「ザ・リッツ・カールトン東京 Azure45」宮崎慎太郎さんがバーミキュラ ライスポットを使ってみた
buono 編集部
- 2017年04月04日
バーミキュラライスポット(http://www.vermicular.jp/products/ricepot/)は、究極の炊飯を求めて作られた道具だが、炒めものや無水調理、煮込み、低温調理なども可能という、料理好き待望の究極的なツール。buonoでは、この道具の面白い使い方を探っていくために、様々な料理紳士に実際に使ってもらい、魅力を掘り下げていこう。
絶妙な温度管理を味方に、素材の力を感じる逸品を
パティシエとして洋菓子店に 勤務後、フランス料理に転向しキャリアを重ねてきた宮崎シェフ。パティシエ出身という経歴ならではの造形力、色彩の豊かさが私たちの想像を超える料理を生み展開していく。食材の温度や歯ざわり、香りにまでこだわり抜く彼のアイデアはフランス料理に一層の魅力を与え、多くのファンを生み出しているのだ。
「温度設定を利用して、『オイルバス』や『循環湯煎』にも挑戦したいと思いました。全体に温度を均一に与えることができるという意味では、コンヴェクションオーブンとの差別化もしてみたいですね」と、調理への期待を膨らませる宮崎シェフがバーミキュラライスポットで仕上げたのは、素材の力強さを感じさせてくれる料理。
【recipe 1】鮑とムール貝のマリニエール
『鮑とムール貝のマリニエール』は、鮑のやわらかさに思わず感動するだろう。さらに鮑の煮汁で火を通した貝類と肝バターが、磯の旨味が詰まった濃厚さを演出する。
材料【4人分】
鮑……300g(1個)
水……1000cc
バター……アワビの肝の量に対する半量
エシャロット……200g
ニンニク……10g
EXVオリーブオイル……150g
酒……500cc
白ワイン……500cc
白醤油……100g
昆布……5g
トマト……100g
ムール貝……適量
ハマグリ……適量
イカ……適量
パセリ(みじん切り)……適量
作り方
1
ライスポットを「中火」にして、少量(約300cc)の水を沸かし、鮑を入れて蓋をして3分ほど軽く火入れする。
2
鮑を取り出して、一旦殻から外す。殻、煮汁はとっておく。肝は別にして、肝2:バター1の割合で練り混ぜて肝バターを作る。
3
ライスポットにEXVオリーブオイルを引き、エシャロットとニンニクを10分ほど「弱火」で炒めたら、煮汁を戻し、鮑、酒、白ワイン、白醤油、昆布、水1000ccを入れる。蓋をして「中火」で30分、酒を飛ばし、「弱火」で2時間30分煮ると、鮑が程よく柔らかくなる。
4
鮑を一度取出す。この時昆布は取り除く。刻んだトマトを加えひと煮立ちさせて、ムール貝、ハマグリを加え強火3分で殻が開くので、その後バーナーで焼き色をつけたイカを加えて1分ほど「弱火」で火入れする。
5
鮑を殻に戻し、ライスポットの真ん中に盛り付け、まわりに肝バターを散らし、「中火」でひと煮たちさせる。仕上げにパセリのみじん切りをかける。
POINT 肝バターを後入れして香り高く
【2】で作った鮑の肝バターは、材料ともに煮詰めてしまうと香りが薄れてしまうため、仕上げの段階で全体に散らし、「中火」で香りを立たせる。
【recipe 2】アヒージョ風 フランス産ピジョンのロースト
『アヒージョ風 フランス産ピジョンのロースト』は小鳩をローストしつつ、 コンフィのように火入れをしていく料理。長時間丁寧に仕立て上げたような繊細な味と食感が実現した一品。ライスポットひとつで仕上げられるのも魅力だ。
材料【4人分】
鳩胸肉……2羽分
鳩モモ肉……2羽分
ニンジン……170g
セロリ……150g
ジャガイモ……150g
ニンニク……30g
アンチョビ……10g
EXVオリーブオイル……450g
作り方
1
ライスポットにEXVオリーブオイルを引き、「中火」で熱して「炒めOK」の表示が出たら、鳩胸肉の表面に焼き色を付けはじめる。
2
まんべんなく焼き色がついたら蓋をし、 60℃の「保温」で15分火入れして、取り出す。
3
鳩モモ肉にも同じように焼き色をつける。 そこにEXVオリーブオイルを加え、スライスにしたニンニクを入れ、香りを出 す。1cm角程度のさいの目型にしたニンジン、ジャガイモ、セロリ、アンチョビを、硬いものから3分おきに順に入れていく。蓋をして78℃設定で90~100分ゆっくりと煮る。
4
2の鳩胸肉をライスポットに戻し、「中火」でひと煮たちさせて完成。
POINT 焼き色を付けて香ばしさを足す
鳩胸肉と鳩モモ肉は、熱したライスポットで焼き色をつけてから調理をすることで、ジューシーな肉汁を閉じ込めるだけでなく香ばしさもプラスされる。
Profile
宮崎慎太郎さん
著名シェフが経営する都内フランス料理店で経験を積んだ後、渡仏。約2年かけ、パリのグランメゾンからプティメゾンで 修行し帰国後、丸の内「Au gout du jour Nouvelle Ere」料理長として7年連続でミシュラン1つ星を獲得。2014年、ザ・リッツ・カールトン東京「Azure45」の料理長に就任。二年連続でミシュラン1つ星を獲得中。
▼ buono編集長 島貫によるバーミキュラ ライスポットのレビューはこちら
▼ 様々なジャンルのプロにバーミキュラ ライスポットを使ってみていただきました。レシピも紹介!
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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