藤田寛之の飛距離アップのテクニック「ハンマー投げのイメージで大きな遠心力を生み出す」
EVEN 編集部
- 2020年09月24日
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40歳を過ぎてもツアー優勝を重ね、43歳で賞金王に輝いた藤田寛之だが、実は「40歳を過ぎた頃から体が言うことを聞かなくなってきていた」と明かす。体力や柔軟性の低下などの難問にどのように対処してきたのだろうか。そこで、今回はクラブヘッドの遠心力を利用するコツをご紹介。遠心力を無駄なく使い切るには、軸となる下半身の安定が必要となる。そこで藤田がベストだと考えるのが、ガニ股姿勢による効率の良い下半身の動かし方を理解すること。年を重ねても飛距離は伸びる!
軸を中心に回転させるにはベタ足が良い
私はクラブヘッドの遠心力を利用することも大切にしています。フォロースルーでクラブヘッドと自分の体が引っ張り合う感覚で、いってみればハンマー投げのようなイメージです。飛ばそうとしてインパクトからフォロースルーにかけて上体が目標側に流れてしまう人が多いのですが、体がクラブヘッドと一緒に動いては遠心力が働かず、パワーが半減してしまいます。かといってクラブヘッドと体が引っ張り合うように頭が目標と反対に動くのもダメ。軸ブレを起こしてスイングの軌道が乱れてしまうからです。
そうした点でいえばガニ股姿勢になるのがベストだと思います。トップから切り返しにかけてガニ股になれば体が少ししゃがんでくるので下半身がぶれません。結果的に軸が安定し、スイング軌道が安定して遠心力が十分に働くのです。
重いものを両手で抱えて目標方向に投げようとする時、下半身は必ずガニ股になります。足腰を踏ん張る感覚が大きな遠心力を引き出してくれるということです。効率の良い下半身の動かし方を理解すれば、40歳を過ぎてからでも飛距離を伸ばすことは十分に可能です。
ガニ股によって遠心力を生み出す
トップから切り返す時に体を少し沈み込ませてガニ股の体勢を作っておけば、大きな遠心力を生み出しやすくなる。「頭の位置をしっかりキープ」「右カカトをなるべく浮かせない」、そして「クラブヘッドと体が引っ張り合うイメージ」を意識しよう。
ダウンスイングで右カカトが早く浮くと上体が突っ込みやすい。
飛ばそうとして体が目標方向に流れると遠心力が働かない。
ガニ股で回転する動きをマスター
クラブを両肩にあてがい、右に回す→沈み込む→左に回す→右カカトを浮かせてさらに回す、という手順で体を動かす練習をしよう。軸を安定させてスイングする感覚がつかめる。
遠心力によって体が回転する
インパクト後はクラブヘッドに引っ張られて体が回転し、フィニッシュへと向かう。
藤田寛之
1969年6月16日生まれ、福岡県出身。専修大学ゴルフ部時代の1992年にプロ転向。1997年のサントリーオープンでツアー初優勝。2012年には4勝をあげて賞金王を獲得した。ツアー通算18勝。23年連続で賞金シードをキープしている息の長いプレーヤー。葛城ゴルフ倶楽部所属。
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写真:小林司、文:三代崇
撮影協力:太平洋クラブ御殿場コース(TEL 0550-89-6222)、チームセリザワ ゴルフアカデミー(TEL 0550-80-003)
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PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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