの1級山岳をこなしていく。上りでの遅れを平坦路で取り戻そうとする選手たちの姿が多く見られそうだ。そして迎える最終登坂、超級山岳プラトー・ド・ベイユは登坂距離15.8kmで、平均勾配は7.9%。第2週最終日にしてマイヨ・ジョーヌ争いの形勢が見える可能性もあるというのは、レースディレクターのクリスティアン・プリュドム氏。

7月15日 休息日

7月16日 第16ステージ グリュイサン~ニーム 188.6km・獲得標高1200m 平坦

運命の大会第3週。初日は南仏を東進する平坦ステージ。休息日明けで少しばかり体を休めたスプリンター陣が再びの主役争い。何より、これが今大会最後の平坦ステージ。個人総合争いを演じる選手たちにとっても、トラブルなく走り終えておきたい1日である。

7月17日 第17ステージ サン=ポール=トロワ=シャト~シュペルデヴォリュイ 177.8km・獲得標高2850m 山岳

アルプスでの本格決戦を前に、少しばかりの脚試し。レース終盤に山岳区間へと入っていき、最後の約40kmで立て続けに2級・1級・3級のカテゴリー山岳を上る。1級山岳コル・デュ・ノワイエは、登坂距離7.5kmで平均勾配8.1%。中腹から頂上付近にかけて10%前後の急坂になっていて、個人総合上位陣によるアタックが見られるか。フィニッシュラインが敷かれるシュベルデヴォリュイは、登坂距離3.8kmで平均勾配は5.9%。

7月18日 第18ステージ ギャップ~バルスロネット 179.5km・獲得標高3100m 丘陵

ここまで鳴りを潜めてきた逃げ屋にとっては実質最後のチャンス。山岳カテゴリーこそ5つと多いものの、そのすべてが3級。大人数の逃げをリーダーチームが容認する可能性も大いにあり、このステージにフォーカスするアタッカーがいても何ら不思議ではない。このステージを終えると、大会序盤以来のアルプス帰還を迎える。

7月19日 第19ステージ アンブラン~イゾラ 2000 144.6km・獲得標高4400m 山岳

短めのレース距離の中に、標高2000m超の山岳が3つ。超級山岳コル・ド・ヴァール(登坂距離18.8km、平均勾配5.7%)、同じく超級山岳シーム・ド・ラ・ボネット(22.9km、6.9%)を終える頃には、集団にはどの程度の人数が残っているだろうか。そして勝負の1級山岳イゾラ2000(16.1km、7.1%)。上り口と中腹で10%を越える勾配は、後半にかけて徐々に緩やかに。ただ、超級山岳2つで消耗した脚には厳しく、マイヨ・ジョーヌの行方が明確になるには十分すぎる上りである。

7月20日 第20ステージ ニース~コル・ド・ラ・クイヨール 132.8km・獲得標高4600m 山岳

ついにニースへ到達。とはいっても、ステージは2つ残されており、この日のニースはスタート地である。上りは2級1つに、1級3つ。超級山岳こそないものの、上りをこなしていくうちに各選手の消耗度合いが見えてくるサバイバル戦となりそうだ。最終登坂のコル・ド・ラ・クイヨールは、登坂距離15.7kmで平均勾配7.1%。緩急の変化が少なく、ひたすら同じテンポで上っていくイメージ。一方で、ヘアピンコーナーが無数に控え、それこそが選手たちのリズムと集中力に影響を及ぼすものとみられる。

7月21日 第21ステージ モナコ~ニース 33.7km・獲得標高650m 個人タイムトライアル

大会最終日の個人タイムトライアルは35年ぶり。そのときはグレッグ・レモンがわずか8秒差でローラン・フィニョンからマイヨ・ジョーヌを奪っている。そのタイム差は、いまなお個人総合における最小差。また、パリ以外での閉幕は初めて。あらゆるイレギュラーが2024年のツールにサプライズをもたらすだろうか。この日を迎える段階でマイヨ・ジョーヌ争いが僅差であれば、ものすごい展開となるのは必至だ。コースは、モナコをスタートして早々に上り始め、2級山岳ラ・トゥルビーへ。少し下って、パリ~ニースでおなじみのエズ峠にも達する。そして、最終目的地ニースに向かってのダウンヒル。テクニカルなコーナーが連続し、最後の最後まで選手たちのテクニックが試される。このコースを走るにあたって、選手たちがTTバイクを使うのか、ノーマルバイクを使うのか、判断も気になるところ。泣いても笑っても、これが最後のステージ。全選手が走り終えた時点で最も合計タイムが少ない選手が、第111回ツール・ド・フランスの覇者となる。

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