ワンディBCツアーのバックパックの中身
フィールドライフ 編集部
- 2021年03月07日
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自分ですべての装備を準備・携行しなければならない通常のバックカントリースキーとは違い、ワンデイのBCツアーに参加するならば必要な荷物はそれほど多くない。だからといって、テキトーな道具選びをしてしまえば、困るのは自分自身だ。どんな道具が必要なのかを、山とスキーの店「ヨシキ&P2」スタッフ・吉野さんの荷物を参考に紹介しよう。
写真◎杉村 航 Photo by Wataru Sugimura
文◎編集部 Text by Field Life
出典◎フィールドライフ No.54 2016 冬号
ウエア&アクセサリー
防寒ウエア
ハイクアップ、滑降、ときには立ち止まって、と、バックカントリーでは性質の異なる運動を不定期に繰り返す。体温調節が難しいのでインシュレーションが一着あると便利だ。
グローブ
手足など体の末端は、思っている以上に冷えやすい。常に保温し、濡れは絶対に避けること。サングラス同様、予備のグローブは、インナー、アウターともに1枚ずつあると安心だ。
サングラス
雪山での日光の照り返しにより、強い紫外線で目が網膜が炎症を起こす「雪目」になってしまうと、身動きが取れなくなってしまう。サングラスは予備を必ず持って行くこと。
行動食・飲み物
行動食
行動食になにを選ぶかは、個人の好みに委ねられるが、唯一気にしておいた方がいいのが、「凍らないもの」ということ。おにぎりなど水分の多いものはさけたほうがいい。
保温ボトル・バーナー
出発前にお湯を沸かして、行動中に飲む温かい飲み物を準備しておこう。粉末タイプのコーヒーやお茶、スープを飲むようにすれば、お湯のままで持ち運べる。お湯の残りが少なくなったら、バーナーで雪を溶かして補給しよう。バーナーは湯沸しに強いタイプを選ぶ。
スノーセイフティ
ビーコン
電波を送受信することで、雪崩に埋没してしまった人の正確な位置を探知する道具。(行動中は常に身に着けているため、実際はバックパックの中に入れておくことはない)
ショベル
雪に埋もれてしまった人を掘り起こしたり、テント場の整地、雪洞を掘るときに重宝する。ブレード(刃の部分)を雪に埋め、スノープレート(簡易支点)にできるモデルもある。
プローブ
「ゾンデ棒」とも呼ばれる、雪崩で雪に埋もれた人を捜索するための道具。使い方はひとつではなく、稜線上で安全に雪庇の位置を確認したり、雪の上に挿して目印としても使える。
エマージェンシーギア
ロープ・スリング・カラビナ
ツアー参加者が持参する必要はないが、個人でバックカントリーに出るなら、リーダーは、危険地帯の通過を余儀なくされたときのため、確保用ギアとその使い方を覚えておきたい。
ファーストエイドキット
薬や応急処置の用具は、完全防水で、丈夫な袋に入れておこう。専用のものなら、収納力も高く、ポケットが多いので使いやすい。色も鮮やかなものが多く、緊急時に取り出しやすい。
その他のギア
クライミングスキン
スキー板に履かせて斜面を登るため、表面に無数の毛が植えつけられたシート。スキーヤーにとってはバックカントリーでの必需品であり、よくシールともいわれる。
ライター・マルチツールなど
ライター、ナイフ、カトラリー、常備薬、日焼け止めなど、細かい必需品は常にひとつのポーチにまとめておこう。その方が、パッキングのときに、あれこれ探さずに済む。
GPS・コンパス
吉野さんはGPSとコンパスをポーチに入れて、バックパックのショルダーハーネスに取り付けている。ただし電池切れを防ぐため、寒冷なときは内ポケットに収納する。
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写真◎杉村 航 Photo by Wataru Sugimura
文◎編集部 Text by Field Life
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PROFILE
フィールドライフ 編集部
2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。
2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。