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ペーパードリップの淹れ方|コーヒー豆の良さを引き出すプロの技

休日などに自宅でコーヒーを淹れて飲む方が増えているようだ。コーヒーには色々な淹れ方があるが、その中でもペーパードリップは使う器具類が手に入れやすく、扱いも簡単なため、誰でも手軽に美味しいコーヒーを淹れることができる。今回は名店の店主が自宅でもできるペーパードリップの淹れ方を教えてくれたので早速紹介してみよう。

良い豆で丁寧に淹れることで極上の一杯を実現!

「豆の味わいが素直に出ること、簡単に淹れられることがペーパードリップの良さ」だと、『カフェ・ベルニーニ』のオーナー・岩﨑俊雄さんは語る。一番大事なのは芯までじっくり火の通ったふっくらとした良い豆を選ぶことなのだそうだ。また、水は軟水で、できれば浄水器を通したものを使用する。豆の香りや落ちる湯の音を確かめつつ、楽しみながら淹れて欲しい。

ペーパーフィルターの折り方にコツあり!

ペーパー折り方

ペーパーフィルターは、万が一、綴じ目がはがれた場合にリカバーする意味もあるので、しっかりと折り返すこと。先にサイドの綴じ目を折り、その後に裏返して下の綴じ目を折る。その後、手を入れて広げ、左右の角を潰すようにしてマチを作ることで、ドリッパーに密着する形に仕上がるのだ。

淹れる前に必ずカップを温めよう!

コーヒーの学校カップ

コーヒーを最後まで美味しく楽しむため、カップはあらかじめ温めておき、冷めにくくすること。ただし、熱湯を張ったボウルなどにカップを入れてしまうとカップが傷むため、カップの中に熱湯を注いでおくとよい。コーヒーを淹れ始める前にお湯を入れ、コーヒーを注ぐ直前にお湯を捨ててカップの水気を拭き取ろう。

自宅でできる、美味しい淹れ方

材料

・コーヒー豆……17g(中挽き)
・湯量……約160cc(湯温82〜83℃)

用意するもの

・ペーパーフィルター
・計量スプーン
・コーヒーミル
・コーヒードリッパー
・コーヒーサーバー
・コーヒーポット
・バースプーン
・温度計

淹れ方

コーヒーの学校1

1.ペーパーフィルターを折る

ドリッパー専用のペーパーフィルターを用意し、サイドと下辺の綴じ目などを折り曲げる。

2.ペーパーフィルターをドリッパーにセット

ペーパーフィルターを、ドリッパーにフィットするようセットする。豆を入れる前にペーパーフィルターだけを濡らす人がいるが、後から注ぐ湯温が下がってしまうのでやめること。乾いたまま使うのがポイントだ。

3.湯温を調整

熱湯を移し替え、適温に調節する。湯はよく沸騰させることでカルキ臭を抜き、沸騰した熱湯をやかんから冷たいポットに移すことで温度を下げる。それだけで10℃ほど下がるが、バースプーンで温度を均一にしてから温度計で正確に計り、82〜83℃になるまで待つ。この際、温度を下げるために水を足すのはNGだ。

4.ペーパーフィルターの中に挽いた豆を入れる

湯温を調整している間に、計って中挽きにした豆をペーパーフィルターの中に入れる。そのままだと山状に盛り上がっているので、ドリッパーを軽く手に当てて平らにならす。平らにすることで湯が表面を流れず、全体に浸透していきやすい。

コーヒーの学校2-2

5.湯を注ぎ始める

ドリッパーに湯を注ぐ。このとき、粉の上に湯を乗せるようにして、十分に蒸らすこと。中心から500円ほどの大きさの「の」の字を描くように注ぐ。湯が全体に行き渡り、下から数滴落ちるくらいの30〜40ccが目安。ポイントは湯を注ぐ際に、低めの位置から優しく注ぐこと。これだと粉が飛び散らないのだ。

6.粉が蒸れるのを待つ

湯が粉全体に行き渡ると、粉がムクムクとふくらんでくる。このコーヒードームができたら、湯を注ぐのをやめ、そのまま20〜30秒ほど待つ。この間に粉が蒸されて、美味しいエキスが出る準備が整うのだ。

7.湯をゆっくりと注ぎ入れていく

十分に蒸らされたら、再度、中心から「の」の字を描くように、500円サイズに湯を細かくゆっくり注ぎ入れる。コーヒードームがさらにふくらんで一回り大きくなったら、いったん、注ぐのをやめる。このとき、中心が白い泡に変わってゆく。

コーヒーの学校3-2

8.湯を注ぎ足していく

湯を注ぎ足して、適量を落とす。白い泡が凹んで平らになってきたら、湯を細く静かに注ぎ足す。コーヒーが落ちてまた平らになる直前にさらに湯を注ぎ足すことを3〜4回繰り返す。湯はコーヒードームの縁の近くやペーパーフィルター寄りにはあまり注がず中心部にのみ注ぐのがポイントだ。

9.ドリッパーを外すタイミングに注意

サーバーの目盛りを見て、1人前の量(140〜145cc)が落ちたら、ドリッパーに湯が残っている状態で素早くドリッパーを外す。この際、ドリッパーの湯を落としきってしまうと、泡に含まれるエグミも落ちて、すっきりとした味に仕上がらない。

10.淹れたコーヒーを温める

82〜83℃の湯で淹れ始めたコーヒーは、落とし終わった頃には少し温度が下がる。そこで飲む前に、コーヒーの味わいがもっとも美味しく甘く感じられる68〜70℃に温度を上げるのがオススメ。サーバーごと約5秒間火にかけ、あらかじめ温めておいたカップに移して完成だ。

 

ゆったりと楽しみながら淹れることができるペーパードリップ。一度ご自宅で試してみては?

 

DATA
カフェ・ベルニーニ
住所/東京都板橋区志村3-7-1
電話/03-5916-0085
営業時間/13:00~19:00(土曜はコーヒー豆、器具の販売のみ)
定休日/火曜、水曜、祝日

出典

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PROFILE

buono 編集部

buono 編集部

使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。

buono 編集部の記事一覧

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