藤田寛之の飛距離アップのテクニック「下半身を固定して体を“無理なく”捻転させる」
EVEN 編集部
- 2020年09月18日
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40歳を過ぎてもツアー優勝を重ね、43歳で賞金王に輝いた藤田寛之だが、実は「40歳を過ぎた頃から体が言うことを聞かなくなってきていた」と明かす。体力や柔軟性の低下などの難問にどのように対処してきたのだろうか。そこで、今回は体の捻転についてご紹介。飛距離を伸ばしたいあまりに無理に体を回すとバランスが崩れてしまう。そこで大切なのが下半身、とりわけ右足の使い方だ。年を重ねたからこそ理想とするのは、コンパクトなトップ。
体を回しやすい自分なりのツボを見つけ出そう
「バックスイングでは左肩をしっかり回しましょう」と教えられたゴルファーは多いと思います。飛ばすためにはバックスイングで十分な捻転を作り、飛ばしのパワーを蓄える必要がありますが、体を無理に回そうとしてバランスを崩してしまうのはいけません。
私の場合、左肩を意識すると回しにくいという人には「右肩を先に引いてみましょう」とアドバイスしています。あるいは、胸やお腹の回転を意識する、背中を目標に向けるイメージで回すといった意識の持ち方も良いでしょう。要は自分なりに体を回しやすいポイントを見つけることです。
大事なのはバックスイング中は右足の内側で踏ん張って、右ヒザの位置をキープしておくこと。そのためには下半身をなるべく動かさないほうが良いと思います。
その結果としてトップで両手が右肩や右耳くらいの高さになっても構いません。コンパクトなトップでも右ヒザが動かなければ捻転が十分に作られたことになりますし、それが年齢に応じたトップだと認識しましょう。若い頃のイメージで高いトップを作ろうとして下半身が動きすぎたり、右ヒザや腰がスエーしたりするとパワーをロスしてしまいます。
コンパクトなトップでもOK
体を回せる範囲内でバックスイングし下半身はなるべく動かさない
下半身をなるべく動かさない範囲内で体を回すことを考えよう。トップの両手は右肩や右耳の高さでも良い。
右肩を後ろに引くイメージ
左肩が回りにくいという人は、テークバックの始動で右肩を少し後ろに引いてから左肩を回すようにすると効果的だ。
胸やお腹を右に回すイメージ
体が硬くて思うように回らないと感じるなら、胸やお腹を90度右に回そう。それだけでもバックスイングがかなりスムーズになる。
前傾軸に対して肩を回す
アドレスで前傾姿勢を作るため、バックスイングでは左肩が下がってアゴの下におさまるのが正しい動きだ。
右ヒザをアドレスの位置にキープ
(〇)右足の内側でしっかり踏ん張り、上体の捻転を受け止めるイメージ。これで飛ばしのパワーをためることができる。
(×)右足の外側に体重が乗ると右ヒザや腰が右に流れて、軸ブレを引き起こしてしまう。
(〇)トップは右足一本だけでもバランスよく立てるような体勢が理想的だ。
(×)体を無理に回そうとして下半身が崩れてしまうと様々なミスを誘う。
藤田寛之
1969年6月16日生まれ、福岡県出身。専修大学ゴルフ部時代の1992年にプロ転向。1997年のサントリーオープンでツアー初優勝。2012年には4勝をあげて賞金王を獲得した。ツアー通算18勝。23年連続で賞金シードをキープしている息の長いプレーヤー。葛城ゴルフ倶楽部所属。
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写真:小林司、文:三代崇
撮影協力:太平洋クラブ御殿場コース(TEL 0550-89-6222)、チームセリザワ ゴルフアカデミー(TEL 0550-80-003)
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PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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