フォーティーン(FOURTEEN)最新ゴルフクラブ|ゴルフギアブランド図鑑
EVEN 編集部
- 2021年04月30日
INDEX
フォーティーン(FOURTEEN)ってどんなブランド?
クラブ市場を開拓し続ける斬新な商品性
クラブデザイナーの竹林隆光氏により設立後、OEMで他社製クラブの開発に関わり、世界初の中空アイアンを手掛けるなど存在感を発揮。使用したアーニー・エルスが全英を制覇した『HI-858』や、角溝規制のきっかけとも言われるウェッジ『MT-28』など、殿堂級の名器がズラリ。
ブランド名に隠されたクラブデザイナーの生きざま
フォーティーンの創設者である竹林隆光氏は優れたクラブ設計家である前に、優れたゴルファーであり、日本オープン(77年)でローアマを獲るほどの名プレーヤーだった。そのことが“フォーティーン”というブランド名とクラブの開発哲学に大きな影響を及ぼしている。
ゴルフとは最大14本のクラブを駆使して、できるだけ少ない打数でホールアウトすることを競うゲームである。その結果は、ドライバーの飛距離だけでは決まらない。第2打で持つクラブ、グリーンを外した時にぴったり寄せられるクラブ、ワンパットを狙うパター。そのすべての結果が組み合わさって、トータルスコアが積み上がっていくのだ。「一打」の大切さを熟知していたからこそ、竹林氏は「14(フォーティーン)」という数字に本質を見ていた。「すべてのゴルファーにベストな14本を届けたい」と思っていたのである。
では、何をもってベストというのか? 竹林氏はクラブ開発の基本を“苦手の克服”と捉えていた。ドライバーが当たらずに飛距離が出せないと聞けば、その原因を探り、新たなドライバーを提案した。アイアンでボールが上がらないという知人がいれば、ロングアイアンでも楽に高さが出せる新構造を考えた。苦手を克服してこそゴルフが楽しくなる、そう考えていたのだ。
失敗できない番手こそ、頼って欲しい
竹林氏のクラブ観は、一打を競うトッププレーヤーにいち早く評価された。フォーティーンはユーティリティアイアン「HI-858」で世界ツアーにその名を轟かせ、その後も「MT-28」をはじめとした本格派ウェッジシリーズが大きな評判を呼び、現在のミルドフェースウェッジブームのきっかけを作った。
ドライバーではなく、ユーティリティやウェッジなどのエクストラクラブから人気に火がついている、というのがフォーティーンというゴルフブランドを理解する“キモ”である。難易度が高いロングアイアン、ミスがスコアメイクに直結するウェッジ。つまり、絶対失敗したくないクラブ領域で、フォーティーンはゴルファーから高い信頼を勝ち取ってきたのである。
では、あなたの苦手はなんだろうか? フォーティーンの豊富なアイアン、ウェッジラインナップ、そして「ゲロンディ001」や「HIユーティリティ」といった独創性あふれるお助け機能満点の意欲作を見れば、今どきゴルファーの苦手が見えてくる。飛距離アップもベストスコアも苦手を克服した先にある。「すべてのゴルファーにベストな14本を届けたい」。今も竹林氏の想いはつながっている。
フォーティーン(FOURTEEN)の最新2021クラブ
ユーザーターゲットが明確な製品群
どんなレベルのゴルファーが、いかなる目的で使うのか明確に設定されたクラブ作りはフォーティーン創業以来のDNAだ。いわゆる“お助けクラブ” であっても見た目や構えるとスマートなのも共通。モデルが違っても全番手で揃うロフトピッチやロフト設定が豊富なウェッジなど使い手に寄り添う姿勢も◎。
RM-4
ブレード方向に厚みを設けた逆テーパー設計や、バックフェース左右の肉厚を調整したステップブレード設計を備える新世代ウェッジは海外でも人気だ。
GELONGD IX001
極薄フェース+鍛造ボディの中空構造を採用。ダウンブローに打ち込むことを前提に重心を設計するなど、飛距離を求める競技アマ向けの飛び系アイアンだ。
GELONGD UX001
同時開発のアイアンと共通のロフトピッチを採用。小ぶりなサイズ感とアイアンの流れを踏まえたネック形状など競技アマのためのユーティリティだ。
GELONG D IX/UXシリーズを詳しく見る
TB-5 FORGED
左右方向、上下方向へ重量を配分することで単一素材の軟鉄鍛造ヘッドとしては最大級の寛容性を備える。シンプルで美しい造形も人気の秘密だ。
新作アイアン「PC-3」、やさしさの原点とは
