現地に行けないWWDC 2020と、発表の気になるポイント
- 2020年06月30日
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今年のWWDCは取材に行けなかった
同じ日々は続かないと知っていても、やはり突然の変化には驚かされる。
今回の有料配信記事では、いつものWWDCがどんなだったのかと、発表から1週間経って、他であまり取り上げてない個人的な注目ポイントをご紹介したいと思っている。
サンノゼの街が熱気に包まれる日
去年まで、我々は年に数回アップルの取材で、シリコンバレーやNY、シカゴなどに呼んでいただいていたが、それにはいろんなタイプの発表会がある。小規模なイベントもあれば、大規模なものもある。たとえば、iPhoneの発表会は、アップル本社のRINGの横にある、Steve Jobs Theaterで開催される。規模としては1000人といったところ(以前、イスの数をざっくりと数えた)。
それに対して、WWDCは我々プレスを対象として行われるわけではなく、アプリを作るDeveloper、つまり開発者の人たちが主役として行われれる。
こちらはなんと、6000人もの人が集まる。他の発表会だって、メディアというのは常に我先に他のメディアよりいいニュースを手に入れようと興奮しているものだが、WWDCに関していえば開発者の方々の熱気に圧倒されるといっていい。
とにかく、今年はあの熱気に触れられないことが一番残念だ。
サンノゼへの旅もまた楽しいのに
例年WWDCの開催されるサンノゼという街は、人口自体は100万人と実はサンフランシスコより大きいが市域が広いだけで、あまり高いビルのない街。Adobeやシスコ、Zoom、EBay、Foveon、PayPalなど、世界有数のIT企業があるとは思えないほどのんびりした街だ。
中心街でもせいぜいこんな感じののどかな街だ。
いつもなら、WWDCの前日にサンノゼに入り、ちょっとブラブラしたりする余裕もある。記事の下準備(『iOS 14』とか、使いそうな言葉を辞書登録したりもする(笑))は飛行機の中で済ませることが多いかな。昼間は活動して時差ボケを取った方がいい。
物価が高くて、あまりぜいたくに外食はできないけれど(うっかりするとランチで4000〜5000円かかったりする)、現地の食事も楽しみ。
これは、Johnny Rocketsというお店のハンバーガー。やっぱり、ハンバーガーやステーキはアメリカのお店が美味しい。また、飛行機の便の都合でもう1日前に現地入りして時間があったりすれば、丘の上のワイナリー(カリフォルニアワインの本場!)を訪ねたり、知人のお宅をたずねたりするのもの楽しみ。毎年行っているうちに、そこでまた紹介されいただいた人と知己となったりもする。
そんな取材の周辺の時間もまた楽しいものだ。
伝え聞くウワサによると、アップルはIT企業なのに対面ミーティングを大事にする企業文化らしい。また機密事項が多すぎて在宅勤務ができない部署の人も多いという。
そりゃ、iPhone 12のモックアップを家で削ってたり、A14チップの設計を家でするワケにはいかない(笑)。
そんなわけで、ある程度、コロナ禍が収まったら、またメディアを呼んで発表会をするのだろうとは思っている。その時に、我々フリック!が呼んでもらえるのかどうかは、また別の話だが(笑)
ウィジェットとApp Clipsを動画でご紹介
新しいiPhoneで一番のビッグトピックは、ホーム画面が大きく代わり、App Libraryとウィジェットが使えるようになることだろう。
これは何かというと、すなわち、初代のiPhoneからずっと頑なに守られてきた、『すべてのアプリは対等に1コマのアイコンで表現する』というルールが初めて崩れるということでもある。
私のiPhoneもあなたのiPhoneも何百というアプリで混乱してしまっているが、それがApp Libraryによって自動的に整理される。さらに、頻繁にアクセスするアプリについては、ウィジェットとして大きなボタンにして登録できる。しかもそこに情報を表示できる。
実際にどんなアプリのウィジェットを表示すれば便利なのかはちょっと使ってみないと分からないが、意外な活用方法を示してくれるアプリがありそうな気がする。
動画で、ご覧いただけば、その便利さがご理解いただけるのではないだろうか?
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。