一度は食べたい漁師メシのレシピ8選|旨い魚の食い方は船乗りが知っている
buono 編集部
- 2020年10月21日
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夜、海に出ては魚との真剣勝負を繰り広げる漁師たち。 もっとも魚に近い彼らだからこそ生み出した料理が漁師飯だ。 小難しい調理法に頼らない魚の味を楽しむヒントが詰まった8つのレシピを紹介しよう。
ゴマサバの船場汁&煮込み飯
鯖は大根との相性が抜群であるため、土鍋で炊き込んでも、吸い物にしても極上に旨いのだ! 大阪・船場生まれの豪快メニューをお試しあれ!
ゴマサバの船場汁
材料(4人分)
鯖のアラ……1尾分(約30cm)
塩……適量
大根……200g
昆布……8×8cm
淡口醤油、酒……適量
作り方
1.鯖のアラをひと口大に切り、強めの塩をして1時間ほど置く。
2.魚から出た汁気を捨てて、熱湯に数秒くぐらせ、また流水できれいに洗う。
3.水に昆布と短冊切りの大根を入れ炊く。沸騰直前に醤油、酒を加え、2を入れ、中火〜弱火で20分ほど炊く。
ポイント
鯖料理の仕上がりを左右する青魚の臭い。臭みの元となる魚のドリップはしっかり切ってからアク抜きすることが、旨い出汁への第一歩だ。
ゴマサバの煮込み飯
材料(2〜3人分)
鯖の身……1/2尾分(35cm程)
醤油……40ml
酒……40ml
大根……250g
大根の葉……適量
米……2カップ
作り方
1.三枚におろした鯖をひと口大の削ぎ切りにし、醤油と酒を混ぜた汁に30分漬け、途中何度か裏返し馴染ませる。米を洗い30分ざるにあげたら、土鍋に米を入れる。
2.1と2mm程の小口切りにした大根、みじん切りの大根の葉を散らすように入れ、残った漬け汁を水で薄め、米の量より1〜2割ほど多めにして鍋に入れる。
3.土鍋に蓋をして強火で10分前後で沸騰し、吹きこぼれかけたらすぐにとろ火にして15分程炊く。炊き上がったら火を止めてから、10分ほど蒸らす。
キンキの煮付け
上品な味わいながら脂ののりが良いため、煮付けには最適なキンキ。 濃いめに甘辛く仕上げるのが江戸前漁師風だ。酒にも飯にも合う。
材料(2人分)
キンキ……1尾(25cm程)
酒……1カップ
みりん……1カップ
砂 糖……1カップ
醤油……1カップ
ゴボウ……1/2本
作り方
1.キンキはウロコを丁寧に落とし、酒、みりんを入れて軽く煮立たせた鍋にキンキを左向きに入れて落とし蓋をして中弱火で煮る。
2.沸騰してきたら砂糖と醤油を加えて、再度落とし蓋をして10分ほど煮る。
3.5cmの割箸状に切ったゴボウは下茹でし、魚が煮上がる3〜5分前に鍋に入れ、味を含ませる。
ポイント
煮汁の量は魚が半分ほど浸かる程度にし、煮立った泡が落し蓋を少し持ち上げる程度の火加減を保って煮ると、全体に煮汁が回って美味しく仕上がる。
ウッカリカサゴの薄作り
文字通り“うっかり”するとカサゴと見紛うためこの名が付いた。淡泊な白身はたっぷりの薬味とともにいただく、これが一番旨いことを漁師たちは知っているのだ。
材料(3人分)
ウッカリカサゴ……半身(30cm程度)
大根おろし……適量
一味唐辛子……好みの量
みょうが……適量
大葉……適量
青ネギ……適量
作り方
1.ウッカリカサゴの半身を削ぎ切りで薄くさばき、一枚ずつ皿に盛る。
2.大根おろしに一味を混ぜ、魚を盛り付けた中央に大葉やみょうがとともに天盛りにし、青ネギを散らす。
ポイント
形良く仕上げるには包丁の太い部分を使うこと。薄い削ぎ切りにしやすく、均等な大きさと透けるような薄さに仕上がる。
鯵の焼きさんが
漁師飯の代表格、なめろうを焼いたものが「焼きさんが」だ。なめろうよりも細かに叩き、粘り気を出せば、ふんわりとした焼きさんがに仕上がる。鯵の新たな一面を味わえるひと品だ。
材料(3人分)
鯵……2尾(各22cm程度)
長ネギ……1/4本
みょうが……1本
玉ネギ……1/2個
ショウガ……1/2片
