マイブレンドコーヒー、はじめてみない? 成功のコツをプロに聞いた。
buono 編集部
- 2019年11月21日
コーヒーは、豆の種類や産地、焙煎、淹れ方、カップまで、とにかくこだわるポイントがたくさんある。だからこそ、趣味性が高く、ハマってしまう人はとことんハマってしまう。近年のムーブメントであるサードウェーブコーヒーでもっとも重視されるのはシングルオリジンだが、昔からある「ブレンド」が今コーヒー好きの間で再注目されている。
今、コーヒー好きのあいだでブレンドがきている!?
東京都江東区にある『カフェ・デザール ピコ』の田那辺聡さんによると「素晴らしいシングルオリジンはたくさんあります。でも、酸味が強かったり、個性があるこの豆にもっとボディがあると良いよね、という時にさらに良くするためのものがブレンドです。ブレンドは安くするためというのは昔の考えで、今ではブレンドのクオリティも高いんですよ」と話す。
「ブレンドは、それぞれの豆の個性を高め合う方法」。そう言われると、自宅でも挑戦してみたくなるのがコーヒー好きの性だろう。そこで、自宅ブレンドの基本をイチから田那辺さんに教えてもらった。
ブレンド入門のポイント
まずは2種類の豆からはじめよう
豆の種類を増やすと、味わいがどう変化したのか分かりにくくなってしまうので、まずは2種類から始めよう。慣れてきたら種類を増やしていくのがいいが、多くても3~4種類にとどめること。
自分が好きな豆をベースにしよう
基本は自分が好きな豆をベースにするのがオススメ。そこに「もっとボディがほしい」など個性を補う豆を組み合わせよう。ブレンドには焙煎豆を使用するアフターミックスと、生豆を使用するプレスミックスがあるが、まずは味の予想がしやすいアフターミックスから始めるのがベター。
豆の相性を考えて配合するのが成功への近道
ただ好きな豆を混ぜるだけでは、決して目指す一杯には近づかない。まずベースを決めたら、そこに香り、苦み、酸味、甘みなど、どんな個性を追加したいかを考えながらブレンドしていくことが重要だ。同じ個性を持つものは基本的に相性は良いが、例外もあるためルールにとらわれすぎないことも大切。
はじめてみよう、コーヒー豆の自宅ブレンド
どんなコーヒーを目指したいのか、ブレンドをする前にイメージを作っておくことが大切。「甘い香りを豊かに出して飲みやすい味わいに」「深煎りを使用して苦みを楽しみたい」など分かりやすいイメージを作ってみよう。
コーヒー豆のチョイスができたら、ブレンドの行程へ。今回は田那辺さんのオススメの配合を例に紹介していこう。用意するものは、ボウル、軽量スプーン、キッチンスケール。
■STEP 1:豆を選ぶ
田那辺さんのオススメは、甘みと香りの強いエチオピアをベースに。そして、苦みを補うためのパプアニューギニアの深煎りをチョイス。
■STEP 2:豆を計る
今回は20グラム作ってみる。全体の割合が100%になるように、まずベースとなるエチオピアを60%=12グラム使用する。
■STEP 3:豆を混ぜる
苦みを補うパプアニューギニアの深煎りは、残りの40%=8グラムを計って加える。一度にたくさん作る場合は混ぜムラに気をつけて。
■STEP 4:完成
自分だけのブレンド豆が完成! ちなみにもうちょっと変化をつけたいなら、田那辺さんがオススメするのは酸味が特徴のコスタリカ。全体的に軽やかな味わいになる。
こうやって完成したマイブレンド豆を挽いて、淹れて、飲む。イメージ通りの味になっているか、次はどんなブレンドにしようか、コーヒーを飲みながら思いはどんどんめぐるだろう。さらに、目覚めの一杯、仕事のマイボトルに入れる一杯、休日の読書の相棒になる一杯など様々なシチュエーション別に好みのブレンドを作ってみるのもいい。個性や特徴が異なる豆を組み合わせて、自分だけの一杯を探し求める。組み合わせが無限なコーヒーブレンドの楽しみはどんどん広がっていきそうだ。
SHARE
PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。