シンプルなデザインに、アマチュア目線のやさしいクラブ作りが宿るブランド「フォーティーン」。新作『PC-3』はそんな彼らの原点に帰るやさしいアイアンだ。
オールラウンドにやさしく打てるアイアン
フォーティーンからこの春に発売された新作アイアン『PC-3』。同社製アイアンは飛びを重視した中空の『HI』シリーズや、軟鉄ボディの複合飛び系モデル「IF FORGED」など、いくつかの種類が存在する。過去にリリースされた「PC」シリーズは異素材複合の機能追求型ヘッドであり、新作PC-3も系譜に当たる。シンプルなデザインで機能性を過度に主張しないフォーティーンの流儀は変わらない。だが、マットブラック仕上げの純正シャフトは重量帯が50gとかなりの軽量。実は、本作は「すべての人に最高の14本を」という理想を掲げた創業者竹林氏の思いを胸に、創業40周年を記念して彼らが送り出したモデルでもある。目指したのは最高にやさしいアイアンだ。
ドライバーのヘッドスピード40m/s未満のゴルファーが結果の出せる性能を目指して開発された本作は、周辺重量配分による打点ブレへの強さ、深くえぐられたキャビディ構造で生まれたフリーウエイトをヘッドに振り分けたセミラージヘッド、ショートネックなど低めの重心位置設計による高い打ち出しなど、そのやさしさは全方位に及ぶ。中でも特筆は特徴的なソール形状だ。ソールのリーディーングエッジからソール後方へ向かう途中に設けた土手のような膨らみ。これは現在、同社のカスタムウェッジによく見られるバウンス角のような働きを持つディテール。名器MT-28以来、同社が育んできたやさしいウェッジのソールのノウハウがアイアンに投入されているのだ。やさしいクラブの第一人者が手掛けた究極のやさしさ、是非体感を。
やさしく打てる6つのポイント
【1】ヘッドスピード40m/s未満のゴルファーに最適
深いキャビティと厚めのソールによる深くて低い重心設計は球が上がってミスにも強い。ヘッドスピード40m/s未満のゴルファーを想定し、長さとクラブ重量だから力まず振れる。
【2】ストロング過ぎないロフト角30度
IF-700 FORGED以降、アイアンのロフトピッチの統一化が進むフォーティーン。PC-3に関しては、#7、#8以外他のロフトピッチと異なる。
【3】ヘッドバランスに合った軽量シャフト
純正シャフトは「FT-50i」。50g台とアイアン用としてはかなり軽めな重量設定がヘッドスピードアップを促し、球が上がりやすく飛距離も出しやすい。
【4】ソール形状とバウンスでやさしい
リーディングエッジからソールへとつながる途中に丘のような盛り上がりがもう一つ。同社の人気ウェッジにも共通する、このソール形状は、バウンス角のような役割を持ち、ヘッドが地面や芝へコンタクトしてもヌケが良く、ダフってもミスになりにくい。
【5】平らな地面で際立つ、ソールの下に隠れたソール
ソールのリーディングエッジ寄りにある丘状の構造「三日月リッジソール」は、いかなる状況でもクラブヘッドのヌケをよくするために、同社のウェッジから転用したものだ。
【6】ワイドソールの低重心だから球が上がる
複合構造と深くて低い重心設計により、普段通り振るだけで球が上がりやすい。球が上がって、つかまるクラブはアイアンに限らずアマチュアにとってのゴルフクラブ選びの基本だ。
ラインナップのロフトピッチが揃う
フォーティーン(FOURTEEN)クラブの歴史
MT28
精度の高い角溝化による高いスピン性能で国内男子ツアーで使用率1位を獲得した名器。現在に続くカスタムウェッジ市場を開拓した立役者だ。
GELONGD
シャフトの長尺化によるヘッドスピードアップで、飛び系ドライバー競争を巻き起こした初代「GelongD(ゲロンディ)」は、現在でも飛びの代名詞だ。
HI858
2002年の全英オープンを制したアーニー・エルスが使用していたことで、話題となりヒットを記録した、タラコ型の中空アイアン。
フォーティーン(FOURTEEN)基本情報
本拠地:日本/設立年:1981年
名称の由来:創業者である竹林隆光氏の掲げた「すべてのゴルファーにベストな14本(フォーティーン)」という思いから。
問い合わせ:フォーティーン(027-387-8760)
フォーティーン公式サイト
もっと他のブランドの最新ギアを見る
SHARE
PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。