味噌……適量
みりん……適量
油……適量
大葉……6枚
レモン……好みの量
作り方
1.鯵の皮を剥がし、三枚におろした切り身の腹骨を切り取り、血合い骨も骨抜きでキレイに取って包丁でねっとりとするまで身をたたく。
2.長ネギとみょうがを小口切り、玉ネギをみじん切り、ショウガを擦りおろし1に入れ、さらに味噌とみりんを加えて、さらに包丁でたたく。
3.フライパンに油をひき、2を小判型に成形し大葉をのせ、中火で焼く。レモンを添えて盛る。
真鯛のひゅうが飯
鯛と卵が競演するスタミナ飯は愛媛県南部が起源とされる。日本人なら誰しもが唸る旨味と味付けを兼ね備えた、漁師飯界のナンバーワン丼なのである。
材料(2人分)
真鯛……1/4切れ(200g)
(A)
酒……大さじ1
みりん……大さじ1
出汁……大さじ3
醤油……大さじ2
卵……1個
ご飯……適量
長ネギ……1/4本
ミカンの皮……好みの量
白ゴマ……好みの量
作り方
1.調味料Aを小鍋に入れて火にかけ、ひと煮立ちさせてアルコールをとばし、火を止めて醤油を加えて冷ます。
2.鯛の切り身を串に刺し、ガスコンロまたはバーナーで皮目を炙り、氷水ですぐに冷やし、刺身状に切る。
3.1に卵を溶き入れ、2を加えて10分ほど寝かせる。
4.器に盛った熱い白飯の上に3を盛り付け、みじん切りにした長ネギとミカンの皮、白ゴマを散らす。
真鯵のなめろう
漁師飯といえばこの料理を思い浮かべる人も多いだろう。 忙しない船上で生まれたシンプルレシピの逸品だ。
材料(3人分)
鯵……2尾(各25cm程度)
ショウガ……1/2片
玉ネギ……1/2個
大葉……適宜
大根のつま……適宜
味噌……適量
みりん……適量
アサツキ……1本
みょうが……1本
作り方
1.鯵の皮を剥がし、三枚におろした切り身の腹骨を切り取り、血合い骨も骨抜きでキレイに取って包丁で身をたたく。粗く叩いて食感を残すのもおすすめ。
2.ショウガ、玉ネギをみじん切りにして1に入れ、味噌とみりんを加えて、さらに包丁でたたく。
3.大葉、つまを敷いた器に盛り、アサツキの小口切りやみょうがの千切りをあしらう。
真鯛のうしお汁
海風で冷えた身体を温める日本の味。昆布出汁と鯛の最強コンビには、過度な味付けは御法度。海の恵み、旨味を存分に味わうならこうだ。
材料(3人分)
真鯛の頭・カマ……1尾分
水……400cc
昆布……5×5cm
塩……小さじ1と1/2
酒……大さじ1
淡口醤油……小さじ1/2
長ネギ……適量
柚子の皮……適量
作り方
1.真鯛の頭、カマをひと口大に切り、やや強めの塩(分量外)をして30分置く。
2.沸騰した湯で1を軽く湯通しし、すぐに水に放つ。
3.4カップ分の水と昆布、洗った2を入れ、極弱火でアクをすくいながら沸騰させずに約10分炊く。
4.昆布を引き上げ、分量の塩、酒を入れたらさらに20分炊き、仕上げに醤油を入れる。
5.長ネギは白髪ネギに、柚子の皮は千切りにして、器に盛ったうしお汁の上にあしらう。
アカガレイの素焼き煮
カレイに仕掛けるのは干し、焼き、煮のトリプルアクセル。これが旨くないわけがない!
材料(4人分)
カレイ……1尾 (25cm程度)
酒……1カップ
みりん……1カップ
砂糖……1カップ
醤油……1カップ
水……1カップ
長ネギ……好みの量
作り方
1.カレイのウロコを取り、左腹に包丁目を入れ内臓をとり水気を拭いたら、塩などはせず一夜干しにする。冬なら屋外寒風にあて、夏ならザルに置いて冷蔵庫で丸一日置く。
2.1を魚焼き器で軽く焦げ目がつく程度に素焼きする。
3.鍋に酒、みりんを入れて軽く沸騰したら2を鍋に入れ、落とし蓋をして煮立った ら、砂糖、醤油、水を加えて10分程度煮る。好みで白髪ネギを天盛りにする。
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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