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“ケンポク”の自然や歴史が感じられる「常陸国ロングトレイル」が大幅延伸!

茨城北部の6市町を貫き、山と里をつないで歩くことができる「常陸国ロングトレイル」(2023年に茨城県北ロングトレイルから改称)。総距離を320kmを目指して2021年の一部開通から毎年少しずつルートを延ばし、2024年3月にさらなる延伸を果たした。今回、さまざまな魅力的なポイントが加わり、より県北=ケンポクの魅力が感じられるトレイルへと発展。今回の延伸のポイントを紹介しよう。

文・写真◎フィールドライフ編集部 写真提供◎常陸国ロングトレイル

4年を経て総距離219kmに!

山と里をつないで歩き、自然や文化、歴史を感じられる新しいロングトレイルを茨城県北エリアに――。そのような想いで2021年にスタートした「常陸国ロングトレイル」(2023年、茨城県北ロングトレイルから改称)。

トレイルは総距離320kmを目指し、2021年から1年ごとに延伸が繰り返されてきた。2023年3月には総距離100kmを突破。そして、2024年3月には一気に114km延び、総距離は219kmとなった。

2024年に延伸されたルートの概要について、常陸国ロングトレイルプロジェクト代表の和田幾久郎さんに解説いただいたので詳しく紹介しよう。

浜辺へと続くトレイルが開通!

2021年3月、茨城の最北西端にある大子町でトレイルが開通。それから年を追って常陸大宮市、常陸太田市、日立市、高萩市にもトレイルが延びたが、2023年3月時点では県北エリアで唯一、北茨城市にはトレイルが通じていなかった。

それから1年、2024年3月に晴れて北茨城市にもトレイルが開通。さらに他の3市(常陸太田市、高萩市、常陸大宮市)内の区間も延長された。

トレイルで唯一、海への道が拓かれたというのも今回の大きなトピックだ。高萩市の海岸までトレイルが通じ、それにより歩きながら浜辺の景色も堪能することができるようになった。この区間には「日本の渚・百選」のひとつである「高戸小浜」も含まれており、新規開通トレイル上の大きな見どころとなっている。

この高戸小浜も含めた今回注目のスポット3つを紹介していこう。

黄色の部分が2024年3月に新たに開通するルート。大幅に延伸し、全体のほぼ2/3が開通済みとなった

SPOT1 沢と滝に癒やされながら歩く「薄葉沢」

これまで山のトレイルは尾根を歩くコースが多く、沢沿いのルートでも間近に沢が迫った道を歩ける区間は少なかった。今回拓かれた久慈川へと注ぐ薄葉沢沿いのトレイルは、すぐそばを流れる沢を横目に全身で涼を感じられる癒やしの道となっている。

途中には趣の違ういくつかの滝があるが、大河ドラマ「おんな城主直虎」で撮影された上部の「笠石の滝頭」は必見。滝にはそれぞれ目立つ看板が設置されているので、じっくり滝を見比べながら、のんびりと歩いて行きたい。

ちなみにトレイル自体は従来から歩かれていた「薄葉沢ハイキングコース」が利用されており、沢に慣れていない初心者でも歩きやすい。ただし水に近づく際は足を滑らせないように注意しよう。

沢のトレイルの上部に位置する笠石の滝頭。気持ちの良い水音に耳も癒やされる

SPOT2 1200年以上の歴史を誇る「花園神社」

新たに開通した北茨城市のルートのポイントとなるのが花園神社。こちらは平安時代の795年、征夷大将軍であった坂上田村麻呂により創建したと伝えられており、1200年以上もの歴史をもつ由緒正しい神社だ。

花園神社拝殿。境内には草木が生い茂り、季節の彩りで目を楽しませてくれる

境内には推定で樹齢800mとされている樹高50mの御神木、三本杉が厳かな雰囲気を醸し出し、さらに精巧な三猿の彫刻が施された朱塗りの本殿が大きな存在感を放っている。

例年、4月下旬にはシャクナゲのピンクの花、秋には紅葉が境内を彩り、季節を感じられるのもこの花園神社の魅力。花園神社からは花園山、さらに県内単独では最高峰となる栄蔵室(標高882m)へと続くトレイルも新設されたので、ぜひつないで歩いてみよう。

SPOT3 美しい海食崖に囲まれたトレイル唯一の海辺のスポット「高戸小浜」

県北の東部は太平洋に面しており、トレイルの途中から海が望めるスポットは数多くあるが、海辺へと向かう唯一のコースが今回誕生した。

高萩市内のこのコースには、海食崖に囲まれ、ふたつの入り江をもつ高戸小浜と呼ばれる景勝地がある。近くにはJR常磐線の高萩駅がありアクセスが良いので、トレイルハイクの終点や起点としてぜひ訪れたい。

高戸小浜では海食崖の間から浮かび上がるご来光が拝める

高戸小浜の北部にも砂浜が続き海食崖が点在するささき浜があり、近くには海食崖の松林のなかにつけられた「万葉の道」が続いている。ささき浜や太平洋を一望できるこの道も合わせて歩いてみたい。

砂浜が続き海食崖も見られるささき浜

自分好みのトレイルを切り取ってトレイルを歩いてみよう

新たに開通したトレイルには薄葉沢と同様に沢沿いの涼しげな滝山渓谷(高萩市)、さらにはロングトレイルのルートして新たに開拓されたルートも多数ある。

大北川の上流部に位置する滝山渓谷。渓谷沿いにトレイルが走っている

ルートが延伸したことで、歩いてみたいルートを自分の体力に合わせた長さで、これまでより自由に選べるようになった。清涼な渓谷、趣ある古社や古刹、雄大な海など、興味や気分に合わせてトレイルを切り取り、自分だけのロングトレイルを楽しんでみてはいかがだろうか。

なお、今回の開通ルートのマップは常陸国ロングトレイルのHPで2024年4月に公開予定。ダウンロードも可能なので、トレイルが気になったらマップで詳細をチェックしてみよう。

常陸国ロングトレイルHPで公開されているルートマップ。これまでの開通ルートのマップもすべて公開されている

協力隊に参加してトレイル整備を体験しよう!

トレイルを開通させ、維持するためには地道な整備活動が欠かせない。常陸国ロングトレイルでも週末を中心に整備イベントをおおよそ月に2回開催しており、有志が集まり定期的な開拓や手入れを行っている。まだ未開通期間が多い常陸国ロングトレイルだからこそ、自らの手で道を拓くという貴重な体験もできるので、トレイル整備に興味を持ったら協力隊に参加してみよう。思わぬ出会いや発見があるはずだ。

「道を拓く」という貴重な楽しみを味わえる協力隊。いましかできない体験をぜひ


茨城県北ロングトレイル協力隊募集ページ

企画協力◎茨城県県北振興局 https://kenpokult.com/

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PROFILE

フィールドライフ 編集部

フィールドライフ 編集部

2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。

フィールドライフ 編集部の記事一覧

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